合宿では曲の話もガールズトークも

──大学に入って活動を再開し、この1年ぐらいはライブや曲作りをしてきてるようですけど、そうなるとバンド内の結束は固まってきてますよね？

蒼山　結束は固まってきてると思いますね。ライブの反省会とかも毎回してたんです。自分たちをどう見せたいか……というか、どういうふうにライブを組み立てるのか、みたいなことをすごく考えたし。合宿には今年も行ったし。合宿やレコーディングが終わると自然と演奏がうまくなってたり（笑）。

──それでバンドの一体感が増すと。

澤村　まあ一緒の部屋で寝るしな～、そりゃそうなるわな～。

蒼山　そうですね（笑）。結局一緒の部屋で寝ちゃう、かな。

──そこでいろんな話を？

蒼山　はい、いろいろ。でも曲作り合宿のときは、結局曲の話をしちゃったり。「あそこはああしたほうがいいよね」みたいな話を結構しますね。

──反省会では？

蒼山　えー、例えば「曲のつなぎめが」とか。

藤咲　「動き方が」とか。

蒼山　MCのこととか。反省会のときは超マジメですね。

──下世話な質問で申し訳ないんですけど、恋バナとかはするんですか。

蒼山　ああ、でも、しますよ。普通にガールズトーク的なことは（笑）。

沙田　健全、かな？（笑）

自然体でいるだけだから、それをどう取ってもらっても

──健全ですね（笑）。それからライブを観てちょっと驚いたのは、出てきたときにポーズを取ったり、くだけたMCをして、そこでお客さんが「かわいい！」と言ってるのを受け入れてることなんですよ。というのは、やはり音楽的なバンドだと思ってたからなんです。

沙田　へえー！

蒼山　ちょっと「ナメんな！」みたいな？

──そうそう。音楽的であれば、かわいいと言われるようなことは排除する方向に行きがちだと思うんですよね。でもそれも普通にやってるのが面白かったんですよ。

蒼山　そうですね……まあ、たしかに「かわいい」だけで終わらせてほしくないってのはもちろんあるし、「カッコいい」って言われたいんですけど。でも、もし全然ねごとを知らない人が写真をパッと見たら、女の子4人だからやっぱり最初は「ああ、ガールズバンドなんだ」「女の子だし、かわいいんだろうな」みたいなふうにとらえられちゃうのは、もうしょうがないなーって思ってるし。私たちは自然体でいるだけだから、それをどう取ってもらっても、って感じで。それで曲とかライブを観て「あ、違うじゃん」「ちゃんとこういうところもあるんだ」って思ってもらえるんだったら、それが一番いいなって思うので。ステージに上がったら、もちろんカッコ良く、アグレッシブにやるんですけど、MCとかまでそんな、元の自分じゃないような感じでやりたいとは思ってないから。普通にやりたいな、と。

──ほかの皆さんも、そう思います？

澤村　ねごとって、たぶんそんな、何も気にしてないっていうか。「ジャンルって何？」「男と女って何？」って感じだしね。

沙田　うん（笑）。こだわりがあんまりないのかもね。だってね、曲いいの作ってる……し（笑）。

蒼山　曲に、やりたいこととか伝えたいことを詰めちゃってるから。

沙田　別にね？ その曲に合わせて「ありがとございます……」（暗めの声色で）みたいに言わなくてもいいんじゃない？ みたいな（笑）。

澤村　「みんな乗ってこうぜ！」とか、そういうのでもない（笑）。

蒼山　あんまり男の子とか女の子とか、考えたことないから。だから「女の子らしくいよう」とも思わないし、男勝りでいようとも思わないんですよ。

いろんな人に聴いてもらえるバンドになりたい

──そうなんですか。えーと、じゃあライブでパジャマを着てるのはなんでですか？

蒼山　あれは「閃光ライオット」の時に初めて着て……まあ「ねごとだし、パジャマ来てやろっか」って（笑）。パジャマ着れば覚えてもらえるし。今はパジャマは自分たちの企画（「お口ポカーンフェス?!」）のときだけで、毎回は着てないんですけど。やりやすいですよ、動きやすいので（笑）。

──じゃあ最後に、今後どんなバンドになっていきたいと思います？

蒼山　まず、いろんなところでライブをやりたいという目標があって。小夜子には野望が……。

澤村　アメリカと、エジプトの砂漠でライブしたいんですよねー。そう、世界で。

蒼山　それ、最近ずっと言ってる（笑）。

──なぜエジプトなんですか。

澤村　うん、好きなんですよ、エジプトが。スフィンクスとかピラミッドとか、憧れませんか？

──憧れる!?　……ってのはどうかな。まあ行ってみたいとは思いますけど。あそこで演奏すると暑そうですよね。

澤村　ああ、たしかに……そうだ。エジプトって暑いよね？

藤咲　暑いよ～。

澤村　でも日本も暑いから大丈夫！

蒼山　（笑）。あとは、いろんな人に聴いてもらえるバンドになりたいっていうのがありますね。音楽をすごく聴いてる人でも、ほんとに一般的な人でも、好きになってもらえるようなバンドになれたらいいなと思います。