ここからは、悠稀と仁人によるインタビュー後のアフタートークをお届けする。勇斗、瑞生、太智が進学のため活動を休んだ時期も「ハルキ＆ジント from M!LK」としてM!LKを動かし続けてきた2人が思う、M!LKの3年間とは？ 2人の会話は予想外にディープな方向へ……。

刺激をもらった2015年

悠稀　取材中のみんなは、最初と比べたら落ち着いたよね。初めの頃は余計な話ばっかりしてたけど（笑）、今は前よりも聞かれたことに対して答えられるようになってきたと言うか。

仁人　確かに（笑）。みんな大人になったよね。でさ、ここでは2人でM!LKの3年間を振り返っていこうと思うんだけど。まず1年目の2015年ってどんな年だったと思う？

悠稀　今では当たり前になっているリリースイベントを初めて経験したり、1つひとつの出来事に緊張してたかも。あと、最初にビーナスフォートでやったイベントがすごく記憶に残ってる。お客さんが会場の奥のほうまで集まってくれていて、すごいビックリしたの。「最初なのに、こんなに僕らに興味を持ってくれる人がたくさんいてくれるんだ」って。本当に、感謝をしないといけないなって思った。

仁人　そうだね。デビュー曲の「コーヒーが飲めません」のときは、とにかく僕らM!LKの名前を皆さんに知ってもらうことが大事、って思っていたかな。

悠稀　あとはハルキ＆ジント from M!LKとして参加した、冬のリリースイベントツアー。懐かしいよね。3人（勇斗、瑞生、太智）のお休み期間中のことだけど、なんだろう……正直な話、僕、ほかのメンバーだったらできなかったと思う。

仁人　あはははは！（笑） 正直すぎるわ。

悠稀　M!LKのデビュー1年目で、経験も足りない中2人でイベントに出るって……ホントに仁人くんじゃなきゃできなかったと思う。あと、3人が一気にお休みするってまれなことだと思うし、イベントに参加しているほかのグループは全員そろっている中で僕らは2人だけしかいないっていう状況がめちゃくちゃ心細かった。正直な話ね、僕らがいるからみ！るきーずのみんなも観に来てくれていたけど、「ほかのグループのほうが魅力的だな」って思われちゃったらどうしよう、っていう気持ちもあって。

仁人　ああー。それはね。

悠稀　「考え方が子供だったな」って今となっては思えるけど（笑）。

仁人　僕もこのリリイベはすごく心に残ってて、このイベントでパフォーマンスに対する気持ちとか、お客さんに対しての気持ちがすごく変わったなって思う。それは悠稀の姿勢を近くで見ていたことも大きいし、（ツアーに参加した）SUPER★DRAGONっていう新しいグループが出来て、「これから切磋琢磨していくグループになるんだろうな」って気合いが入ったし。「今は2人でがんばってM!LKの活動をつないでいかないと」って思ってた。

悠稀　やっぱり3人がいないのは、めっちゃ大きなことだったよね。プレッシャーももちろんあったし「自分たちも3人が帰ってきたら、もっと5人でうまくなりたい」って思った。もしかしたら、この時期が一番刺激をもらった時期だったかもしれないね。

仁人　うん。あとは、刺激を受けただけじゃなくて楽しさもすごくあった。ほかのグループのメンバーとは普通に話が合うし、みんな「パフォーマンス力を上げたい」っていう意欲がすごくあったからね。控室でも、ステージでの見せ方を考えてめちゃくちゃ話し合いをしたしね。すごく大事な時間だったな。

発展の2016年

悠稀　2016年には初めてのワンマンライブツアーがあって。リリースイベントとはやっぱり全然違った。会場がいきなりZeppと知ったときは「どうしよう」ってすごく怖かったけど、僕らのことを好きな人が集まってくれた幸せな空間だったよね。

仁人　そうだね。

悠稀　あと、このワンマンツアーで全力を出し切ったから言えることだと思うけど、今振り返ってみて思うのは、がむしゃらにがんばっている姿だけで許されていたのは、この時期で終わりだなってこと。

仁人　確かにそうだね。リリースイベントは無料。でもワンマンライブでは皆さんにチケットを買って観に来てもらうわけで「プロとしてちゃんと魅せるパフォーマンスをしなきゃいけない」っていう点では、自分たちはまだまだだったなって、今だからこそそう思うね。不安がすごくある中、皆さんの「がんばってね」っていう応援の声に応えられるように「いいもの見せたい」って必死だったな。

悠稀　あとこの年は何があったかな？

仁人　12月に初めてファンミーティングをやった。

悠稀　そうかー！ そう思うと、M!LKの歴史はまだまだだね。

仁人　ちなみに、M!LKのこれまでを1年ずつ区切って表現すると、どんな言い方になると思う？

悠稀　2015年は「がむしゃら期」。ただがむしゃらに進んでいたって感じかな。とにかく必死な姿を見せていたよね。

仁人　去年は難しいな……「発展期」、かな？ 勇斗や瑞生がお芝居で活躍したり、それぞれが活動の幅を広げていった。M!LKでもシングルをたくさん出して、自分たちが乗るべき波を見つけた感覚があったと言うか。

「かわいい」だけじゃ済まされないから

悠稀　そうだね。で、今年はなんだろう。「変幻自在期」かもね。それこそ今までのレパートリーになかったような曲調の歌をたくさんやったり、僕らにとってもみ！るきーずにとっても驚きのあった1年だと思う。いろんな挑戦があったなって。

仁人　今年はめちゃくちゃ動いたねー！ 本当に時間が過ぎるのが早い。そのぶん充実しているのかもね。テレビに出させてもらったり、フェスに呼んでいただいたりもして、活動の幅がすごく広がったよね。

悠稀　あと僕らメンバー同士に言えるのは、「がんばってるだけじゃダメ」っていうことに気付けたと言うか。がんばっても実現できなかったらそれは意味のないことだから、これからはお互いもっと厳しくいきたいなって僕は思う。来年はもっともっと進化していかなきゃ先輩たちのようには活躍できないと思うし……いつまでもこのままではいたくないから。

仁人　もっともっと“魅せる”ものを作っていきたいよね。今まではファンの方と一緒に作り上げるパフォーマンスを目指していたところがあるけど、それだけじゃなくて……僕たちが皆さんを圧倒するようなものも作っていきたい。そのためのスキルはまだまだだし、中途半端なものは見せたくないから、より厳しくいこう。仲良しだけじゃやっていけないからね。

悠稀　最近M!LKメンバーで会議をするようになったけど、これもずっと続けていくべきだなって思う。そう僕ね、DISH//の（橘）柊生くんに「例えメンバー同士ぶつかるときがあったとしても、目指す目標は同じところじゃないとダメだよ」って教えてもらったことがあって。

仁人　さすが柊生くん……！

悠稀　本当にその通りだよね。みんなで同じM!LKとしての目標を持って、それに向かってがんばることが来年は大事なんじゃないかな。やっぱり、「かわいい」だけじゃ済まされなくなってきたんで。

仁人　あはははは！ そのセリフを悠稀が言うと、なんかすごいな（笑）。

悠稀　僕はM!LKの中で「かわいい」って言ってもらえることが多いけど、でもそれだけじゃダメだから。努力して力を付けて、結果を残すことが大事。本当に先輩たちの姿勢を見ているとそう思うの。来年はそういった先輩たちに一歩でも近付ける年にしたいって思うな。