ナタリー PowerPush - Negicco
ネギは進むぜ!夢のワンダーランドへ
Negiccoの2014年第1弾となるニューシングル「トリプル!WONDERLAND」がリリースされた。今作は南波志帆のプロデュースなどで手腕を発揮する矢野博康(ex. Cymbals)と初めてタッグを組んだ作品で、さらなるステップアップを目指す彼女たちの姿勢がダイレクトに反映された、前向きでポップなナンバーに仕上がっている。
これまで学生生活との両立で活動を続けてきたメンバーKaedeも無事大学を卒業し、新たなスタートを切った11年目のNegicco。今回のインタビューでは新曲にまつわる話題を軸に、メンバー自身や周囲を取り巻く環境の変化と、変わることのない3人の魅力に迫った。
取材・文 / 臼杵成晃 撮影 / 笹森健一
「本命になりたい!」宣言とそのあと
──去年発売された1stオリジナルアルバム「Melody Palette」(参照:T-Palette Records#3 Negicco)は充実した内容が高く評価されましたし、続いてリリースされたシングル「ときめきのヘッドライナー」もこれまで以上に広くファン層を拡大する1曲になりました。3人としてもきっと自信につながったんじゃないかと思うのですが。
Megu Negiccoの曲は毎回ハズレがないという自負はあるんですけど、それは曲を作ってくださる方のセンスがよかったり、それを選んでくれるスタッフの皆さんのセンスに助けられているからなんです。間違ってない方向に進んでいるのが、ありがたいなあって。
──これまで引っ込み思案だったNegiccoが「本命になりたい!」と声に出して言えるようになったのは、そうやって間違いない方向に進んでいるという自信が付いたから?
Megu そうだと思います。やっぱり曲のよさに自信を持っていたので。あとは本人たちの気持ちがまだ……(笑)。
Nao☆ 活動を重ねるごとにNegiccoというグループに自信が持てるようになってきて、やっと「本命にしてください」って口にできるようになって。「ときめきのヘッドライナー」のあとからホントに「Negiccoが本命」って声をすごくいただけるようになってきたので、そういうプラスの発言や自分たちを観てほしい!という気持ちは大事なんだなって思いました。
──アルバムリリース、10周年ライブ、そして「ときめきのヘッドライナー」とどんどん勢いが増していく中、Kaedeさんは大学4年生で学業にも追われていたようで、かなり大変だったんじゃないでしょうか。
Kaede 「ヘッドライナー」の時期はまだ心に余裕があったんですけど、今回の「トリプル!WONDERLAND」の制作時期は本当に追い込まれていて……。こんなにいろいろやっていただいてるのに、もし卒業できなかったらどうしようという不安もあって。おかげさまで無事卒業できたし、今年はこうして力を貸してくださっている皆さんの期待に応えられる年にしたいです。
11年目でまだ思い悩む“Negiccoらしさ”
──Kaedeさんが無事Negiccoに“就職”したことで、グループ内にも大きな変化があるんじゃないかなと思うのですが、今回の新曲に挑むにあたって3人の中で何か話し合ったことなどはありますか?
Nao☆ やっぱりどこに出るにしてもノーマルじゃいけなくて、どこかしら印象を残していかなきゃいけないと思うんです。今までの活動を振り返っても、そうやって何か残せたときに次につながるお話をいただいていたりするので。この間、ねむきゅん(夢眠ねむ / でんぱ組.inc)と日笠麗奈さんの番組(テレ朝動画「DD.ディスティネーション」)に出させていただいたとき、「Negiccoはみんなキャラが違うのがいい」って言われたんです。でも、いろんな方がレギュラーの番組とかをやっていて私たちにできていないのは、まだまだそこが弱いからだと思うので、1人ひとりのキャラクターを強めて、もっと前に出していけるようにならなきゃねって話し合いました。
──Negiccoは“同業者”というか同じアイドルとして活動する人たちにも広く愛されていて。ファンの方が「Negiccoはアイドル界のthe pillows」と書いていたのを見かけてすごく納得したんですけど(笑)、慕ってくれるアイドルたちも言わばライバルですよね。ほかと比べて自分たちはこうだ、と比較してしまうこともありますか?
Megu ……正直、かなりありますね。反省することは個人的にいっぱいあります(笑)。
──今現在のNegiccoの弱点は?
Nao☆ もっときれいな感じで食い付いていかなきゃいけないのに……。
──きれいな感じ?
Nao☆ なんか、がっついちゃうんですよ(笑)。前に出たときに周りを食ってくみたいな感じじゃなくて、もっとNegiccoはNegiccoらしい形で存在をアピールしないと……。まだ薄いかなと思うんですよね。
Megu Negiccoはどうしても「10年やってても腰が低くて謙虚」みたいなイメージがあるらしくて、前に出たときに自分たちがそのイメージにとらわれて、結局何もできないまま終わるみたいなことがよくあるんです(笑)。
Nao☆ 周りの大人の反応を見て「マズいな」って判断したりするんで(笑)。そこから挽回するんじゃなくて、常にハッキリとした“Negiccoらしさ”を保っていたいんです。
Kaede 私は根本的にしゃべりが苦手なので、そこが……。
Nao☆ 今みんな1人ひとりが自分の存在に一番悩んでいる時期だと思います(笑)。自分はこうしたいけど、3人でいるときはこうしていたほうが成立しやすいとか。自分でこういうところが嫌だなと思っているところを、ほかの2人はいいと言ってくれたり。自分がわからないんです。
──11年目の人たちの悩みどころじゃないですけどね(笑)。対外的なことで言うと、大勢で出るときに遠慮しちゃいがちな体質が、Negiccoの特徴でありウイークポイントであると。
Megu いつも端っこにいちゃうし、3人とも性格的にそうなんですよね。
- ニューシングル「トリプル!WONDERLAND」 / 2014年4月16日発売 / T-Palette Records
- 初回限定盤A [CD+DVD] / 1620円 / TPRC-0076
- 初回限定盤B [CD+DVD] / 2700円 / TPRC-0077
- 初回限定盤C [CD2枚組] / 1620円 / TPRC-0078
- 通常盤 [CD] / 1080円 / TPRC-0079
- 7inchアナログ盤 / 1620円 / TPRV-0010
- ライブチケット付限定盤 [CD+チケット] 各3996円
- ライブチケット付限定盤A / TPRC-0080
- ライブチケット付限定盤B / TPRC-0081
- ライブチケット付限定盤C / TPRC-0082
- ライブチケット付限定盤D / TPRC-0083
初回限定盤A~C、通常盤収録曲
- トリプル!WONDERLAND
- ライフ・イズ・キャンディ・トラベル
- トリプル!WONDERLAND (inst)
- ライフ・イズ・キャンディ・トラベル (inst)
初回限定盤A DVD収録内容
- Music Video「トリプル!WONDERLAND」
- Bonus Video「トリプル!WONDERLAND」MV メイキング映像
初回限定盤B DVD収録内容
「T-Palette Records感謝祭2013」LIVE映像
- さよならMusic
- イミシン☆かもだけど
- アイドルばかり聴かないで
- ネガティヴ・ガールズ!
- 圧倒的なスタイル
- ときめきのヘッドライナー
初回限定盤C REMIX CD収録曲
- 新しい恋のうた(PR0P0SE remix)
7inchアナログ盤収録曲
- トリプル!WONDERLAND
- ライフ・イズ・キャンディ・トラベル
ライブチケット付限定盤(A~D ver.)CD収録曲
- トリプル!WONDERLAND
Negicco(ねぎっこ)
新潟の名産品「やわ肌ネギ」のキャンペーンユニットとして2003年7月に結成。キャンペーンソング「恋するねぎっ娘」でCDデビューを果たす。キャンペーン終了後も地元新潟を拠点に活動を続け、2010年にはローカルアイドルの音楽フェスティバル「U.M.U AWARD 2010 ~全国アイドルお取り寄せ展~」で優勝。2011年にはバニラビーンズとともに、タワーレコードが設立したアイドル専門レーベル「T-Palette Records」の第1弾アーティストとなった。同年11月にシングル「恋のEXPRESS TRAIN」を発表した。2012年2月にはベストアルバム「Negicco 2003~2012 -BEST-」をリリース。このアルバムに収録された代表曲「圧倒的なスタイル」は同年1月よりフジテレビ系人気バラエティ「めちゃ×2イケてるッ!」のエンディングテーマとして1年にわたってオンエアされた。結成10周年を迎えた2013年7月には、小西康陽ほか豪華クリエイターを作家陣に迎えた1stオリジナルアルバム「Melody Palette」、同年11月には西寺郷太(NONA REEVES)プロデュースによるシングル「ときめきのヘッドライナー」を発表。2014年4月には矢野博康(ex. Cymbals)との初タッグによるニューシングル「トリプル!WONDERLAND」をリリースした。