ナタリー PowerPush - MAN WITH A MISSION
初コンセプトアルバムで目指した よりボーダレスな音楽
MAN WITH A MISSIONのニューアルバム「Tales of Purefly」がリリースされた。オリジナルアルバムとしては前作「MASH UP THE WORLD」より約1年8カ月ぶりとなる今作は、バンドにとって初のコンセプトアルバム。物語の展開にあわせてさまざまな楽曲が登場する、かつてないほどバラエティ豊かな作品集に仕上がっている。
秋には全米デビューも控える彼らが、このアルバムを通じて伝えようとしていることはなんなのか? 前作リリース後の活動の総括を含めて、バンドのブレーンでもあるJean-Ken Johnny(G, Vo)に話を聞いた。
取材・文 / 西廣智一 インタビュー撮影 / 上山陽介
バンドの存在そのものが非常にボーダレスなもの
──MAN WITH A MISSIONにとって2ndアルバム「MASH UP THE WORLD」リリース以降は本当に怒涛の1年半だったという印象があります。この1年半で得た経験はバンドに何をもたらしたと思いますか?
自分タチガ見据エテル未来ヤ夢ガイロイロアルンデスケレドモ、ソレガヨリ現実ニ近付イタトイウ実感ハアリマス。
──それはどういう瞬間に実感しますか?
一番ハライブデオ客サンノ笑顔ヲ見タトキデス。ソノ喜ビヲ肌デ感ジナガラモ、変ワラズニ自分タチガ持ッテイルモノヤ思ッテイルコトヲ素直ニ表現デキルノガ一番イイコトナンダト思イマス。
──なるほど。特に最近はフェスやイベントに出演することも多くて、ファン以外の人もMAN WITH A MISSIONのライブを目にする機会が増えたと思います。去年だったら「氣志團万博」みたいにさまざまなジャンルのファンが集まるフェスでも自分たちが見せたいものをちゃんと見せて、そこでしっかりとリアクションが得られていますよね。そうやってファン以外の人も巻き込んでいけるようになった理由って、ご自身ではどう分析していますか?
MAN WITH A MISSIONッテイウバンドノ存在ソノモノガ非常ニボーダレスナモノダト、皆様ニ感ジテイタダケテルノガ一番大キナ要因ナンジャナイカナト思イマス。音楽ソノモノガジャンル分ケトカカテゴライズトカサレテシマウト、意図セズシテ簡単ニボーダーッテデキテシマウジャナイデスカ。デモ自分タチノヨウナバンドガサマザマナ場デ活動スルコトデ、リスナーガ今マデ気付カナカッタ音楽ニ触レル機会ヲ作ルコトガデキルシ、ソウイウコトガ要求サレテイルノカナト自分タチデモ感ジテオリマス。ダカラソノ架ケ橋デハナイデスケレドモ、例エバ自分タチノツアーデ競演シタバンドヲ観テ「ア、コッチニモコンナニスゴイバンドガイルジャナイカ」ト気付イテモラエタラ、バンド冥利ニ尽キルカナト思イマス。
──そのボーダレスという部分に関してですが、MAN WITH A MISSIONは国境を越えて海外にも飛び出そうとしています。
イエスイエス。
──海外でのライブも何度か経験していますが、日本と海外との間にあるボーダーは外せそうですか?
ウーン、正直ナトコロ我々ハマダ本当ニ両手デ数エルクライシカ海外デライブヲ行ッテオリマセンノデ、ボーダーヲ取ッ払エテルカドウカトイウノハコレカラ先ニワカルコトナノカナト。我々ノ音源ハマダ海外デ発売サレテイナイノデ、コノ秋ニ発売サレテカラガスベテノ始マリダト思ウンデス。タダ実際ニフランスヤ韓国、台湾、アメリカナドデライブヲサセテイタダイタトキノ、オーディエンスノリアクションカラ言エバボーダレスニナリウルト感ジテオリマス。
──日本と海外では観客からのリアクションに違いは感じないですか?
感ジマセンネ。海外ノオーディエンスノ中ニハMAN WITH A MISSIONノ楽曲ヲスデニ聴イテクレテイル人モ少ナクナイノデ。我々ミタイナ見タ目ノバンドヲ初メテゴ覧ニナル方モ大勢イラッシャイマシタケド、ソレデモヨイ手応エヲ感ジルコトハ多カッタ気ガシマス。
同じ世界を歩いているような感覚を味わってほしい
──いろんな経験を経てついに完成した3rdアルバム「Tales of Purefly」ですが、今回はストーリー性を重視したコンセプトアルバムだと聞いています。
ソウデス。「Purefly」トイウモノハコノ物語ノ中ニ出テクル造語……造語トイウカアル物質ノコトデゴザイマシテ。
──その「Purefly」の物語ということ?
ソウデスネ。
──アルバムはタイトルトラックから始まりますけど、一聴するとインストのようでいてよくよく聴くとうっすらとナレーションが聞こえるし、ブックレットには歌詞も用意されています。
イエスイエス。実ハ制作過程デ、物語ノ序幕トシテ語リ手ノナレーションガウッスラ聞コエルイントロヲ作リタイトメンバーガ申シマシテ。ソコカラコノ曲順ドオリニアルバムヲ聴イテイタダケレバ、物語ノ起承転結ヲジックリ感ジルコトガデキルヨウニ制作サセテイタダイタツモリデス。聴イテクダサッテル方ガ我々ト一緒ニ物語ヲ歩ンデイルヨウナ、同ジ世界ニ入ッテ歩イテイルヨウナ感覚ヲ味ワッテホシクテ、音像ヤ音色、音ノバランスニコダワッテオリマス。
──楽曲のバラエティの豊かさも前作「MASH UP THE WORLD」以上で、よりジャンルのボーダーを越えたものに仕上がっていると思いました。
ソウデスネ。前作ト比ベタラズイブン変ワッタナトイウ印象ヲ受ケルンジャナイカト思ウンデスケドモ、今回ハアルバムノコンセプトヲ表現シタ結果、非常ニ自由ナ曲作リガデキタンジャナイカト思イマス。
──今までになかったタイプの楽曲に最初こそ驚いたものの、特に違和感は感じませんでした。
アリガトウゴザイマス。ソウ感ジ取ッテイタダケルノデアレバ、コンセプトアルバムノ制作ハ本当ニ成功シタンダト思イマス。
- ニューアルバム「Tales of Purefly」/ 2014年3月12日発売 / Sony Music Records
- 初回限定盤 [CD+ブックレット] 3360円 / SRCL-8484~5
- 通常盤 [CD] 2835円 / SRCL-8486
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収録曲
- tales of purefly
- evils fall
- Wake Myself Again
- database feat. TAKUMA(10-FEET)
- vitamin 64
- higher
- Emotions
- whatever you had said was everything
- When My Devil Rises
- Searching life
- your way
- babylon
- Dancing On The Moon
初回限定盤 特典内容
- ストーリーブック付属
- 三方背BOX仕様パッケージ
MAN WITH A MISSION
(まんうぃずあみっしょん)
頭がオオカミで身体が人間という“5匹”組ロックバンド。2010年より本格始動し、同年11月に1stミニアルバム「WELCOME TO THE NEW WORLD」を発表する。奇抜なビジュアルとともに、パワフルでエネルギッシュなサウンドが支持を集め、徐々にライブハウスシーンで話題に。2011年4月に2029枚限定シングル「NEVER FXXKIN' MIND THE RULES」を発表し、完売させる。そして2011年6月、日本クラウンよりアルバム「MAN WITH A MISSION」でメジャーデビュー。その後数多くの夏フェスに出演し注目を集め、2012年7月にはフランスで行われた「JAPAN EXPO 2012」に出演する。同月に2ndフルアルバム「MASH UP THE WORLD」を発表。10月には映像作品集「狼大全集(1)」をリリースした。2013年5月に全国ツアー「MAN WITH A MISSION TOUR 2013 ~あなたの街に19ヨツアー 完全版~」の一環で初の日本武道館公演を行い、大成功を収める。同年10月にソニー・ミュージックレコーズ移籍第1弾シングル「database feat. TAKUMA(10-FEET)」をリリースしたほか、初の横浜アリーナ単独ライブを敢行。12月にアメリカのメジャーレーベル・Epic Recordsとの契約を発表し、翌年秋に全米デビュー作を発売することをアナウンスした。2014年2月に初のコンピレーションアルバム「Beef Chicken Pork」を発売。翌3月には通算3枚目のフルアルバム「Tales of Purefly」をリリースした。