やるんだったら人生を賭けようと思った

──堀さんは生駒さんが2期生オーディションに応募しようとしている人に向けて、「今あなたはその生活を捨てる覚悟はありますか？」って書いていたのは読んでいましたか？（参照：最近暖かいね。はおりだけで外に でられるもん。 | 乃木坂46 生駒里奈 公式ブログ）

堀　見ました。

──合格して学校を辞めたのも、生駒さんの文章を読んだから？

堀　それもあります。

生駒　えっ!?

堀　私、そういうのに応えちゃうんですよね。真に受けるというか。

生駒　ホントに？

堀　はい。高校生だし進路も考えないといけないから、これが最後のオーディション挑戦と思って受けたので。で、やるんだったら中途半端な気持ちじゃなくて、人生を賭けようと思ったんです。

生駒　ううっ……偉い！

──生駒さん、今知ったんですね？

生駒　うん。もうヤバい！ 堀ちゃんヤバい！ なんでも買ってあげる！

──あはは（笑）。生駒さんはそもそもなんであの文章を書いたんですか？

生駒　なんであんなに厳しいことを書いたかっていうと、脇目を振らずに1つのことに集中して一生懸命やったほうが絶対に楽しいから。たぶんそれまでの生活を引きずって活動していたら、傷つくことも多いと思うんです。だったらその生活を捨てるぐらいの覚悟で飛び込んできたほうが、絶対にいいと思うから。うちは乃木坂がどういうものになるのかわからずに入ったけど、2期生は乃木坂のことを知っているから準備して入ってくることができるんです。だからこそ自分を守るために、準備してから来なさいという意味でした。でも、実際にすべてを捨ててきた堀ちゃんは本当に尊敬します。

堀　いやいや、勝手に全部捨てちゃったんで（笑）。

生駒　もう本当にすごいよ、あんた！ うれしい……本当に見てくれてたんだね。うちも真剣に考えて一生懸命書いたんですよ。だからそれを見てここに来てくれてるんだって実感したら本当にうれしくて。

堀　でも私、そんなにしっかりした人間ではなかったんですよ。本当にボーっとした、何も考えてなくて頼りがない人間だったので。だからすぐ学校を辞めて上京することを決めたときは、周りから「え、あの未央奈が？」ってびっくりされました。

──それだけ賭ける価値があると思ったわけですもんね。

堀　はい。

生駒　なんか本当に……本当にうれしい。まあうちもクラスの中で目立つ子では決してなかったし、自分でいうのもなんですけど……シンデレラストーリーってこういうことかもって。

今までの制作の中で一番大変だった「バレッタ」

──さて、ここからはニューシングル「バレッタ」について話を聞いていきたいと思います。

生駒　今までの制作の中で一番大変だったかも。体力的にもキツかったし、一番ハードだったかな。

──堀さんは初のレコーディグやPV撮影、いかがでしたか？

堀　楽しかったです。

──生駒さんが「今までで一番大変だった」と言うほどの制作に、よくついて行けましたね？

生駒　ホント、よく倒れなかったなと思って。

堀　全然平気でした。中学の頃に所属してた陸上部の練習に耐えた経験が生きました。

──生駒さんと堀さんは今回制作したPV4本中、「バレッタ」「月の大きさ」「そんなバカな…」の3本に出演しています。堀さんは「バレッタ」「月の大きさ」ではかなり重要な役を演じてますね。

生駒　堀ちゃんが1期生をどんどんぶっ倒していくっていう。

堀　本当は倒したくないんですよ。

生駒　「バレッタ」でまいやん（白石麻衣）を倒したと思ったら、「月の大きさ」では出てくるメンバー全員倒しちゃうし。「バレッタ」のPVで堀ちゃんが最後に言う「だって、こうするしかないじゃない」ってセリフも意味深だしね。

堀　私も台本の通りに演じただけなので。ずっとイヤですって言ってましたから。「だって、こうするしかないじゃない」ってセリフは、観る人によっていろんな捉え方ができて面白いのかなって。

──「バレッタ」「月の大きさ」で1期生を次々に倒したあと、「そんなバカな…」のPVではアイドル部に入り。

堀　はい。入部して歓迎されます（笑）。

生駒　あれ、なんで入っちゃったんだろうね。絶対に茶道部のほうがよかったと思うよ。

──「そんなバカな…」のPVはコミカルタッチで、すごく面白かったですよ。

堀　撮影も楽しかったです。

生駒　あの撮影のとき、みんななぜかハイテンションだったんですよ。監督さんに「ちょっと変わった感じでいきます」って言われて、その通りに演じていったら見事にハマリすぎて。カメラが回っているときも笑っちゃダメなのに爆笑しちゃうし。うちと（桜井）玲香と（秋元）真夏がアイドル部のマネージャー役なんですけど、気持ち悪い感じになっちゃったんです（笑）。今までの作品では清楚な感じに撮ってもらってたのに……自分の顔を見てこんなに笑ったことないぐらい笑っちゃって。でもそれがなんかよくて、ファンの方も落ち込んだときにこのPVを観て大笑いしてくれたらいいなって思います。