1つの方向を向くからこそ個々のよさが光る
──ではここからは、リード曲の「My Treasure」について教えてもらえますか?
勇斗 7人体制になって初めて出した「Over The Storm」には「やるぞ!」という勢いのある決意が込められていたんですけど、この曲にも僕らの決意がにじんでいます。「ここからだぜ!」というメッセージを伝えているんだけど、「ファンの方がいるから今の僕らがある」という感謝も込められているし。すごく今の僕たちに合っていると思う。
──そういった「思い」の部分って、レコーディングのときに皆さんで共有したりするものなんですか?
柔太朗 共有しました。
仁人 今回は、歌の情景から「どういう気持ちで歌う」という思いまで、全員一緒に共有したんですよ。だから、7人がちゃんと1つの方向を向いて歌っているんです。
琉弥 そうですね。
仁人 これまでのM!LKはバラバラな個性がいいところでもあったんですけど、この曲には1つの方向を向くからこそ個々のよさが光る、みたいな感じがあって。そう、この曲に限らず今回のアルバムはすべてそういう録り方をしました。
舜太 ちゃんと個性も出せるように、自分のイメージを表現できるところもあったし。
仁人 そうだね。90%のイメージを共有して、あとは自分らしく遊べ、みたいな感じのニュアンスの付け方でした。
──「My Treasure」で皆さんが共有したイメージは、具体的に言うとどんなものだったんですか?
瑞生 場所とか風景とかをイメージしたよね。
柔太朗 それこそジャケット写真みたいに、アジトで共同生活しているみんなが主人公で。
勇斗 「青空」っていうキーワードもあったね。
仁人 そうそう。そういったイメージを、疾走感を持って歌い上げる、みたいな感じでした。
柔太朗 「My Treasure」では、瑞生くんのソロのラップパートがすごくカッコいいと思う。周りのみんながリズムを取る中、1人で歌うんです。そこは注目してほしいです。
──ラップパートは確かに印象に残りました。強めのラップは、今までにない新しいM!LKだなと。
仁人 こういう歌い方、今までやってこなかったですもんね。
瑞生 ラップは勢いで行きましたね。さっきみんなが言っていたように、決まりの中で自分らしさを出してみた感じです。みんなで暮らす“アジト”の規律の中にある7人の個性が、それぞれの歌割りパートには表れていると思います。
太智 僕はダンスにも個性が出てるなと思った。特に感じたのは全力ジャンプや全力ダッシュをするところがあるんですけど、練習中にほかのメンバーを見て「えっ、仁人こんな走り方するの!」とか……。
仁人 ダサいって言いたいんだろ?
一同 あはははは!(笑)
太智 思い切り走ってる人もいれば、軽く走ってる人もいて。
仁人 軽く走ってるのは太智ね(笑)。
太智 すごく個性が出ていて楽しいんですよね。
み!るきーずからみ!るきーずへの応援歌
──では、「この曲のここを聴いてくれ!」といった収録曲への思い入れを、それぞれに教えてもらえますか?
琉弥 はい! 僕は「上昇思考クライマー」の男らしさを感じてほしいです。M!LKのイメージのかわいさとは違う、僕らの心の中にある男の決意が詰まっている曲だと思うんですよ。新体制になって、生まれ変わったM!LKを表現するのにピッタリな曲なんじゃないかなって。
仁人 ライブでは少し前から歌っていたけど、CDには今回が初収録だもんね。ライブでは、ファンの皆さんも「何この歌? M!LKらしくない」と感じてたんじゃないかなと思う。でも最近は、披露するとすごく反応が大きくてうれしいです。
柔太朗 (2018年)11月にあったワンマンライブではこの曲が「Over The Storm」のあとに来るセットリストだったんですけど、その並びに僕らは思いを込めていたので……「伝わっていたらいいな」と思いますね。
──ありがとうございます。ほかには何かありますか?
仁人 み!るきーずが、「自分の声は聞こえるかな?」と気になっているであろう「Around The World」は要チェックです。これは本当に、メロディも歌詞もすごく背中を押してくれる前向きな応援歌で。ファンの皆さんにレコーディングに協力してもらったけれど、その大勢のクラップとコーラスで支えを感じられるし……2月は受験でがんばっている人も、いらっしゃるだろうから。そういう方にも聴いてほしいなって思います。
瑞生 なんかさ、み!るきーずからみ!るきーずへの応援歌になった感じがするよね。
勇斗 僕は自分の好みになっちゃうんですけど、「交差点、信号、君と僕」をぜひ聴いてほしいです。この曲のような、しっとりした曲調のものが好きなんですよ。歌詞もすごくよくて。
舜太 僕は逆にジャングリズムが好き! あの、「けもパン」って曲、知ってますか?
──EBiDAN 39&KiDS(EBiDAN研究生)の全体曲「けもパン世界タイトルマッチ」ですよね?
舜太 そう。「ジャングリズム」は「けもパン」の進化形なんですよ。
一同 あはははは!(笑)
仁人 いや、勝手に進化形にしないで!?(笑)
舜太 僕の中ではそういう感じなんですよ! 「けもパン」は“可愛い×ケモノ”の曲なんですけど、「ジャングリズム」は“カッコいい×ケモノ”なんです。
仁人 まあ、そう言われると確かにね(笑)。
舜太 「けもパン」って一度聴いたら「♪けもパンチ~」って口ずさんじゃうけど、「ジャングリズム」にも同じ中毒性があって!
勇斗 でも「ジャングリズム」、ライブパフォーマンスは難しくて。僕らの課題でもあるんです。
柔太朗 ノリだけじゃ行けないんですよ。
仁人 この曲を歌いこなせたら、1段上のステージに行けるよね。
琉弥 そうですね。
舜太 やっぱり「けもパン」とは違います!
仁人 「けもパン」だって、ノリだけじゃダメでしょ(笑)。
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柔太朗の脱力は素晴らしい