ナルシストにならないと表現できないこともある

──そもそもお2人は互いに似てると言われて、どういう気分なんですか？

川越　僕はぽこたさんのファンに悪いなっていう思いもあるんです。100人いたら、もしかしたらその何人かは「川越出てくんな」っていう人もいるかもしれない。そういう人に対して申し訳なさもありつつ、でも大勢の方が「似てる」と言って楽しんでくださるなら、それはありがたいことだなって。

ぽこた　僕はさっきも言ったように、顔だけじゃなく思想的な部分も比較的近いのかなと思ってて。僕のファンの皆さんも川越さんをテレビなどで観て、きっとそういうところも含めて「似てる」と言ってくれてるんだと思うんですよね。だから応援してくださる方々に僕の中身も伝わってるのかなって思うと、それはすごくうれしいです。

川越　ちょっと話は飛ぶんですけど、僕、こないだ「芸能界！1万人のイメージVS身内の真実」（読売テレビ・日本テレビ系）って番組で世間に持たれているイメージの1位がナルシストだったんですよ。

ぽこた　ああ、でも僕もよくそういうイメージ持たれます！ 人前で歌うのが本当は恥ずかしくて、それを振り切るスイッチをいつも自分でエイッて押してがんばってるだけなのに（笑）。……でも、そのスイッチを押せる人こそがナルシストって聞いたこともあるんですよ。

川越　そうなんだ。確かに僕も普段からそんなにはっちゃけるタイプじゃないし、テレビや歌も仕事だからっていうのにかこつけてがんばってスイッチ押すときが多いんです。じゃないと絶対できない（笑）。

ぽこた　すごくわかります。

川越　あと、ナルシストって決して悪い言葉じゃないというか、必要なときも絶対あるじゃないですか？ クリエイトする職業に就く人間は特に。

ぽこた　うんうん、ホントにそうですよ。

川越　お料理もナルシストにならないと表現できないことがたくさんあって、例えば最後の塩を決めるときに「これでまずくなったら……」って迷ったりするし、相当な勇気がいるんです。でもそこで重要になるのが自分を信じる力や信念。信念とナルシストって僕は表裏一体というか同じようなものだと思ってるので、これからもそこは隠すことなくやっていくつもりです！（笑）

早く川越さんに向けられる歓声が聞きたい

──4月27日には「ニコニコ超パーティーII」（以下、超パ）に2人で出演。しかも川越シェフは「降臨してみた」という著名人枠に名前を連ねていますが、もともとニコニコ動画への興味や知識はあったんですか？

川越　いや、まったくゼロです（笑）。パソコン自体が苦手だし、携帯もまだガラケーを使ってるくらい、そっち側の世界を知らないんですよ。むしろちょっと怖いというか、ネットって悪口しか書いてないのかなと思って、暗黒な世界のイメージがあったんです（笑）。

──（笑）。

川越　でも最近少しずつ皆さんにいろんな知識を刷り込んでいただいて、健全で温かい場所もあるんだよっていうのを知ったので、徐々に免疫ができてるって感じですね。

──ステージでは2人でどんなパフォーマンスを披露するんでしょう？

川越　僕は歌いながら料理をします。曲はもちろん、ぽこたさんの「タカラモノ」で。

ぽこた　初のコラボステージなのでね。僕は川越さんにステージ上でおいしい料理を作っていただきたいなって思ってます。

川越　今はまだ打ち合わせ段階なんですが、その料理をお客さんが食べるって案も出てるみたいですよ。

ぽこた　あ、じゃあ僕そのステージにお客さんを引っ張ってくる役をやりたいです！ たぶん、歌ってても誰も僕は見ないと思うし（笑）。というか、僕は早く川越さんに向けられる歓声を聞きたい！ 僕の5倍くらいっすよ。マジで！

川越　いやいやー。

ぽこた　歓声、真っ黄色ですよ！ 僕、川越さんがインターネット上ですごく愛されてるのを知ってるんで。

川越　そうなんですか？ でも、もしそうだとして僕はその歓声にどう応えたらいいんだろう。たぶん、お辞儀しかできないと思う（笑）。

ぽこた　そこはさっきおっしゃったスイッチを押していただくしかないです（笑）。でもみんな、「あの川越さんが我々の世界に来てくれたー！」って大歓迎だと思いますよ。

「超パ」はみんなが味方の特殊空間

──昨年に続いて出演されるぽこたさんに伺いますが、改めて「超パ」の魅力ってどんなところだと思いますか？　

ぽこた　僕がすごいと思うのは、基本的に来場者も出演者も全員が（ニコニコ動画の）ユーザーだからアンチがいないってところ。みんながみんなのことを大好きで、100％身内というか、ホーム感みたいなものがあるんですよね。

──それって、これだけ多くの出演者がいるイベントではありえないですよね？

ぽこた　はい。例えば対バン形式のライブだったら、お目当てのバンド以外はそんなに好きじゃなかったりしますもん。そう考えると、「超パ」は出番が1、2曲でもみんなが味方でいてくれるっていう特殊空間なんです。もちろんそれは「ニコニコ動画」っていう母体があって成立してることなんですけど。

川越　なるほどー。少しずつわかってきました。あ、そういえば僕、「川越達也が本気で料理してみた」っていう動画を配信してみようかって、マネージャーとこないだ話してたとこなんですよ。

ぽこた　それ、いいと思います！ 実際、「バケツプリンを作ってみた」とかネタ系でやってる人や、一般的な料理のおいしい作り方を配信してる人もいるんで。

川越　もしこれを機にニコ動に本格参入するなら、そういう料理番組みたいなものにも挑戦したいな。でも、まだまだネット世界の免疫を付けてる最中だし、わからないこともいっぱいで……。

ぽこた　なんでも聞いていただければ！ 僕ももともとわからないところから入ってきたので、何がわからないかもわかるんですよ。

川越　ぜひ教えてください。

ぽこた　いつでも！ で、ゆくゆくは月イチでニコ動に番組持ってみるとか……。

川越　でもそこまでいくとちょっと怖いかも。オレ、本当に何もわかんないから。

ぽこた　聞いていただければ！

川越　アハハハハ！（笑） 頼もしいねえ。

ぽこた　でも、まずは「超パ」ですよね。僕、今から本当に楽しみなんで。

川越　なんか、同じ衣装で背中から登場するって案もあるらしいよ。

ぽこた　引きで見たら完全にどっちがどっちかわからないじゃないですか！（笑） まあそんな演出もあるとかないとか……って感じなので、皆さんぜひ楽しみにしててください！