≠MEの7thシングル「想わせぶりっこ」がリリースされた。
激しいダンスナンバーだった前作「天使は何処へ」から一転、今回のシングル曲はストレートな愛情を描いた“あまあまラブソング”。メンバーの中でも特に高いアイドル力を誇る鈴木瞳美がセンターを務めている。音楽ナタリーではメンバーのうち、蟹沢萌子、鈴木、谷崎早耶、冨田菜々風の4人にインタビューし、楽曲の注目ポイントをたっぷり語ってもらった。
また特集の後半には、カップリング曲の1つ「その先はイグザルト」を歌唱する姉妹グループ≒JOYの手書きメッセージを掲載する。
取材・文 / 近藤隼人撮影 / はぎひさこ
アイドル力たくさんのセンター鈴木瞳美
──鈴木さんがシングル曲でセンターを務めるのはこれが初めてです。
鈴木瞳美 ≠MEはメンバー全員でここまで駆け上がってきて。この間は「≠ME全国ツアー2023『We shout "I am me."』」の日本武道館公演を2DAYSでやらせていただいて、みんなで夢に向かって一生懸命がんばっている最中なんです。私がセンターということにもちろん驚きはありましたが、今回のシングルでもメンバー全員で素敵な作品を届けたいという気持ちでいっぱいです。≠MEはメンバーみんなとてもかわいいんですよ。「想わせぶりっこ」では、そのかわいさをそのままファンの方にお届けできたらと思っています。まだ≠MEのことをよく知らない方も、この曲をきっかけに沼にハマってほしいですね。
──「想わせぶりっこ」の音源を初めて聴いたとき、どういう感想を持ちましたか?
鈴木 とてもかわいい曲調で、そこにストレートな歌詞が乗っかっていて。愛をこんなにストレートに届けられる楽曲って本当に素敵だなって感じました。私自身、愛を求めがちなタイプで(笑)、ファンの方々のことを本当に愛しているので、その気持ちを伝えられる曲として育てていけたらいいなと思います。
谷崎早耶 キャッチーな曲で、1回聴いたら頭からメロディが離れないなと感じました。歌詞もとてもかわいいので、とにかく印象に残りやすい楽曲だと思います。
冨田菜々風 私も初めて聴いたとき、「とてもかわいい曲だ!」と思いました。特に「てゅ てゅー♪」と歌う部分が、頭の中で何回もループしちゃうくらい印象的で。ライブで初披露したあとは、ファンの皆さんの頭の中にも流れ続けていたんじゃないかと思います。
蟹沢萌子 秋にリリースされるシングルということで、どんな雰囲気の曲なんだろうと思っていたら、とてもかわいい系の曲で意外に感じました。主人公の女の子の性格が歌詞の随所随所に表れてるんですよね。「ちゅー」「ぎゅー」という言葉と相まって、とても愛らしい楽曲になっていると思いました。
──「想わせぶりっこ」は、7月末に開催された=LOVE、≒JOYとの合同フェス「イコノイジョイ 2023」で初披露されました(参照:=LOVE、≠ME、≒JOY「イコノイジョイ」初日 大量の水&泡にあふれた3組の“合同パーティ”)。ミュージックビデオも会場で初公開され、その前に上映されたコメント映像では指原莉乃プロデューサーが「じゃあ次の曲はこの曲にしよう、次の歌詞はこんな感じにしようって書き上がったとき、ぱって思いついた子をセンターにしたい」と語っていました。
冨田 ひぃちゃん(鈴木)はアイドル力がたくさんあるので、センターに立つことによってこの楽曲がよりかわいいものになっていると思いますし、それにつられてほかのメンバーもアイドル力を発揮できるんです。
蟹沢 ピンクの衣装や、ひぃちゃんのツインテールという髪型に女の子の甘い部分が表れているんですけど、この曲は芯がある女の子像という印象もあって。甘いルックスだけど、がんばり屋さんな部分など、ひぃちゃん自身と重なると思います。
鈴木 そう言ってもらえるとうれしいですね(笑)。
谷崎 ひぃちゃんはとにかくピンクが似合うんですよね。「想わせぶりっこ」は、ひぃちゃんのセンター曲「ポニーテール キュルン」とはまた少し違ったかわいい魅力があって、≠MEの新たなかわいさを出せているんじゃないかなと感じています。
圧という名の愛
──鈴木さんが持つアイドル力は生まれ持ったものなんでしょうか? それとも、アイドルらしくいようと意識したり、努力したりしている面もある?
鈴木 私の憧れのアイドル理想像が、いわゆる王道アイドルのイメージで。そういうアイドルに憧れていくうちに、自然と今のスタイルになったのかなと思います。素の自分をファンの方にも愛していただきたいので、アイドル感を作り込んでいるというわけでもないんです。普通に素の感じでアイドルをしてるのかなって。でも、今回のようなかわいい楽曲でセンターをやらせていただけるからには、思う存分かわいさを出そうと考えています。メンバーみんなで“かわいい”をぶつけていこうって。
冨田 ひぃちゃんは初期の頃からアイドル力がすごかったけど、それがどんどん更新されているんです。
蟹沢 結成当時、私たちがまだオリジナル曲をいただく前のダンスレッスンの頃から、ひぃちゃんのパフォーマンスを参考にしていました。甘い魅力が年々増えていって、より甘々になっていますね。特に今回の新曲にその魅力がより表れていると思います。
──鈴木さん的に、アイドルだからこういう見せ方をしなきゃ、逆にこういうことはしない、みたいなアイドルとしての信念はあるんですか?
鈴木 そうですね……完璧なアイドルを目指してるんですけど、成長する過程をお見せするのも1つの個性だと思っていて。私はファンの方と一緒に成長していきたいなと考えているんです。でも、それは昔と今で考え方が変わった部分の1つなんですよ。昔は全部が完璧じゃなきゃいけないんだと思っていたけど、信頼できるメンバーと優しいファンの方々がそばにいてくれるので、一緒に成長していければいいかなと思うようになりました。ファンの方とそのときどきの瞬間を楽しむことが一番大事なのかなって。
──≠MEで活動していくうちに考えが変化してきたと。
鈴木 はい。ありのままの私を愛していただいて、私もありのままの気持ちをお伝えする。心配性な性格なので、そのせいで愛が重いと思われちゃってるかもしれないですけど(笑)、それも私の個性かなって。これは私に限らず、メンバーみんなに言えることですけど、ファンの皆さんのことが本当に好きだからこそ、「逆に私のこと、ちゃんと好きなの?」と思っちゃったりするんです(笑)。
──ほかのメンバーから見ても、鈴木さんから愛が重めな一面を感じることはありますか?
冨田 はい、しっかり!(笑) でも、それはいいことだと思うんですよ。
谷崎 ファンの方に「よそ見しないで!」って言ってるイメージが強いです。そういう圧が強いイメージがあるのも、ひぃちゃんの素敵な一面なのかなって。
蟹沢 圧という名の愛だよね(笑)。
冨田 愛の形っていろいろあるんだなって思います。
蟹沢 ファンクラブの「MOMENT」というSNSの機能で、ひぃちゃんが“愛の連投”をすることがあるんですよ。その中にツンデレのいわゆるデレの部分もしっかり含まれていて、それを見ながら「なるほど、これが圧という名の愛か」と思っています。
鈴木 恥ずかしいから見ないで(笑)。でも、最近反省したことがあるんですよ。「MOMENT」は私を推しメンに登録している人にしか通知がいかないと思っていたら、通知をオンにしている方全員にお知らせが飛ぶらしくて。私の大量の投稿がみんなに通知されていることに気付いてから、投稿を控えるようになりました(笑)。でも、私だけじゃなく≠ME全体を愛してほしいので、ほかのグループによそ見してる方がいたら「待って!」って言います。私たちはファンの方の愛のパワーのおかげでがんばれているんです。
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「ちゅーする?」レコーディング裏話