ナタリー PowerPush - ももいろクローバーZ
ももクロちゃぶ台トークだZ!! 「バトル アンド ロマンス」全曲解説
07. D'の純情
[作詞:只野菜摘 / 作曲・編曲:横山克]
──これもももクロとしては新しいタイプのカッコいい曲ですね。
有安 一見ダークな印象だけど、歌詞は前向きで力強いんです。
玉井 聴きどころはダッシュの連発ですね。歌詞をもらったときに「え、こんなにダッシュって言うの!?」って思ったもん。
百田 「ココ☆ナツ」の「ココココ……」ぐらいビビったね。
佐々木 ダッシュをずっと言ってると「シュダッ、シュダッ、シュダッ、シュダッ」になってくるんですよ(笑)。
高城 リズムはドン、ドン、ドン、ドンなのにシュダッ、シュダッだからわけわかんなくなっちゃう(笑)。
08. 天手力男
[作詞:中村彼方 / 作曲・編曲:NARASAKI]
──これは……なんと読むのでしょうか。
全員 アメノタヂカラオ!
百田 待って! イントネーションがわかんない。
玉井 アメノタヂカラオ?(ヂにアクセント)
高城 アメノ、タヂカラオ?(ア、ヂにアクセント)
百田 曲紹介のときどうしよう。「それでは聴いてください。アメノ……タヂカラオ」?
──この曲は「ピンキージョーンズ」を作ったNARASAKI(COALTAR OF THE DEEPERS / 特撮)さんの作・編曲ですけど、「ピンキー」を超えるカオスな曲ですよね。メロディラインも不思議だから覚えるのも大変そうで……。
佐々木 おんなじ音が続いたと思ったら、急に高くなったり低くなったり。
有安 難しい曲だなーと思いながらも、ついつい口ずさんじゃう。
09. オレンジノート
[作詞・作曲・編曲:ツキダタダシ]
──そしてついに、ライブでおなじみの「オレンジノート」がCD初収録と。
佐々木 あ、これは高城さんの番だな。
百田 高城さん、語っちゃいなよー。
──アルバムリリースが発表されてすぐ、ファンから「オレンジノートは!?」という声がTwitterなどでも多く上がってました。この曲に思い入れの強いファンは多いですね。
高城 私も「オレンジノート」がももクロの曲の中で一番好きです。「行くぜっ!怪盗少女」のリリースツアー(2010年3月~「ももいろクローバー・メジャーツアー ~春の世界最強タッグ決定リーグ戦~ 炎の約28番勝負の巻」)から歌ってて、その頃の出来事を歌うたびに思い出すんですよ。歌うたびに毎回違う風景を思い出すし、「みんなでがんばってやってきたんだなー」って振り返ることができる曲です。
玉井 ライブではクライマックスで歌われることが多いから、なおいっそう思い出が集約されるのかも。
百田 「オレンジノート」はずっと「ライブでしか聴けない曲」として大事にしていたところもあったんですけど、これからはお家でも何度も聴いてほしいですね。
10. 行くぜっ!怪盗少女
[作詞・作曲・編曲:前山田健一]
──この曲も5人バージョンになって、大きく印象が変わりました。
佐々木 「(百田の声マネで)狙った獲物は 逃がさねぇ」
玉井 「(百田の声マネで)そう 神出鬼没の大泥棒」
佐々木&玉井 「(百田の声マネで)ヘァッ!」
──アハハハ。そのセリフは早見さんのセクシー大泥棒から、口調まで変化しましたね。
百田 私もセクシー路線で行こうと思ったの! でも一回試しに歌ってみたら「あーこりゃムリだ」みたいな空気になって。私的にはめっちゃセクシーに歌えて「イケんじゃね?」って思ったんですけど、聴き返してみたらすんごいバカっぽいの(笑)。「逃がさない」も江戸っ子口調だけど、田舎者風に……。
川上マネージャー 清水次郎長だよ。静岡に住んでるんだから。なんだよ田舎者風って(笑)。
百田 へ? そうなんですか? 振り付けだって鼻水すすったりしますよ。鼻水拭きーの、ハーッですよ?
有安 あれは「てやんでえ」だよ(笑)。
──最初のラップも6人から5人になったし、「出欠取ります」のタイミングも変わって……。
全員 あー!!
玉井 わかってるのに体が動かないんですよ。「1! 2! 3! 4! 5! ウッ……イエイ!」って。
佐々木 いつも出番の前にも円陣を組んで出欠を取るんですけど、気合が入んないんですよ(笑)。これは慣れるまで結構かかりました。
11. スターダストセレナーデ
[作詞:さちひろ / 作曲・編曲:磯崎健史]
──これも今までのももクロになかった新機軸ですね。ゆったりとしたシャッフルのリズムで。
高城 幼稚園の子とかにも楽しんでもらえそう。
佐々木 アルバムのタイトルをアルファベットじゃなくてカタカナで「バトル アンド ロマンス」にしたのは、ちっちゃい子から大人まで楽しんでもらいたいからなんですよ。その気持ちが一番伝わるのは、この曲かなって。
──なるほど。最近はライブ会場でも結構小さい子を見かけますし、ライブでやるときはリアクションが楽しみですね。
玉井 「ソニック・ザ・しおりん」(6月25日に東京ジョイポリスで開催された無料イベント)はちっちゃい子がいっぱいいてうれしかったなー。これからのライブが楽しみです。
12. コノウタ
[作詞・作曲・編曲:ツキダタダシ]
──この曲は「ももいろクローバーZ」になって2番目に披露された曲で、三菱電機の液晶3Dディスプレイ「Diamondcrysta WIDE」のタイアップソングに起用されました。これもシングルカットされても不思議じゃない、キャッチーな曲ですね。
百田 「コノウタ」も「オレンジノート」と同じようにライブの最後を盛り上げる曲になりました。私たちの気持ちを素直にファンの皆さんに伝える曲ですね。
──ほかのどの曲よりもフィクション性の低い、等身大の5人がそのままの気持ちを歌っている曲のように感じます。
有安 アルバムでもいっぱい聴いてほしいけど、気に入ったらぜひライブで楽しんでほしいですね。
百田 ライブではいつも最後のほうで歌うから、この曲のときは大体疲れてるんですけど(笑)、みんなでひとつになれるからすごく気持ちいいです。
13. ももクロのニッポン万歳!
[作詞・作曲・編曲:前山田健一]
──……と、「コノウタ」で終わっていれば、さわやかな印象でアルバムが締めくくられるわけですが、最後にこんな爆弾を仕込むのがいかにもももクロらしいというか(笑)。
百田 「ただじゃ終わらねえよ!」って感じですね(笑)。4月10日のライブと一緒ですよ。感動的に終わればいいのに、最後の最後に「Zに改名!」みたいな。
──これはもう、メンバー5人の個性を知り尽くしている前山田さんならではの楽曲ですね。それぞれの特徴が盛り込まれたソロの積み重ねで、47都道府県を歌にするという。別の曲もインサートされたり。
玉井 「ココ☆ナツ」と「怪盗」と、あーりんソロが入ってる。
高城 都道府県を覚える勉強にもなるし。
有安 大丈夫、たいがいの人はこれで覚えなくても知ってるから(笑)。
高城 覚えた上に名産もわかるじゃん!
玉井 ほとんど食べ物ですけど(笑)。北海道なんて盛りだくさんだよー。
佐々木 しおりんはホントに食べ物のことしか言ってないじゃん(笑)。
玉井 うへへへへー。あと、れにちゃんの「じゅほーーわっ!!」は振り付けも楽しみ(笑)。
──聴きどころが多すぎて、これはひとくちに説明できないですね。
百田 皆さん楽しみにしててくださいよー(ドヤ顔)。
CD収録曲
- Z伝説 ~終わりなき革命~
- CONTRADICTION
- ミライボウル
- ワニとシャンプー
- ピンキージョーンズ
- キミノアト
- D'の純情
- 天手力男
- オレンジノート
- 行くぜっ!怪盗少女
- スターダストセレナーデ
- コノウタ
- ももクロのニッポン万歳! (Bonus Track)
初回限定盤A / DISC 2収録曲
- 太陽とえくぼ/百田夏菜子
- fall into me/早見あかり
- …愛ですか?/玉井詩織
- だって あーりんなんだもーん☆/佐々木彩夏
- ありがとうのプレゼント/有安杏果
- 恋は暴れ鬼太鼓/高城れに
初回限定盤B / DVD収録内容
- 「Z伝説 ~終わりなき革命~」ビデオクリップ
- 「D'の純情」ビデオクリップ
ももいろクローバーZ(ももいろくろーばーぜっと)
スターダストプロモーションの次世代新人プロジェクト「ももいろクローバー」として2008年に結成。数回のメンバーチェンジを経て、高城れに、百田夏菜子、早見あかり、玉井詩織、佐々木彩夏、有安杏果の6人構成となった。
「週末ヒロイン」「いま、会えるアイドル」というキャッチフレーズのもと全国津々浦々でライブ活動を行い、2009年7月には1stシングル「ももいろパンチ」をリリース。翌2010年5月にはシングル「行くぜっ!怪盗少女」でメジャーデビューを果たした。
その後スターチャイルドレーベルに移籍し、2010年11月にシングル「ピンキージョーンズ」、2011年3月9日に最新シングル「ミライボウル」を発表した。そして早見あかりが2011年4月10日に行われた中野サンプラザ公演を最後にグループを脱退。このコンサート終了直後に突然「ももいろクローバーZ」へ改名した。
7月6日にはももいろクローバーZ改名後初のシングル「Z伝説 ~終わりなき革命~」「D'の純情」を2枚同時にリリース。7月27日には1stアルバム「バトル アンド ロマンス」を発表する。