=LOVEの姉妹グループ・≠MEのメジャーデビューミニアルバム「超特急 ≠ME行き」が4月7日にキングレコードよりリリースされる。
=LOVEと同様に指原莉乃がプロデューサーを務め、すべての楽曲の作詞を手がけている≠ME。2019年の結成以降、彼女たちは単独でのCDデビューを目標に掲げており、昨年10月に行われた=LOVEとの合同コンサート「24girls 2020」でメジャーデビューが決定したことをサプライズで知らされると、涙を流して歓喜した(参照:=LOVEと≠ME「24girls」サプライズ発表に涙!ぴあアリーナでファンと喜び分かち合う)。そしてその約半年後にリリースされる「超特急 ≠ME行き」には、これまでに発表された全楽曲やリード曲となる新曲「秘密インシデント」を収録。指原が「今この電車に乗れば、ものすごいスピードで≠MEを好きになる」「全て自信作です」と太鼓判を押す、≠MEの成長の記録を詰め込んだ作品が完成した。
音楽ナタリーでは12人いるメンバーの中から、尾木波菜、蟹沢萌子、谷崎早耶、冨田菜々風の4人にインタビュー。メジャーデビューを果たす心境や2年間で感じた成長、新曲の印象についてたっぷりと語ってもらった。
取材・文 / 近藤隼人 撮影 / 星野耕作
この2年で経験したことを武器に進んでいきたい
──いよいよ4月7日に≠MEのメジャーデビューミニアルバム「超特急 ≠ME行き」がリリースされます。今の心境はいかがですか?
冨田菜々風 「24girls」でメジャーデビューが発表されたときはすごくびっくりして、不安や期待感も含めいろんな感情がありました。とにかく驚きが止まらなかったんですけど、新曲のMV撮影やレコーディングが始まってからは、みんなで青春を駆け抜けていきたいという気持ちで活動してきました。
谷崎早耶 メジャーデビューが発表されたときは具体的なデビュー日などは決まってなかったので、そのあとドキドキする日々が続いていたんですが、今年に入ってデビュー日など具体的なことが決定してからは、すごいスピードで物事が進んでいって。いろんなお仕事をやらせていただくうちに、やっと最近になってメジャーデビューすることの実感が湧いてきました。12人で単独デビューすることが目標だったので、今はとにかくワクワクしています。
尾木波菜 私はメジャーデビューを目の前にした今も、まだちょっと不安な気持ちがあります。今までは=LOVEさんをはじめ、たくさんの方に支えられたり、引っ張っていただいたりして成長してきたので、1人立ちして自分たちの力で歩き出すことに対して「うまくいくかな……」と思うこともあって。でも、新曲の歌詞やMVの内容に背中を押されて、とても助けられています。
蟹沢萌子 私はここから≠MEというグループをもっと大きくしていって、たくさんの方に愛される存在になりたいと思っているんです。自分たちの想像すらも超えるような未来を作っていきたいので、今はすごくドキドキした気持ちで過ごしています。
──昨年秋にインタビューさせていただいた際、蟹沢さんは「デビューに至るまでの期間も大事にしたいと考えていて。デビューするまでに力をたくさん付けられたら、すごいグループが出てきたぞと思ってもらえる」と語っていました(参照:=LOVE「青春"サブリミナル"」インタビュー)。ここまでグループとして力を付けてきた手応えはありますか?
蟹沢 そうですね。結成以降、メンバー全員が来るデビューに向けて何ができるかを探しながら過ごしてきたので、この2年間で経験したことを武器にみんなで進んでいく準備が整ったんじゃないかなと思います。
結成からの2年間で変わったこと
──ここまで約2年間活動してきて、「このメンバーのここが成長した」と思うところはありますか?
尾木 蟹沢萌子ちゃんがすごく変わったと思います。
蟹沢 えー!
尾木 萌ちゃんはメンバーの中で歳上で、最初からみんなを支えてくれていたんですけど、しっかりしていて頼りがいがありつつも「自分がホントに引っ張っていいの? この役割、ホントに自分でいいの?」という感じで自信なさげで。自分に対する評価が低くて、リーダーに決まったときもなんだか不安そうな感じだったんですよ。でも今はメンバーをしっかり引っ張ってくれるし、デビューがサプライズ発表されたときも驚きつつちゃんと挨拶していて、すごいなと尊敬しています。リーダーという肩書きが付いたことで自信を持つようになってカッコよくなった気がします。メンバーみんな、≠MEのリーダーは萌ちゃんしかいないと思っています。
蟹沢 やった!(笑) はにゃたん(尾木)が言ったように、最初の頃は自分がグループにいる意義を必要以上に考えてしまって自信がなかったんです。歳上だからという理由で勝手に責任感を感じつつも、「みんなに声をかけたほうがいいのかな? 私でいいのかな?」と思っていて。リーダーに指名していただいてからは「自信がどうこうじゃなくて、とにかくやるんだ!」という気持ちになって、「自分、変わったな」と私自身も感じています。リーダーになったからにはメンバー1人ひとりとコミュニケーションを取ってちゃんとその責任を果たさなきゃいけないし、≠MEのためにがんばりたいと思っています。
──逆に、蟹沢さんが気付いた尾木さんの変化はありますか?
蟹沢 はにゃたんはもともと歌もダンスも未経験で、結成直後の合宿のときも振り付けを覚えられなくて1人で練習していたんですけど、すごく研究するタイプで。パフォーマンス中の表情やファンサービスなど、自分の強みや伸ばせる部分を見付けて努力していて、歌もダンスもどんどん上手になっているので、私もがんばらなきゃと刺激を受けています。本人は今でも歌やダンスが苦手と言っていますが、お互いに支え合って≠ME全体のパフォーマンス力を高めていきたいです。
尾木 ありがとう(笑)。今もそうなんですが、周りのメンバーに圧倒されて「付いていけるかな……」と不安に感じることが多くて。でも、≠MEはメンバー同士が支え合っているというか、足りないところを補っていて居心地がいいグループだと感じています。だからと言ってその環境に甘えず、自分のできることを全力でやらなきゃと思っていて、自分の強みやグループでの存在価値を探し続けた2年間でした。
急にスイッチを入れて、いつの間にか切ってる
──せっかくなので、冨田さんと谷崎さんもお互いに感じるところがあればこの機会に伝えてみるのはいかがでしょう?
冨田 早耶はこの見た目の通り、ほわーっとしているんですけど(笑)、すごく≠MEのことを考えている子なんです。最年長ということもあって、気付いたことをすぐメンバーに言ってくれて、そういうところはお姉さんだなと思います。あとグループに入りたての頃、私や歳下のメンバーがメイクとかわからないことが多かった中、早耶が積極的に教えてくれました。お姉さんな部分と赤ちゃんの部分の二面性があって、面白いメンバーだなと感じることが多いです。
谷崎 私は兄妹姉妹の中で末っ子で、≠MEに入るまで歳下の子と接する機会がほとんどなかったんですが、自分がちゃんとしなきゃという気持ちがこの2年間で芽生えました。リーダーの萌ちゃんを支えられるような存在になりたいと思っています。
蟹沢 (小声で)ありがとう……!
尾木 早耶はプロ意識がすごく高くて、“ザ・アイドル”という感じですね。尊敬するところがたくさんあります。
谷崎 ありがとう! じゃあ、次は私から菜々風についてお話ししますね。菜々風はしゃべってるときに今みたいに終始笑っていて、いい意味でへらへらしていて親しみやすい子で。2年前、オーディションに合格したあとに集合写真を撮ったんですけど、そのとき隣が菜々風で、「なんて名前なの?」と声をかけてくれたんです。すごく気さくで優しいんですが、レッスンをやっていくうちにギャップが見えてきました。パフォーマンスがホントにカッコいいんですよ。菜々風がセンターとして引っ張ってくれるおかげで≠MEが引き締まるというか、みんなも菜々風に追い付けるように歌やダンスをがんばっています。
──冨田さんとしては、ステージに立つときに意識してスイッチを入れているんですか?
冨田 パフォーマンスのときは自然と曲の中に入り込めるんです。でも、MCになるとすごく不安になっちゃうんですよ(笑)。
蟹沢 2年前よりはしゃべるようになったよ! 「私たち、≠MEです!」というかけ声さえ言えないときがあったから(笑)。
尾木 なんなんだろうね。パフォーマンス中に力を使いすぎているんだと思います(笑)。急にスイッチを入れて、いつの間にか切ってるんです(笑)。
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今だからこそ作れる≠MEの青春感