ナタリー PowerPush - 乃木坂46
生駒里奈が本音で語る AKB兼任と乃木坂のこれから
ここからは生駒里奈の単独インタビューとフォトギャラリーをお届けする。生駒は今年2月24日、東京・Zepp DiverCity TOKYOにて行われたAKB48グループのイベント「AKB48グループ大組閣祭り~時代は変わる。だけど、僕らは前しか向かねえ!~」で、乃木坂46とAKB48チームBを兼任する“交換留学生”に任命されたばかり(参照:“交換留学生”含むAKBグループ大組閣、メンバーに衝撃 / 乃木坂46生駒里奈、AKB兼任にコメント「全力でがんばる」)。これまで乃木坂46とAKB48グループはライバル関係にあると思われていただけに、この突然のアナウンスに驚いたファンも多いことだろう。
そこでナタリーでは大組閣の発表から2週間後の3月中旬、生駒にインタビューを実施。兼任発表までの流れとその前後の心境、そしてデビュー3年目に突入した乃木坂46の「これから」についてじっくり語ってもらった。
危機感を感じていた矢先に兼任の話が
──AKB48グループの大組閣で発表された“交換留学生”の件、正直驚きました。
ですよね(笑)。
──生駒さんはあの発表の数週間前に行われた雑誌の取材で、「もしAKB48に行くことになったらどうする?」と質問されましたよね。
ああ、はい。あのときは何も知らなかったから。あれは……横浜アリーナ(2月22日の乃木坂46デビュー2周年記念ライブ「2ND YEAR BIRTHDAY LIVE」)のずっと前ですよね。だから組閣の話はまだみんなの話題にも上がってなくて、そんなに意識してなかった。冗談でまいやん(白石麻衣)とかかずみん(高山一実)とかと「(乃木坂46が組閣に組み込まれることも)あるんじゃない?」「誰か、もう声かけられてない?」って話したことはあったけど、「まあ、あるわけないよね」みたいに流してたから。それよりもあのときは、横アリのライブのことで頭の中がいっぱいでしたしね。
──雑誌ではもしそういう話があったら「(AKB48に)行く」と言ってましたが。
うん。それは乃木坂が去年Zeppツアーをやって(参照:乃木坂46「真夏の全国ツアー」ファイナルはサプライズ連発)、このレベルでお客さんに見せたらダメだなって思い始めたのも大きくて。ライブを少しずつやるようになって改めて1人の表現者として、ライブは生ものであるのと同時に作品だと思うようになったんです。その作品をよりよいものにしたいし、そのためにダンスや歌の技術をどうしたら上げられるんだろうと考えたときに横アリでライブがあって。実は終わったあとに、お母さんに泣きながら電話したんですよ(笑)。「このままじゃダメだ」って。自分のダメな部分にたくさん気付かされたし、そこで危機感を感じて3年目はもっとレッスンしようっていうことになったんです。これから忙しくなりそうだなって思った矢先に、兼任の話がきたから「おお!」って。
──具体的に兼任の話を聞いたのはいつですか?
横アリが2月22日だったから、その次の日の深夜。
──大組閣はさらにその翌日の24日ですから、本当にスピーディな展開ですね。
激動ですよね。また人生が変わったなと思って(笑)。何回変わってるんだろう、乃木坂に入ってから。
──で、23日の深夜に秋元康さんと電話で話したと。
でも急に不安になってきて、結局そのまま朝までずっと泣いて。撮影のときもメンバーがキャッキャ騒いでる姿を見て、またボロボロ泣いて。その日はずーっと泣いてた。
──そうか、その時点ではメンバーにも言ってないわけですもんね。
うん。で、みんなと普通にしゃべってて、「あ、これがきっかけで、乃木坂が壊れちゃうのかな」と考えたら、申し訳なくなってまた泣いて。休憩時間にほかのメンバーが組閣のことが気になってネットを見たら、うちの名前があって「あっ」っていう顔で見るんです、うちを。
──生駒さんから話す前に、先に知ってしまったと。
それでメンバーに説明したら、やっぱりみんな泣いちゃって……ああ、うちのせいでみんなを悲しませちゃって悪かったなと思った。でもみんなすぐに理解して、プラスに捉えて気持ちを切り替えてくれて。それが救いだったかな。だけどファンの方もビックリさせちゃったし、反対署名運動までさせてしまって……まさかここまで大事になるとは……今でもビックリしてます。
──ファンの人はそんなにビックリすると思ってなかった?
うん。だってうち、乃木坂の中でもそんなに人気があるほうだと思わないし。なのにブログのコメントで「生駒ちゃん、AKBに行かないで!」って声が多くて驚いた。
横アリがいいライブだったとしても兼任を受け入れたと思う
──メンバーとはどういう話をしたんですか?
AKBさんに行きたいから行くんじゃなくて、あくまでも歌やダンスの技術を上げたいし、もっと気を引き締めてやってかなきゃいけないなと思ったから兼任するんだよ、別にみんなを裏切るために行くんじゃないんだよって。一時代を築いたAKB48というグループにうちが行って、学んできた技術を乃木坂のみんなに伝えればそれがきっと乃木坂にとってプラスになるし。うちらはグループの中に先輩がいるわけじゃないから、自分たちで道を切り開いていかなきゃいけないんです。
──生駒さんが乃木坂のことを裏切ったと感じたメンバーはいたと思う?
いたかもしれない。乃木坂っていうものにこだわってるメンバーは多いから。正直……しばらくみんなの前に出たくなかった。怖かったし。でも今はもうみんな味方だから。
──乃木坂にこだわってるという意味では、生駒さんが誰よりも一番こだわってますよね? でも、もし横浜アリーナでのライブが生駒さんだけでなく、メンバー全員が納得いくような出来だったとして、今回の兼任の話があったとしても同じ道を選んでましたか?
うん。うち、自分に自信を持つとダメになっちゃうから。実際自信を持ちかけてたのに、「こういうパフォーマンスを続ければいいのかな?」と思ってたものがあまりにダメだったから、ああ甘かったなって。でもね、たぶんすごくいいライブだったとしても、うちは兼任を受け入れたと思います。だってもっと上を目指したいから。
──デビュー2周年を迎えて、新しいことを始めるための区切りとしてはちょうどいいタイミングだったんでしょうね。
そうですね、うん。それも大きいと思います。
- ニューシングル「気づいたら片想い」 / 2014年4月2日発売 / Sony Music Labels
- Type-A [CD+DVD] / 1650円 / SRCL-8450~1
- Type-B [CD+DVD] / 1650円 / SRCL-8452~3
- Type-C [CD+DVD] / 1650円 / SRCL-8454~5
- 通常盤 [CD] / 1050円 / SRCL-8456
Type-A CD収録曲
- 気づいたら片想い
- ロマンスのスタート
- 吐息のメソッド
- 気づいたら片想い ~off vocal ver.~
- ロマンスのスタート ~off vocal ver.~
- 吐息のメソッド ~off vocal ver.~
Type-B CD収録曲
- 気づいたら片想い
- ロマンスのスタート
- 孤独兄弟
- 気づいたら片想い ~off vocal ver.~
- ロマンスのスタート ~off vocal ver.~
- 孤独兄弟 ~off vocal ver.~
Type-C CD収録曲
- 気づいたら片想い
- ロマンスのスタート
- 生まれたままで
- 気づいたら片想い ~off vocal ver.~
- ロマンスのスタート ~off vocal ver.~
- 生まれたままで ~off vocal ver.~
通常盤 CD収録曲
- 気づいたら片想い
- ロマンスのスタート
- ダンケシェーン
- 気づいたら片想い ~off vocal ver.~
- ロマンスのスタート ~off vocal ver.~
- ダンケシェーン ~off vocal ver.~
乃木坂46 (のぎざかふぉーてぃしっくす)
2011年8月に「AKB48の公式ライバル」として誕生したアイドルグループ。グループ名の「乃木坂」は最終オーディション会場の「SME乃木坂ビル」、「46」は「AKB48より人数が少なくても負けないという意気込み」に由来する。総合プロデュースはAKB48同様、秋元康が担当。全国規模のオーディションにより、3万8934人の応募の中からスターティングメンバーとして33名が選出された。2012年2月にシングル「ぐるぐるカーテン」で待望のメジャーデビュー。オリコン週間ランキングで初登場2位を記録し、20万枚を超えるセールスを記録した。以降、2ndシングル「おいでシャンプー」から7thシングル「バレッタ」まですべてのシングルがオリコン週間ランキングで初登場1位を獲得。2013年5月には2期生が加入し、2014年3月末現在計42名で活動している。また2013年10月には国立代々木競技場第一体育館、同年12月には日本武道館、翌2014年2月には横浜アリーナで単独ライブを行い、大成功を収めた。同年4月に8thシングル「気づいたら片想い」をリリースする。
2014年4月1日更新