次は“アップル”しかない
──アルバムを制作していくうえで、小倉さんの中にはどういったコンセプトがあったのでしょうか?
3枚目のアルバムということで、まずは「さらなるステップアップを目指したい」という思いがありました。かつ、アルバムタイトルの“アップル”はかわいらしい果実でありつつ、そこにはちょっと色っぽい“禁断の果実”というイメージもあって。今まで私があまり出したことのないような艶っぽさも、このアルバムで表現できたらいいなと思っていました。
──「ホップ・ステップ・アップル」というタイトルは、アルバム制作の初期段階で決まっていたんですか?
そうです。最初にアルバムタイトルを決めて、そこから作品全体の方向性や楽曲を決めていきました。このタイトル、自分で考案したんですよ。
──“アップル”がいいと。
今まで「Strawberry JAM」(2015年3月発売の1stアルバム)、「Cherry Passport」(2017年7月発売の2ndアルバム)とリリースしてきたので、次は“アップル”しかないかなと思って(笑)。3枚目だし、“三段跳び”というイメージで「『ホップ・ステップ・アップル』はどうですか?」と提案させていただきました。
──“三段跳び”という言葉の通り、小倉さんはこのアルバムで幅広い楽曲にチャレンジしています。人間のさまざまな感情を描いた全13曲を通して、小倉さんの1曲1曲の歌表現がさらに洗練されているのを強く感じました。
ありがとうございます。今回は特に楽曲によって世界観が大きく違うので、それをどうやって表現していくのか、自分の中で曲ごとに課題を設定しながら歌っていきました。
──スキルアップした感覚はご自身の中にもありますか?
今回は自分でもそう感じました。楽曲のチョイスも今までとは違うので、その中で自分の新しい表現の仕方に出会えましたね。このアルバムの制作を通して、また表現の幅がすごく広がったような気がしています。