音楽ナタリー PowerPush - 「百万石音楽祭 2015~ミリオンロックフェスティバル~」開催記念対談
6月の金沢には「百万石音楽祭」がある!
6月6、7日に石川・石川県産業展示館にてライブイベント「百万石音楽祭 2015~ミリオンロックフェスティバル~」が開催される。
石川県金沢市で2013年にスタートした「ミリオンロックフェスティバル」。初回から10-FEETや[Champagne](現:[Alexandros])、MONGOL800といったアーティストが出演し、北陸のロックファンを楽しませた。3年目となる今年は複数のステージや企画コーナーも含め50組以上が登場する。
このフェスが多くのアーティストやファンに愛されている理由を探るべく、今回ナタリーでは3年連続でトリを務める10-FEETのTAKUMA(Vo, G)と、地元バンドとして毎年出演しているA(c)の白江宗司(Vo, G)の対談を実施。また主催者であるFOB企画の中澤友也氏にも話を聞いた。
取材・文 / 小林千絵 撮影 / 米田真也
フェス1年目のステージ
──2組とも初回から「ミリオンロックフェスティバル」に出演していますね。
TAKUMA フェスの立ち上げからいられるというのは、なかなかないことなのでうれしいですね。
──10-FEETはトリで。
TAKUMA 当日は終始、地元の人たちの「金沢でフェスが開催された!」「新しい遊び場ができた!」っていう気持ちがエネルギーになって、ぐるぐる回ってたなあってイメージがある。自分らの緊張もあったんですけど、みんなが楽しんでたんで、僕らも楽しむことに専念してそこに溶け込んだっていう感じでした。
──白江さんはいかがですか?
白江宗司 僕らの住んでる街にこれだけすごいフェスができて、そこに自分たちが参加できるっていうのがとにかくうれしかったです。先輩とか友達にひさしぶりに会えたのもうれしかったな。当日は地元民として、おもてなししたい、しなきゃっていう気持ちでステージに臨みました。
──1年目、A(c)はオープニングアクトとしての登場でした。
白江 最初に「ミリオンロックフェス」のステージに立つバンドなので、すごく大事だなと思って。「俺たちで始めてやるぞ!」っていう気合いを入れてやりました。すごい景色でしたね。あとTAKUMAさんがステージ袖に観に来てくれてたんです。トリなのに、最初から参加してくれてるのがすごくうれしかったですね。
地元がとにかく盛り上がる(白江)
──最近ではさまざまなフェスが各地にありますが、その中で「百万石音楽祭」の魅力はなんだと思いますか?
TAKUMA エンタテインメントとか、ロックフェスっていうより、もうちょっと庶民的なオーラが出てるところかな。「僕らが、私たちが、ここでフェスやりたいんだ!」みたいなものをすごく感じられる。商業の雰囲気が全然ないというか。それを出演する人も観に来てる人も感じられてるんじゃないですかね。なんでかはうまく説明できないんですけど……。そういう素朴な雰囲気があそこにはあって。出演者はそうそうたるメンバーなんですけど、みんな、地元の人が街を盛り上げようとして作り上げたフェスなんだなって感じてるんだと思います。
白江 とにかく地元が盛り上がるんですよ。親戚のおばちゃんなんかも「ポスター貼るから持ってきて」って感じで。そんなところまで浸透してるのがすごくうれしくって。「地元でやるフェスってこういう感じなんだな」っていうのも感じられました。そういうのに関われたのはすごくうれしいです。
──ライブ以外で楽しみにしてることはありますか?
白江 お客さんの表情ですね。ライブ中もそうなんですけど、「ミリオンロックフェス」の会場にいるお客さんがいつもすごくいい顔してて。おいしいもの食べたり、友達と「次のライブに間に合わん!」って走ったりしながらその空間を過ごすお客さんを観るのが好きですね。僕もその中に入って楽しんでます。
スタッフ ちなみに今年はステージ間を人力車が走行する予定です。
白江 あと逆バンジーもあるんですよね。僕は高所恐怖症なんで絶対無理ですけど(笑)。いろんなコーナーがあっていいなあって思います。
TAKUMA 僕も会場をウロウロしてるのが好きですね。去年は周りをずっとスケボーで走ってました。
白江 TAKUMAさん、本当に全部のコーナー観に行きますもんね。ずっと動いてる感じ。
TAKUMA そうやね。去年は全ステージ観に行けたかな。
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百万石音楽祭 2015~ミリオンロックフェスティバル~
2015年6月6日(土)
石川県 石川県産業展示館 3、4号館
- 出演者
- アルカラ / [Alexandros] / AIR SWELL / KANA-BOON / キュウソネコカミ / Crossfaith / the telephones / THE BAWDIES / ストレイテナー / Czecho No Republic / BIGMAMA / 04 Limited Sazabys / BOOM BOOM SATELLITES / レキシ / Lenny code fiction
- オープニングアクト:a crowd of rebellion
- FIELD STAGE
- VVMステージ:at Anytime / PAN / LABRET / QUICKDEAD / POLE FORCE / KickAss-Ray
- KAGAYAKIステージ「バンド戦国時代」:AO ZERO / ghostnote / ココロオークション / 水曜日のカンパネラ / 2gMONKEYS / プププランド
2015年6月7日(日)
石川県 石川県産業展示館 3、4号館
- 出演者
- ORANGE RANGE / KEMURI / Ken Yokoyama / THE BACK HORN / 10-FEET / TOTALFAT / NAMBA69 / NUBO / Fear, and Loathing in Las Vegas / FABLED NUMBER / HOTSQUALL / ましまろ / LUNKHEAD / ROTTENGRAFFTY / WANIMA
- オープニングアクト:SUPER BEAVER
- FIELD STAGE
- VVMステージ:Dizzy Sunfist / My Hair is Bad / revenge my LOST / Amelie / DROPOUT / BLACKS
- KAGAYAKIステージ「Million Line」:A(c) / REDJETS / 午前四時、朝焼けにツキ / INKYMAP / ENTHRALLS / and more
10-FEET(テンフィート)
TAKUMA(Vo, G)、NAOKI(B, Vo)、KOUICHI(Dr, Cho)の3名によるロックバンド。メロディックパンク、ロック、パンク、ヘヴィメタル、レゲエ、ヒップホップ、ギターポップ、ボサノバなどのジャンルを取り入れたサウンドで人気を集めている。また精力的にライブ活動を続け、その迫力満載のライブパフォーマンスや人間味あふれる深いメッセージが込められた楽曲、笑顔を誘い出すキャラクターでもファンを魅力。さらに日本はもとよりアメリカや韓国、台湾でもライブを行うなど、活動の幅を世界に広げている。また自身で主催するフェス「京都大作戦」も例年大成功に収めている。
A(c)(エーカッコシー)
2004年10月に石川県金沢市にて結成されたスリーピースバンド。現在は白江宗司(Vo, G)、野﨑寿美(B)、山本拓真(Dr)の3名で活動している。結成以来「出会いを繋がりに、繋がりを絆に」という思いのもと数々のアーティストと共演を重ね、2009年には「京都大作戦2009 ~暑いのに熱くてごめんな祭~」に出演したほか、2013年からスタートしたアルカラ主催のサーキットイベント「ネコフェス」に毎年参加。2014年10月に、結成10周年記念イベント「金沢一生青春FESTIVAL」を大成功に収める。2015年5月にミニアルバム「ミライトラベル」をリリース。