映像でしか観たことがなかった野外フェス

──そしてカップリング曲はタワレコ公認夏フェスソングに選ばれた「わたしをフェスに連れてって」です。こちらはどんな楽曲ですか？

片思いしてる女の子の「フェスを通じて好きな人と距離が縮まったらいいなあ」っていう気持ちが描かれたかわいい恋の歌です。

──イントロがカントリー調なところや、裏打ちの陽気なリズムが三戸さんの醸し出す雰囲気にぴったりだなあと思いました。

私も歌っていて楽しいです。今年の夏に初めてフェスに出たんですけど、お客さんが本当に自由に盛り上がってくださって。実は私、野外フェスに一度も行ったことがなくて、今までは映像でしか観たことがなかったんです。なので「映像の中の光景が自分の目の前にある！」と思ってすごい感動しました。

──初めての野外フェスが出演する側だったんですね。ライブでは緊張するタイプですか？

ライブ中は楽しいんですけど、出番前が緊張して……。でも自分も楽しみたいし、お客さんにも楽しんでもらいたいので、テンションを無理やり上げて挑んでます！ そうすると本当にどんどんテンションが上がっていくんですよ（笑）。

「三戸なつめってこんな人です」

──1stシングル、2ndシングルとこれまでリリースされた三戸さんの楽曲すべてを中田ヤスタカさんが手がけられています。中田さんとは所属事務所が同じですが、面識はあったんですか？

イベントの打ち上げとかでお会いするぐらいで。私、すごい人見知りなんで、ヤスタカさんにがっつり話しかけたりとかはできなかったんです。レコーディングのときに初めてちゃんとお話しするまでは、ヤスタカさんのことをクールな方だと思っていたんですけど……。

──話してみたら違ったんですか？

レコーディング中もポーカーフェイスでクールだったんですけど、終わってご飯をご一緒したときに「あ、よく笑う方なんだな」って気付いて（笑）。お寿司が好きだそうで、道を歩いてるときにもマグロの看板を見て「あ、マグロだ」って反応してたところがかわいかったです。

──（笑）。レコーディング中、中田さんからアドバイスや具体的な指示はありましたか？

コーラスを入れるときに「ちょっと優しめにお願いします」って言われたぐらいで、ほとんど指示はなかったです。基本的にはお任せしてくださるような感じです。

──三戸さん自身、レコーディングでこだわったところはありますか？

とりあえず、大きな声でわかりやすく歌おう！って思って（笑）。アーティストデビューするまではもちろんレコーディングもやったことがなかったし、本当にゼロからのスタートだったので。

──気持ちの部分はどうでしたか？

まずは歌詞を自分の中で解釈してから、その曲の主人公になった気持ちで歌いました。あとは「ヤスタカさんっていうすごい方と楽曲を作っているんだ」ということに対して、自分の気持ちが怯まないように気を付けてましたね。「三戸なつめってこんな人です」っていうのを聴いてくださる方に伝えたかったので、緊張はしても躊躇はせずにレコーディングに挑みました。「今自分ができる最大限のものを出すぞ」って。