今までで一番よく歩いた！

──そんなYUKAさんの絵から実際の曲へとイメージが形になっていったわけですが、今回の制作を振り返って率直な感想はいかがですか？

YUKA　曲を作ってるときも歌詞を書いてるときも楽しかったですね。あとは……よく歩いた！

──え？ 歩いた？

YUKA　私、割と歩きながら歌詞を書くことが多くて。歩いていないと頭が働かないというか、歩いてるとポンって言葉が出てきて「あ、探してた言葉が見つかった！」ってことがよくあるんです。今回のアルバムは今までで一番テクテク歩いて歌詞を書いたなーって感じです。

──面白いですね。大体どのあたりを歩くんですか？

YUKA　家の近所だったり、半径2km圏内くらいのところ。いったん出たら2時間くらい戻ってこないときもありますよ。

──どうして歩きながら作詞を？

YUKA　今作は特にそうなんですが、とにかく前に進んで景色が変わっていって……っていうことが一番自分の刺激になると思ったので。何か景色を見て言葉が浮かんだら、そこらへんに座ってノートに書いて、また歩き出して。そういうのを、うろうろずっとやってた感じ（笑）。2曲目の「Yes / No Continue?」なんかは、ずーっとゲーセンのコインゲームの前で書いてたんですよ。

──「Yes / No Continue?」は確かにゲームの世界に入ったような雰囲気の曲ですが、そのエピソードにはビックリ！

YUKA　曲のイメージに合わせてシチュエーションを選んだり、いろんな場所に行って書くのはとても楽しいんですよね。環境が変わると、日常では思いつかないような言葉が落ちてたりするから。

YouTubeのコメントに「発音いい」

──「Yes / No Continue?」は、キュートに跳ねるリズムと歌詞のハマり具合も本当に心地良くて。moumoonは基本的にメロディ作りが先とのことですが、歌詞を乗せるときに心がけていることは？

YUKA　やっぱり大事なのは耳心地。耳にどう響くかってことなんですけど、かと言って意味不明な言葉じゃなく、面白いと思える言い回しを考えるのが楽しいです。「ここ、すごくハマリがいいなあ」とか、「言葉が転がってるみたいで面白いなあ」って思ってもらえる響きを大切にしたいです。

MASAKI　でも、言葉のハマりって本当に難しいと思うんだよね。最近のYUKAちゃんは結構良いのをハメてくるけど。

YUKA　ウソ!? 良くなってきた？（笑）

MASAKI　うん。前は結構YUKAちゃんが「この1文字を減らしたい」みたいなことも言ってきてたけど、最近はあまりないなって。

YUKA　確かに。でも閃かないときは大変だけどね。「もうヤダー！」って（笑）。

──あははは。ちなみに……私は「Chu Chu」のサビの「♪ぷるるるん うるるるん」にかなりヤラれていて（笑）。音が呼び寄せた言葉って、まさにこういうことなんだろうなと。なんだかスムーズに耳に入ってきました。

MASAKI　当時は迷ったけど、最終的には良かったよね。

YUKA　元々そうやって言葉がリフレインしたり、響きが面白いのは好きだったので、どんどん挑戦してみよう！と。

──なるほど。あと、YUKAさんって英語の発音がいいですよね？ これはシングル「Sunshine Girl」など、さまざまな曲で感じるんですが……。

YUKA　え、本当ですか？

MASAKI　YouTubeのコメントにも、よく「発音いい」ってよく書いてあるよ（笑）。

YUKA　そうなんだ（笑）。帰国子女とかじゃないですし、ただ聴き取りやすいほうがいいかなって気を付けて歌ってるだけ。でも、そう言ってもらえるのはうれしいですね。