みゆな×NakamuraEmi|憧れの女性シンガーと緊張&興奮の初対談

宮崎県在住の17歳シンガー、みゆなが9月18日に2ndミニアルバム「ユラレル」をリリースした。

デビュー前にして「FUJI ROCK FESTIVAL’19」の出演を果たし、大きな注目を集めている彼女。表題曲の「ユラレル」は吉岡里帆主演の映画「見えない目撃者」の主題歌に抜擢されており、さらに今作に収録される楽曲「僕と君のララバイ」のミュージックビデオが2019年9月現在YouTubeで約631万回再生を記録するなど、着実に知名度を上げている。音楽ナタリーでは「ユラレル」のリリースを記念して、みゆなが尊敬してやまないNakamuraEmiとの対談をセッティング。お互いの印象や魅力を語ってもらった。

取材・文 / 真貝聡 撮影 / 斎藤大嗣

みゆな、緊張の初対談

──以前1stミニアルバム「眼」のインタビュー(参照:みゆな「眼」インタビュー)で、みゆなさんは憧れている人にEmiさんの名前を挙げていました。そんな流れから、今回はお二人の初対談を企画させていただきました。

みゆな (口元を緩めながら)で、できれば落ち着いて話したいと思ってます! ですが、今日はちょこちょこ乱れるところがありますので、そこはご了承ください。

NakamuraEmi あはははは(笑)。

──そもそもお二人が初めて会ったのはいつなんですか。

Nakamura 今年の1月くらいだっけ?

みゆな そうですね。下北沢GARDENで開催された「LIVE in the DARK」というイベントで私がオープニングアクトを務めさせていただきまして。そのときにEmiさんが出演されていたんです。

左からみゆな、NakamuraEmi。

Nakamura 会ったのはそれが初めてですね。ただ、みゆなちゃんの曲のプロデュースも担当している佐伯ユウスケが私の地元の友達なんですよ。だから「今度のイベントに出るみゆなはスッゲー面白い奴だから」と事前に話は聞いてて。

──みゆなさんは、よく「楽曲と本人にギャップがあるね」と言われるそうなんですけど、Emiさんはどう思いました?

Nakamura 本当にギャップしかなかったです(笑)。私と会うのを楽しみにしてくれていたみたいで、顔を見た瞬間に子犬みたいにキャンキャンと飛び跳ねていて。みゆなちゃんは写真もそうですし、楽曲や歌もカッコいいから「クールな感じだろうな」というイメージだったんですけど、話してみたら「本当に面白い子だな」って。だけどステージを観たら迫力があって「うわあ!」と圧倒されましたね。

みゆな NakamuraEmiさんの曲は、お会いする前から本当にずっと聴いていたので、まさかご本人とお会いできる日が来るなんて。最初に「ライブが決まったよ」とマネージャーさんに言われて、対バンする方を聞いたらNakamuraEmiさんだと言うんですよ。「え!? あのEmiさんですか!?」って思わず聞き返したんです。「あのEmiさんだよ」と言うから私は「あの『YAMABIKO』のNakamuraEmiさんですか!?」って、何度も確認するぐらい現実を受け止められなかったです。

Nakamura あはははは(笑)。

みゆな 自分はまだまだ未熟者にも関わらず、すごく多くの方から支持されているアーティストさんに私のことを覚えていただき、こうやって褒めていただけるなんて……本当にヤバイです! 全然関係ないけど、Emiさんのインスト音源が出ているので、それに合わせて歌おうと思うくらい好きです!

Nakamura そういえば「LIVE in the DARK」のとき、みゆなちゃんの楽屋から鼻歌が聞こえてきて、「なんだろう?」と思ったら私の曲を歌ってくれていたんです。それにビックリして、気持ちが落ち着かなかった(笑)。

みゆな 別に意識していたわけじゃなくて! 頭の中に自然と流れてくるんですよ! なんの気なしに歌っていたらNakamauraEmiさんが「私の曲を歌ってる!」と私の楽屋にいらして、「きょ、恐縮ですっ!!」と思って。

Nakamura 歌詞までちゃんと覚えてくれていることが、すっごくうれしかったです。

みゆな そのライブ以降、会えないだろうなと思っていたんですけど、3月に熊本で開催された「HAPPY JACK 2019」でまたまたお会いさせていただけて。今度は10月7日のEmiさんと安藤裕子さんのツーマンライブで、私がオープニングアクトを務めてさせていただくことになったんです。今から想像しただけでう……うれしくて。

Nakamura ふふふ(笑)。

みゆなから見たNakamuraEmi

NakamuraEmi

──ずっと緊張しっぱなしですけど、まだEmiさんに慣れないですか(笑)。

みゆな 慣れていいものじゃないですよ! お会いしたあとは毎回、Emiさんに長文のメッセージを送っちゃうんです。そしたら、ちゃんと長文でお返事をくれるんです。その度に「優しい方だなあ」と感謝していて、今回も書く予定です!

Nakamura うれしい。待ってます(笑)。

──とんでもなくリスペクトを感じます。そもそもEmiさんの音楽を聴くようになったきっかけはなんだったんですか?

みゆな YouTubeでたまたま「メジャーデビュー」の動画を観たんです。それで「なんじゃこりゃあ!」と衝撃を受けて、ほかの楽曲も聴いてみたらまた「なんじゃこりゃあ!」と。まさに“表現力の塊”のような方だなと思いました。もちろんすべてのミュージックビデオを観ました!

Nakamura いつもチェックしてくれているんだよね(笑)。

みゆな そうなんです。アーティスト同士の目線というよりは、「この方のような人になりたい」と私はEmiさんをすごく尊敬していて。いつもいい刺激をもらっているので、自分もがんばりたいなと思っております。

Nakamura ふふ、ありがとうございます(笑)。

みゆな 好きなんですよ、単純に。これは……愛です! す、すみません、以上です!

NakaramuaEmiから見たみゆな

──仕事をがんばる糧として、Emiさんの音楽は社会人を中心に愛されている印象です。世代を超えて、10代の方にも響いているのは素敵なことですね。

みゆな

Nakamura いや、本当に。私は30代を迎えてから、だんだんと自分の書く歌詞を確立していったんです。30代になっていろんな経験をして、やっと今の状態になりました。だからこそ聴きに来てくださるお客様は、同世代や少し上の方が多くて。逆に、10代とか学生の方からすると「難しいことを言ってるな」という感じだと思っていたんです。だけど、みゆなちゃんに私の曲が響いた理由は、私が30代になって経験した痛みとか葛藤をすでに歩んでいるからだろうなって。それこそ、前回のナタリーのインタビューを読んで「この子は小さい頃からいろんな経験をしてきたんだ」と知ったんです。私は今37歳なんですけど、自分の倍も生きた人の苦しみとか葛藤を17歳で理解できるということは、10代の頃にいろいろ経験してきたからなのかなと納得しました。だから「この人はハンパねえな」と思うプラス、私の音楽が響いてくれる若い方もいるんだなと知れたのがうれしかったです。

みゆな うわあ……今日のインタビューは私得でしかないです。こんな贅沢なことをさせていただいていいんですか!? 私だけが幸せになるような、こんな! というかEmiさんの話しかしてないですけど大丈夫ですか?

Nakamura あはははは(笑)。

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当時の記憶が蘇る