水樹奈々|戦いと解放の日本武道館7DAYS

あと7公演行ける

──7日目の本編ラスト、20曲目の「POWER GATE」の段階で、まだ「楽しすぎて幸せすぎて、次の言葉を言いたくありません……」と「最後の曲」だと告げるのをもったいぶるほど元気でしたよね。

「7」型のバースデーケーキに立てられたろうそくの火を吹き消す水樹奈々。
故郷・新居浜からのサプライズメッセージに大喜びの水樹奈々。

7日目は「やっとこさここにたどり着いた」ではなくて、「自分が思い描いていたベストの状態でここにたどり着けた」という思いが強くて。朝起きて「ア、ア、ア。うん、声が出る。体もちゃんと動く。武道館を守るおじさんともうまくやれそう!(笑)」と確認できて……6日目まではやはりどこか、楽しんでいても、ピリッとしている部分があったんですけど、7日目は無事にたどり着いた安堵と、誕生日だし、お祭り騒ぎしていいよね?って、いい意味でタガが外れていたんだと思います(笑)。

──本編ではバースデーサプライズもありましたし、アンコールでは水樹さんの地元愛媛のライブビューイング会場から生中継というサプライズもありました。

いつかライブビューイング会場と中継がつなげたらいいなと思っていたので、すごくうれしかったです。

──アンコールでは3年ぶりの夏ツアー開催も発表されましたね。ダブルアンコールでの2度目の「POWER GATE」まで合計24曲を歌い終えて「2018年、どこまでも走っていけそうです。爆走する水樹奈々に、どっからでもかかってこーい!」と元気に立ち去られていました。

そうなんですよ(笑)。すごい元気になっちゃって「あと7公演行けるなー」って言ったらみんなにゲッソリされました(笑)。

──7戦7勝、完封勝ちでしたか?

できたんじゃないかと思います。

──反省点や課題は見つかりました?

team YO-DAとの息の合ったパフォーマンスを披露する水樹奈々。

今回は花道がなくて、メインステージ上のセット内でのパフォーマンスだったので、そういったところでももう少し魅せるバリエーションが作れるようにならなきゃなと思いました。歌のニュアンスも、もっと豊かに……メロディを崩すという意味ではなくて、ニュアンスのバリエーションをもっともっと増やしたいなって。感情に任せて自由に飛び出すラフな表現と言うか。特に今回のようなロックな選曲では遊べる部分が多い方がもっと楽しくできたところもあると思うんです。もっともっと自分をふくよかにしていきたいです。

大人のナチュラル

──武道館から半年経ったとは言え、あっと言う間に夏ツアーですね。

本当にあっと言う間ですよ! 武道館の経験を踏まえつつも、夏のツアーならではの戦いが待っていますので、また気を引き締めていかないと!

──どんなツアーになりそうですか?

水樹奈々

今回は地区制覇が多いので、スペシャルなツアーになると思います。47都道府県ライブ制覇への道がいよいよ佳境で、四国、九州、近畿、中部はこのツアーで制覇なんです。岐阜、高知、熊本、和歌山、奈良には今回初めてライブでお邪魔します。あとは通算177回目公演があったり、7回目のメットライフドーム公演があったり。毎回がスペシャルな、お祭り騒ぎできるツアーになりそうです。選曲も夏ならではのものになりますし、ツアーだからこその企画コーナーも考えていますし、その会場でしか味わえないことが盛りだくさんです!

──ライブ活動が充実した2018年ですが、個人的な目標やテーマはありますか?

よりナチュラルに、というのは武道館をやりながら考えていました。何年も前から掲げているテーマではあるんですけど、以前考えていたナチュラルと今のナチュラルは違うような気がして。以前は水樹奈々として「皆さんによいものを届けなくては!」と気張っている感じや生真面目さがずっと隣り合わせであったと思うんです。でも、7日間の「GATE」をがむしゃらに駆け抜けていたときに、いい意味での緊張感はありつつも、肩の力が抜けて、一瞬本名の近藤奈々に戻ってしまう感覚が何度か感じられたんです。それは決してダラけているわけではなくて。きっとそれは私が大人になったからだと思うんです。

──なるほど。

水樹奈々「NANA MIZUKI LIVE GATE 2018」最終公演の様子。

周りの先輩方を見ていても、四十代、五十代……と歳を重ねるごとに、仕事もプライベートもすごく楽しんでいるし、どのシーンでもリラックスされていて。でも決して怠けたりいい加減なわけではなく、馴れ合いになっているわけでもない、懐の深い感じと言うか。不意にポロッと出る素の表情がかわいく見えたりして。これは経験を重ねたからこそ出るものなので、私にはまだまだ無理だと思っていたんですけど、「GATE」でそれを少し感じられたような気がしたんです。だからステージに出ている間も固くならず、ラクにいられる感じがあって。夏のツアーでもあれが維持できたらいいなって思います。たとえMCがスベったとしても(笑)、アワアワせずに「そんな日もあるさ」と受け流せたり。そこで起きる生の瞬間を全部楽しめるようになっていけたらいいなって。

──ちょっとした変化のようでいて、実はかなり大きな変化なのではないでしょうか。

そう思います。前回の「ZIPANGU」ツアーや武道館の「GATE」はわりとシリアスな雰囲気で構成していたのですが、「ISLAND」は明るくポップで弾けたイメージなので、よりナチュラルな自分が出せるんじゃないかと思うし、より自分を解放するチャンスだと思っています。そこでまた新しいものが見えたら、次のチャレンジにつながる気がするので、大事なツアーになると思います。

──では最後に。今回の7DAYSでの実感を受けて、もしもう1回武道館7DAYSをライブやりませんか、と言われたらどう答えます?

やりたいです! やります!! もしそんな機会があったら、また全然違ったことをやってみたいですね。

水樹奈々「NANA MIZUKI LIVE GATE 2018」最終公演の様子。
水樹奈々「NANA MIZUKI LIVE GATE」
2018年6月20日発売 / KING RECORDS
水樹奈々「NANA MIZUKI LIVE GATE」Blu-ray Disc

[Blu-ray Disc 2枚組]
7770円 / KIXM-323~4

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水樹奈々「NANA MIZUKI LIVE GATE」DVD

[DVD3枚組]
7770円 / KIBM-725~7

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NANA MIZUKI LIVE GATE 2018
2018.1.21 日本武道館
  • OP MOVIE
  • Vitalization
  • ROMANCERS' NEO
  • Sacred Force
  • MC1
  • Poison Lily
  • WAKE UP THE SOULS
  • HOT BLOOD
  • Cherry Boys SHOWCASE「音楽刑事七係」
  • RUSH&DASH!
  • MC2
  • ファンタズム
  • 蒼き光の果て-ULTIMATE MODE-
  • team YO-DA SHOWCASE「OPEN THE GATE」
  • GLORIA
  • GUILTY
  • MC3
  • Destiny's Prelude
  • 粋恋
  • SHORT MOVIE「as key what of you ?」
  • レイジーシンドローム / guest:ヨシダタクミ(phatmans after school)
  • MC4
  • SHORT MOVIE「LOVE is my key」
  • 深愛
  • TESTAMENT
  • Rock Ride Riot
  • STARTING NOW!
  • DISCOTHEQUE
  • MC5
  • POWER GATE

[ENCORE]

  • ETERNAL BLAZE
  • 天空のカナリア
  • MC6
  • SUPER GENERATION
  • LINE UP

[W ENCORE]

  • MC7
  • POWER GATE
  • ENDING
  • END ROLL
SPECIAL FEATURE
  • スペシャルゲストコーナー
    1. [Day1]「アンビバレンス」/ guest:スガ シカオ
    2. [Day2]「Young Alive!」/ guest:KOHSHI & KEIGO(FLOW)
    3. [Day3]「VIRGIN CODE」/ guest:谷山紀章
    4. [Day4]「エデン」/ guest:クリス・ハート
    5. [Day5]「Orchestral Fantasia」/ guest:武田真治
    6. [Day6]「Synchrogazer」/ guest:蒼井翔太
  • NANA MIZUKI LIVE GATE
    1. [Day1] 2018.1.11 日本武道館
      ・TRY AGAIN
    2. [Day5] 2018.1.18 日本武道館
      ・禁断のレジスタンス
    3. [Day6] 2018.1.20 日本武道館
      ・UNCHAIN∞WORLD
      ・光
      ・恋の抑止力
      ・COSMIC LOVE
      ・BRAVE PHOENIX
  • making of LIVE GATE
  • 音楽刑事七係
  • オーディオコメンタリー
NANA MIZUKI LIVE ISLAND 2018
  • 2018年6月23日(土)宮城県 セキスイハイムスーパーアリーナ
  • 2018年7月7日(土)大阪府 大阪城ホール
  • 2018年7月8日(日)大阪府 大阪城ホール
  • 2018年7月15日(日)岐阜県 長良川国際会議場 メインホール
  • 2018年7月21日(土)広島県 広島サンプラザ ホール
  • 2018年7月28日(土)高知県 高知県立県民体育館
  • 2018年8月4日(土)熊本県 熊本県野外劇場アスペクタ
  • 2018年8月11日(土・祝)愛知県 日本ガイシホール
  • 2018年8月12日(日)愛知県 日本ガイシホール
  • 2018年8月18日(土)和歌山県 和歌山県民文化会館 大ホール
  • 2018年8月18日(土)和歌山県 和歌山県民文化会館 大ホール
  • 2018年9月1日(土)埼玉県 メットライフドーム
水樹奈々(ミズキナナ)
水樹奈々
愛媛県出身の声優アーティスト。1997年に声優としてデビューし、「魔法少女リリカルなのは」「ハートキャッチプリキュア!」「NARUTO -ナルト-」といったアニメ作品で人気を集める。2000年にはシングル「想い」で歌手デビュー。2009年6月にリリースされたアルバム「ULTIMATE DIAMOND」で、声優アーティストとして初のオリコン週間ランキング1位を獲得した。同年12月には「NHK紅白歌合戦」に初出場。2011年12月には声優アーティスト初の東京ドームコンサートを2日間にわたって開催し、大成功に収めた。2013年には初の台湾公演を行い、海外へも活動の幅を広げている。2016年9月には長年の夢として掲げていた兵庫・阪神甲子園球場でのワンマンライブを実現させ、12月には通算12枚目となるオリジナルアルバム「NEOGENE CREATION」を発表。2017年1月より全国ツアー「NANA MIZUKI LIVE ZIPANGU 2017」を開催し、4月には島根・出雲大社東神苑でスペシャルライブ「水樹奈々 出雲大社御奉納公演」を行った。7月には2枚同時シングル「Destiny's Prelude」「TESTAMENT」をリリース。7月から8月にかけて東京・帝国劇場で上演されたブロードウェイミュージカル「ビューティフル」では平原綾香とのダブルキャストで主人公のキャロル・キングを演じた。2018年1月にはベストアルバム「THE MUSEUM III」を発表し、合計7日間におよぶ東京・日本武道館公演「NANA MIZUKI LIVE GATE 2018」開催。この最終公演を収めたライブBlu-ray / DVDが6月に発売された。