夏菜子の言葉がグループとしての言葉になる

──国立競技場のライブでは皆さんの2日目の最後の挨拶がナタリーでも大きな話題となりました。（参照：ももクロ、国立で宣言「笑顔を届けることにゴールはない」）あの挨拶はその場で考えたんですか？

全員　はい、もちろん。

玉井　ナタリーさんで読み返しました。

百田・佐々木・有安・高城　私も読み返した！

──ありがとうございます。

百田　「うわー、こんなこと言ってたんだ！」って思った。

──皆さん、それぞれほかのメンバーの話をどんな気持ちで聞いていたんですか？

百田　私は、国立だけじゃなくて毎回どのライブでもそうなんですけど、話す順番が一番最後なのでみんなの話を聞くんです。すると、どんどんみんなが雰囲気を作ってくるんですよ。高城から始まって、会場のムードがどんどんできあがっていって。だからみんなの話を聞いた上でいろいろ考えます。「ああ、そうだよね。確かにそういうのもあるよね」って。お客さんも挨拶のときはたぶんみんな推しに関係なく挨拶してる子を観ていて。そういうのも感じながら「ああ、雰囲気ができてくるできてくる……」ってすごい思っていました。

──そうやってみんなの話を聞いたあと、最後の百田さんの挨拶で出てきた言葉が「みんなに笑顔を届けるという部分で天下を取りたい」。

百田　ちょっともう、あれはもうね……。

──素晴らしい言葉だと思いました。

佐々木　あのシーンは忘れられない。

玉井　夏菜子の挨拶が「私たちは天下を取りに来ました」って急に始まったから「あれ？ 大丈夫かなこれ？」って思って（笑）。でも「まあ確かにうちらは天下を取りに来たぞ、うん」って思って聞き続けてたら、今度は「アイドル界の天下ではありません」って言い始めて（笑）。

佐々木　「えっ！ 違うの!?」って思ったよね！

玉井　「えっ、じゃあなんだろう？」って。あの部分はホントに百田ワールドだった（笑）。でもそのあと「笑顔を届けるという部分で天下を取りたい」っていうのを聞いて、うちらも納得したというか。

佐々木　最初はホントびっくりしたよね。「アイドルの天下じゃないの？」「うちら何目指してんの？」って（笑）。

高城　「この人、何言い出すんだろう？」と思って（笑）。

──グループのリーダーがあの場で語る言葉というのは、グループ全体としての言葉にもなると思うんですが、ほかの皆さんはこの言葉をどう捉えたんですか？

佐々木　私たちはいつでもリーダーについていきますよ。

玉井　「ついていきます」っていうか、やっぱいきなり「天下を取りに来ました」って唐突なんですよ。全部が唐突だから「えっ!?」ってなるんです。もう終わるかなって思った頃に「天下を取りに来ました」。

佐々木　そう、思った！ もう終わるかと思った！ そろそろ寒いし！（笑）

玉井　でも結局全部うまくまとめるんですよね。

佐々木　そうそうそうそう。

高城　それが本当にうまいよね！

玉井　だからなんか納得させられるんです。やっぱり夏菜子の言葉がグループとしての言葉になるというか。もう、バカなのになんでこんなに文章力あるんだろうって（笑）。

──さらにそのあと「もう悪い大人は私たちの前に壁を作ってくれない」と続きます。

玉井　そう！ そう！ 名言！ 名言5個ぐらい入ってたよね！

百田　入ってないよ！

高城　入ってたよ！

百田　自分でも何言ってるかわからなくてヤバいなって思うの！ 私も！

玉井　（聞く耳持たず）あとは「みんなに笑顔を届けることにゴールはないと思う」って（笑）。

百田　すごい覚えてんじゃん！（笑）

佐々木　私、5人のトリであんなふうに言えない！ 今までの言葉の中では「目の前にある壁は夢です」みたいなやつがもう一番忘れられない。いつだっけ？

有安　さいたまスーパーアリーナの2DAYSのももクリのときでしょ？

──2012年のももクリですね。（参照：ももクロXmasライブ2DAYS「目の前の壁は大きな夢」）

佐々木　あ、紅白の前だ。初の紅白の前のももクリのとき。

玉井　「目の前にある壁はいつも私たちの大きな夢でもあるんです」

百田　もう恥ずかしい……（笑）。

高城　けっこう名言生み出してる。リーダーの言葉を聞いてて、勝手に小説を読んでるような気になる。

全員　（笑）。

玉井　わかるわかる！ あと、Zになってから初めて横浜アリーナでやったライブで「これからも私たちと一緒に『Z伝説』を作っていきましょう！」って（笑）。（参照：ももクロ、360度監視のパノラマ地獄を全力突破で天国に）

百田　ねえイヤなんだけど！ このテンションでそういうこと言われるとすごいイヤなんだけど！（笑） でもこれは本当に、メンバーが自分の前に話すことを聞いてないと言えないと思う。

玉井　確かに最初にあれを話すってのも難しいよね。

高城　あの聖火台からの景色を目の前にして言葉を言うのってホントに難しい。何言ってるかわかんなくなるし。

佐々木　終わったあとに「ああ、これ言えばよかった」って思いつくんだよね。

高城　そうそう。落ち着いてから「ああ、これも言えばよかった。なんであれ言わなかったんだろう」って。

やりたいこといっぱいあるじゃん

──では最後に。もう大人が壁を作ってくれない状況で、ここからは皆さん自身でどんなももクロにしていきたいですか？

百田　「大人はもう壁を作ってくれない」って言ったんですけど、それはイコール「自分たちのやりたいことをもっとできるようになる」っていうことで。とりあえず、まずはももクロの冠番組がもう1個、ちゃんと欲しい！

高城　ゴールデンタイムで。

玉井　うん、ゴールデンタイム！ 大人の事情考えないで言ってるよね！（笑）

高城　あと月9主演。

百田　いいよいいよ！ ガンガン言っといたほうがいい！

佐々木　あ！ 24時間！

玉井　24時間テレビの司会！

高城　うん、司会！

百田　紅白司会！

佐々木・玉井・有安・高城　おお！

高城　24時間マラソン！

有安　え、それはちょっといいや。

佐々木　高さんが勝手に1人で走って。

高城　えー、なんでよ！ 一緒にやろうよ！

有安　ほらあとは？ 全部言っときな！

玉井　あと海外ロケ！

高城　あーロケしたいね、海外ツアー。

佐々木　アリーナツアーやりたい！

百田　やりたいこといっぱいあるじゃん！

高城　でも本気でやりたい、今言ったすべてを。

佐々木　焼き肉！

全員　まずはそれだ！（笑）