ナタリー×WOWOW ミュージックスタイルJAPAN PowerPush - SOIL & "PIMP" SESSIONS
新潟コンサートオンエア WOWOW連動インタビュー
過酷なコンディションでのプレイ
──今回のライブで特に大変だった点は?
タブゾンビ 普通のワンマンだと激しく畳みかけるパートとじっくり聴かせるパートで緩急を付けるんですけど、今回は中盤までずっと畳みかけていったので。命を削りましたよね(笑)。
元晴 1st、2ndのペース配分がうまくできなかったんですよね。いつもワンセットで燃え尽きるライブをやってるから。始まっちゃえばいいんですけどね。
タブゾンビ アドレナリンが出るからね。
丈青 あと後半になるにつれて雨のせいでピアノがどんどん鳴らなくなって。ピアノが使えなくなり、ベースも鳴らない、ドラムも鳴らないって感じで、それでもなんとかやるみたいな。できることをやるしかないですからね。
──過酷なコンディションだと余計に燃えたりしませんか?
丈青 僕はありませんね(笑)。良好なコンディションのほうが燃えます。雨とか雷とか、コンディションとして面白いとは思うけど、音楽的にはやっぱりやりにくいですからね。
社長 これまでもいろんな場所でライブをやってきましたし、与えられた状況で最大のパフォーマンスをするのは当たり前なんです。やらないとかできないとかっていうことは言ったことがない。でももちろんベターな環境でやれたほうがいいですよね。
丈青 もっと過酷な環境でやったこともありますよ。ベースが壊れたとか。
社長 スピーカーがなかったこともあるからね。
タブゾンビ スロバキアで鍵盤がカシオトーンみたいなときもあったよね(笑)。
秋田ゴールドマン ライブを振り返って反省点はいろいろあるけど、それはバンドとして新しく一歩踏み出すための何かなんじゃないかなって。僕自身も皆も、それを感じてるんだと思います。
丈青 基本的にライブ終わったら「今日良かったね」っていうよりは、「ここはもっと良くなるんじゃない?」とか常にそういうことを話し合うバンドだから。反省が好きとかそういうわけではないですけど、常に話して改善していこうっていうのが俺たちの姿勢なんですよ。
涙をこらえながら演奏した
──今回は雨が降ってお客さんも大変だったと思いますが、お客さんの印象は?
社長 お客さんはいつだって僕らを引っ張ってくれるんですよ。僕らがステージに出る前から声を出してくれるし、リハの時間から外に並んでくれたり。だからお客さんを前にすると、いつも思ってた以上にテンションが上がります。ステージに出る前にどれだけ頭の中で流れをシミュレーションしても、出てったときのあの顔を見たり、あの声を聞いたりすると、すごくハッピーになれる。一緒にライブを作っていこうと思えるんですよね。
タブゾンビ ライブは僕たちだけじゃ作れないので。特にソイルのライブは「お客さんが主役だ」っていつも言ってますから。
元晴 あの天気の中でも来てくれて、中には9年間毎回来てくれてる人もいますしね。今日もいい演奏しようって、本当に涙こらえながらやるくらいの感謝の気持ちがありましたね。
──コラボ相手のアーティストとの科学反応も毎回刺激的ですよね。
元晴 僕ら基本的にライブ用のリハーサルはやらないんですよ。スタジオに入るのは曲作りのときだけ。それはなぜかっていうと、僕ら自身もライブのときの化学反応で何が起こるかっていうのを楽しみにやっているから。それがソイルだと思うしね。そこに1人のミュージシャンが入ると違う反応が生まれるのは当然のことで、それはいつもすごくうれしいことですよね。
MUSIC STYLE JAPAN
ミュージックスタイルJAPAN
SOIL&“PIMP”SESSIONS
WOWOWライブ
2012年9月23日(日)22:45~
2012年10月16日(火)19:30~
SOIL&“PIMP”SESSIONS(そいるあんどぴんぷせっしょんず)
社長(アジテーター)、丈青(Piano)、元晴(Sax)、タブゾンビ(Tp)、秋田ゴールドマン(B)、みどりん(Dr)からなる6人組バンド。東京・六本木のクラブで知り合った仲間で2001年に結成される。2003年に「FUJI ROCK FESTIVAL '03」に出演して以来、国内外のフェスに多数参加。2004年に1stアルバム「PIMPIN'」でメジャーデビューし、2006年には椎名林檎とともに映画「さくらん」のテーマ曲を担当する。2009年9月には椎名林檎、DJKENTARO、ジェイミー・カラムをフィーチャーしたアルバム「6」で新機軸を打ち出す。2011年10月に2年ぶりとなるオリジナルアルバム「MAGNETIC SOIL」をリリース。