「うまい!」って言ったら、それだけで国際交流
──皆さん今回「グローバルフェスタJAPAN」に初めて参加されましたが、場内を回ってみていかがでしたか?
小林歌穂 どのブースもすごく盛り上がっていました。
やついいちろう 活気がすごかったですね。あちこちでお店の人が「買っていってー!」って呼び込みをしていて。
星名美怜 いろんな国の文化を見て衝撃を受けました。出店でワニの手が売ってたり、コーヒーを飲んだら国によって味が違ったり……そういうのもここに来たからこそ知れたことだと思いますね。
──今日は会場に到着したあと、まず最初にフェアトレード、エシカル商品を使用したファッションショーを観ました。小林さんはフェアトレードに関心を持っていると前回のインタビュー(参照:「クイズ!なんとかしなきゃ!」やついいちろう×私立恵比寿中学(星名美怜、小林歌穂))でおっしゃっていましたが、ショーをご覧になってどうでした?
小林 すごい好みのお洋服があったんです!
やつい えらいテンション上がってたもんね。
星名 カラフルなお洋服が出てきたり!
やつい 最初はモードな雰囲気の服が中心だったけど、途中からかわいい服も出てきたよね。パッと見ると1枚の布みたいだけど、布に大きな穴が空いていてそこから袖を通して着ていたり。普段僕らが着ているような服とはまた違った感じで面白かったです。
──ショーを観終わったあとには、3つのブースを回っていろいろな体験をしました。水汲みのバケツ持ちの重さを体感してもらいましたが、あれはかなり重そうでしたね。
星名 重かったです。私と同い年くらいの女の子も、きっと家のためにと思って運んでるんだろうなと思うと……。
やつい 子供だったら同じくらいの体重かもしれないよね。
星名 確かに。今日持ったバケツは体験用だから中身が固まってたけど、実際に水が入ってたら運んでる途中にこぼしちゃいそう。
──会場にはほかにも250以上ものたくさんのブースが並んでいましたが、散策中には皆さん「世界の乾き物」コーナーに飛び付いていましたね。
星名 ドライフルーツとかドライナッツとか、大好きなんです! メンバーの間でも乾き物は大人気で。
小林 おいしかったー!
やつい ひまわりの種、おいしかったな。
──東ティモールのコーヒーも飲まれていました。
やつい うまかったですよ。あれね、東ティモールのコーヒーの店を建てたらいいんじゃない? あの味で250円だったらめちゃくちゃ流行ると思う。フェアトレード商品だし、しかもあれを1杯飲めば現地の人がごはんを1杯食べられるんでしょ?
星名 おしゃれなデザインのカフェにしたら、女子がいっぱい来そう!
やつい やっぱり文化の中でも“食”が一番入ってきやすいですよね。食べてみたいっていう興味もありますし。
──食べ物を食べただけでも、その国のことをちょっと知れた気になれますよね。
やつい すごく大事なことですよ。ほかの国の料理を食べて「うまい!」って言ったら、それだけでも国際交流な気がします。
星名 自分がお寿司を作ってるわけじゃなくても、海外の人がお寿司を食べて「おいしい!」って言ってくれたらうれしくなるよね。
地球の上を歩いているような気持ち
──前回お笑いナタリーで皆さんに参加していただいたクイズ企画「クイズ!なんとかしなきゃ!」は、グローバルフェスタにもブースを出展していた、JICA、JANIC、国連機関が共同で運営するプロジェクト「なんとかしなきゃ!プロジェクト」によるものでした。「なんとかしなきゃ!プロジェクト」は、自分には関係のないこと、遠いことのように感じてしまいがちな世界の現状や課題、それを解決するための様々な国際協力について、わかりやすいコンテンツを通して身近に感じてもらうことを目的としています。実際にこのフェスに参加する前と比べて、世界の国々に対する距離感は変わりましたか?
小林 はい。今回フェスに参加したらいろんな国のブースがあったから、なんだか勝手に地球の上を歩いているような気持ちになっちゃって。外国の人がいっぱいいたからお話してみたいなって思いました。
星名 今日クイズに挑戦しましたけど、クイズで考えて答えたことって印象に残ってるんですよね。「デンマークってこういうところが発展してるんだ!」とか。普段生活している中で自分が日本にしか目を向けていなかったっていうことを、改めて感じさせられました。世界のことを考える機会が自分にとってはなかなかなかったので、今回楽しみながら学べたのがすごくよかったなと思います。次にその国名を聞いたときに「あ! あの国はああいうのだった!」って思い出せますしね。
──ニュースでその国のことが流れたときに、今までよりも少し身近に感じられそうですね。やついさんはどうですか?
やつい ホントに世界中を回っているような感じでした。僕は日本のことをいい国だと思ってるんですけど、でも実は日本ってあんまり進んでないところも多いんだなっていうことを今回感じましたね。日本に住んでいて「こういうものなんだ」と勝手に思ってることでも、海外の文化を知ることで日本っていう国をもっとよくする方向もあることに気付けました。世界のこともわかったけど、日本のこともわかってよかったです。
──やついさんは海外旅行をする機会が多いと前回のインタビューでおっしゃっていましたが、実際に海外に行って日本との差を感じることはありますか?
やつい そうですね。海外に行くと、国によっては同性同士の恋愛に対する意識が全然違ったりして。日本はまだまだ進んでいないところもあるんだなと感じることはけっこうあります。日本に戻ってきたときには、自分の中の常識が前とは違ってフラットな感覚になっているんですよ。このフェスではそういった国による文化の違いを日本にいながら体験できるのがいいですよね。
──確かに普段あまり海外文化に触れる機会がない人でも、この会場でいろんな文化を一度に知ることができます。
やつい 会場でごはんを食べて「おいしいけど、本場はもっとおいしいんじゃないかな?」、民族衣装を着て「本場の洋服はもっとすごいんじゃないかな」って思ったら「じゃあ行ってみようかな」という気持ちにつながったりするかもしれないしね。
星名 学生が来たら、将来やってみたいことや夢が増えるフェスなんじゃないかな。
小林 海外のことって難しそうだなって思うかもしれないけど、このフェスでは楽しみながらいろんな国のことを知れるよね。気軽に国際文化を感じることができると思います。
- 私立恵比寿中学(シリツエビスチュウガク)
- 2009年に結成したスターダストプロモーション所属のアイドルグループ。2010年2月に初のシングル「朝のチャイムがなりました!」を発表し、2011年10月には東京・Shibuya O-EAST(現TSUTAYA O-EAST)で初のワンマンライブを開催。2012年5月にDefSTAR RECORDSよりシングル「仮契約のシンデレラ」でメジャーデビューを果たし、2013年7月には初のオリジナルフルアルバム「中人(ちゅうにん)」をリリースした。「IDOL march HALLTOUR 2017~今、君とここにいる~」より7人体制で活動を再開させ、5月に通算4枚目のフルアルバム「エビクラシー」を発売。11月にシングル「シンガロン・シンガソン」を発表する。2018年1月3日に東京・日本武道館公演で行われる「私立恵比寿中学迎春大学芸会 ~forever aiai~」をもって廣田が転校する。
- 星名美怜(ホシナミレイ)
- 1997年11月2日生まれ。スターダストプロモーション芸能3部に所属するアイドルグループ・私立恵比寿中学のメンバー。出席番号7番。
- 小林歌穂(コバヤシカホ)
- 2000年6月12日生まれ。スターダストプロモーション芸能3部に所属するアイドルグループ・私立恵比寿中学のメンバー。出席番号11番。
- やついいちろう
- 1974年11月15日生まれ。エレキコミックのメンバー。トゥインクル・コーポレーション所属。
取材協力:NHK WORLD RADIO JAPAN(nhk.jp/rj)