ナタリー PowerPush - 中島美嘉
自分の声と直感を信じて。ニューアルバム「VOICE」完成
歌をやるって決めたんだから
——中島さんが作詞した「MY GENTLE MAN」も印象的でした。アコースティックギターを中心にしたシンプルなアレンジもいいし、とにかく可愛いラブソングに仕上がってて。
すごいラブソングですよね、確かに。何かね、いきなり書けちゃったんですよ、こういう歌詞が。最初にタイトルを思いついて、その響きがすごく気に入ってたんです。そのまま、“心優しい男の人”っていう意味ですね。誰にでも親切な、ちょっと優しすぎる男の人の歌です(笑)。
——そういう男性って、中島さんの好みではないですよね……?
うん、好きではないかも(笑)。でも、もしそういうタイプの男の人を好きになったら、きっと傷ついたり、悲しい思いをすることになるんだろうなって。そんなことをいろいろ考えながら書いてましたね。
——配信限定でリリースされていた「あなたがいるから」の「あなたがいることで あと少しだけ生きれる気がするの?」というフレーズについてはどうですか?
そこまで強く思ったことはないですね、自分の体験のなかでは。彼氏というより、家族には似たような気持ちを持ってますけどね。ひとりだったらここまでがんばれていないと思うし、めちゃめちゃ助かってます。もし家族がいなかったら、道を踏み外して、好き勝手に生きてたでしょうね。
——MICA 3 CHUとしてリリースした「I DON'T KNOW」「SHUT UP」はLori Fineの作曲。どちらもかなりヘビィなロックチューンですね。
うん、Loriは何でも書ける人だから。「私は自分の声が好きだから、曲は何でもいいの」って言うんですよ、彼女。かっこいいですよね。私も自分の声は嫌いじゃないけど、似合わないものは似合わないから……。でも、こういうロックは好きですね。MICA 3 CHUもすごく楽しかったですよ。かっこいいです、あの3人(森三中)は。
——「FLOWER OF TIME」は幸せな空気が広がるミディアムチューン。ゴスペルテイストも入っていて、結婚式にも似合いそうですね。
最近結婚したディレクターに向けたところもあるんですよ。でも、そのときの私は幸せな歌詞が書けるような気分じゃなかったから(笑)、作詞家の小竹正人さんに手伝ってもらって。頼んで良かったですね(笑)。
——それぞれの楽曲のクオリティも高いし、ボーカルの表現力も確実に広がってて。中島さんにとっても、自信を持てるアルバムになったんじゃないですか?
うん、気に入ってますよ。
——自分の直感を信じる、という信念もさらに強くなった?
そうですね……。もちろん、まわりの人の言うことも気になりますけどね。いろいろ言われれば、いちいち気になるし、傷つくこともあるし。でも、立ち直るしかないんですよね。歌をやるって決めたんだから。
CD収録曲
- LIFE
- SAKURA~花霞~(DAISHI DANCE)
- FOCUS
- 永遠の詩
- ORION
- あなたがいるから
- MY GENTLEMAN
- TRUST YOUR VOICE
- IT'S TOO LATE
- I DON'T KNOW
- SHUT UP
- conFusiOn
- FLOWER OF TIME
- 声
DVD収録内容(ビデオクリップ)
- LIFE
- 永遠の詩
- SAKURA~花霞~
- I DON'T KNOW
- ORION
- FOCUS
プロフィール
中島美嘉(なかしまみか)
1983年鹿児島生まれ。2001年にドラマ「傷だらけのラブソング」のヒロインに抜擢され、シングル「STARS」で大型新人としてデビュー。2002年リリースの1stアルバム「TRUE」がミリオンセラーを記録し、一躍トップスターの仲間入りを果たす。その後も「雪の華」「愛してる」「桜色舞うころ」などヒット曲を連発。女優としても活躍し、2005年公開の映画「NANA」では主役のナナ役を熱演。NANA starring MIKA NAKASHIMA名義で発表した主題歌「GLAMOROUS SKY」もチャート1位を記録した。2008年には森三中とのコラボレーションユニットMICA 3 CHUとしても活動。日本を代表する歌姫としてアジア圏での人気も高く、ファッションリーダーとしても確かな支持を獲得している。