M!LK|1stアルバム完成! 「王様の牛乳」に注ぎ込む“変幻自在”な僕らの可能性

M!LKが11月22日にアルバム「王様の牛乳」をリリースする。

本作は、彼らにとって初めてのオリジナルアルバム。作品にはデビュー曲の「コーヒーが飲めません」や「テルネロファイター」といったシングル曲に加え、「約束」「May」「宇宙ジャンボリー」といった彼らの新たな一面をのぞかせる新曲6曲を収録。これまでを振り返ると同時に、彼らが活動のテーマに掲げている“変幻自在”な表現力を感じられる作品に仕上がっている。

このアルバムのリリースを記念し、音楽ナタリーではメンバー5人にインタビューを実施。1stアルバム発表に際し抱く思いを語ってもらった。また特集の最後には山﨑悠稀と吉田仁人・通称ハルキ&ジントによるアフタートークも掲載。グループの3年間を振り返り思うことを語り合った、2人の真剣な対話も楽しんでほしい。

取材・文 / 三橋あずみ 撮影 / 上山陽介

王様が飲むにふさわしい牛乳

──「王様の牛乳」はM!LKにとって、3年目で初めてのアルバムですね。

塩﨑太智 やっと出せた!って感覚です。僕の中では、アーティストさんって1年に1回くらいの周期でアルバムを出している感覚だったので。だから自分たちもついに出せて、うれしいですね。

──やはりシングルのリリースとは感覚が違うものですか?

太智 違いますね。

佐野勇斗 新曲が多いから、今は振り入れが大変で。ちょっと頭パンク状態です(笑)。

太智 シングルでは新しい曲ってMAXで4曲くらいだからね。やっと落ち着いてきた感じかな。

──アルバムタイトルの「王様の牛乳」って、メンバーの皆さんはどんなふうに捉えていますか?

太智 仁人はわかってるって言ってたよね? 名付け親だから。

吉田仁人

吉田仁人 名付け親ではないけど(笑)、僕は「王様が飲むにふさわしい牛乳(M!LK)になりたい」って捉えたよ。今回のアルバムはこれまでの曲半分、新曲半分っていう構成なんですけど、これは今までの自分たちを振り返りつつ、これからのM!LKの方向を示すものなのかなって思って。だから、これからどんどん王様にふさわしいくらい、素晴らしい自分たちになっていくぞっていう希望を込めていると言うか。

太智 ちょっといいですか? あの僕、これだけは言いたいんだけど。

仁人 じゃあ先に言ってよ(笑)。

M!LKのロゴマーク。

太智 M!LKのロゴマークを見てください。Mのところに、実は王冠が付いてるんですよ。これ、ミルククラウン(牛乳が1滴落ちた際に王冠状に跳ねる現象)なんですけど……今まで誰も触れてこなかったココに、アルバムでついに注目したなと。

勇斗 えっ、すごい! それヤバくない?

太智 そうなんだよ。だから、M!LKのマーク自体が“王様の牛乳”なんです、実は。

──そうやって捉えると、ある意味“セルフタイトル”と言うか。1stアルバムにふさわしいタイトルですね。

板垣瑞生 そうなんです。だから、次のアルバムのタイトルが難しいですよね。

仁人 気が早いよ(笑)。

瑞生 僕も1stアルバムらしいタイトルだなって思います。

今のM!LKの土台

──仁人さんの話にもありましたが「王様の牛乳」は既発曲と新曲が半分ずつ収録されています。まず、既発曲でそれぞれに思い出深い曲はありますか?

板垣瑞生

瑞生 僕は「新学期アラカルト」かな。初めてしっかりとコールを取り入れた曲で、みんなでコールをたくさん考えたのを思い出します。今でも歌うたびにファンのみんなが喜んでくれるというか、すごくノッてくれるしね。

太智 僕、この曲でコールを煽る係をやってるんですけど、最初はファンのみんなが覚えてくれたら普通にパフォーマンスに戻ろうって思ってたんですよ。だけど、「新学期アラカルト」しかり「反抗期アバンチュール」しかり……今も煽り続けております(笑)。

山﨑悠稀 太智くん1人だけ、ずっとね。

太智 僕だけいつもステージの端っこのお立ち台にいるから、この2曲はライブ映像で観ると僕が映ってなくて、M!LKが4人組みたいに見えるの(笑)。あれが一番つらい!

一同 あはははは!(笑)

仁人 僕は「疾走ペンデュラム」かな。この曲は次のステージに進むための大きなステップになった曲だなって思います。なんと言っても「遊☆戯☆王 ARC-V」のエンディングテーマになった、ということがありますし……それに、この曲はM!LKにとって初めて「カッコいい」って表現できるようなシングル表題曲で。「かわいい」だけじゃなく、「カッコいい」も表現できるようになったんだぞっていうメッセージがこの曲で出せたので、今のM!LKの土台になっている曲なんじゃないかなと思います。

各段に上がったケンカのレベル

──アルバムのリード曲である「約束」も、今までの表題曲にはない曲調ですよね。

勇斗 そう。カップリングには「約束」のような優しい曲はあったけど、表題曲にこういった曲を持ってくることってなかった。この曲で「僕ら3年間で成長したぞ」ってところをファンの方に見せられたらって思います。

瑞生 「約束」はミディアムテンポでカッコよくて、すごく好きですね。それに曲の中には僕らのこれまでを振り返るような歌詞であったり、ファンの皆さんへの気持ちが詰まっているから、いろんな思いがあふれてくるんですよ。歌ってても聴いてても、気持ちいいなって思えます。

──ミュージックビデオも5人が演じるストーリーが軸にある構成で、見応えがありました。演技メインのMVは初めてかと思うのですが、5人で演技してみていかがでしたか?

瑞生 ケンカのシーンは真剣でバチバチでヤバかったですよ(笑)。「ホントにM!LKのMVかな?」って思うくらい。

塩﨑太智

太智 でもそのシーンの瑞生が怒って出ていくところ、僕らは瑞生が出ていった扉のほうを見ていなきゃいけなかったんだけど、カメラの向こう側で僕らを笑わそうとするんですよ(笑)。

瑞生 いやゴメン、そういう感じじゃなかった!

太智 ホントにー?

瑞生 気になっちゃってさ。「みんないい顔してるなあ」って思って。

太智 そんな感じで、怒ってるシーンでも笑いは絶えなかったですね。

勇斗 ワチャワチャだったねえ。

瑞生 あと、それぞれが感情を爆発させて叫ぶシーンね。

太智 僕、仁人くんのシーン見学してた。めっちゃ面白かった。

仁人 おい(笑)。

──悠稀さんが黒板に向かいながら叫ぶシーンも熱演でしたね。

山﨑悠稀

悠稀 最初はどう表現したらいいかわからなかったんですけど、グループ活動をしていると気持ちが一気に込み上げてくる瞬間があったりするので、あのシーンではそれを表現した感じでした。

勇斗 僕、こっそり見てたんですよ、そのシーン。悠稀に気付かれないように。

悠稀 え、ホントに?

勇斗 迫真の演技だと思った。「すごいな」って。僕にはできない演技だったよ。

──MVの中のキャラクターは、それぞれの性格に寄せた設定ですか?

瑞生 はい、ほぼ自分ですね。

悠稀 それぞれに当て書きで作ってくれました。

勇斗 だからすごくやりやすかったよね。

──メンバーの演技を見るのは、どんな感覚でした?

悠稀 ケンカのシーンは特に、勇斗くんや瑞生くんはすごいなって思いました。普段役者をやっているときの撮影風景は見たことないから、「こんなふうに普段がんばっているんだな」ってわかったし。

太智 勇斗と瑞生、「反抗期アバンチュール」のMVでもリモコンを取り合うケンカをしてるんですよ。そのときと比べると、ケンカのレベルが格段に上がってる!(笑) そこもまた見どころかなと思います。

佐野勇斗

勇斗 確かに。でも、普段いつも一緒にいる兄弟や家族とお芝居をしてる感じで、僕はなんだかすごく恥ずかしかった!(笑) やっぱり、いつもの感じとは違いましたね。

瑞生 そうだね。でもすごくいい経験になったと言うか、また5人で演技をやる機会があればいいなと思えましたね。

M!LK「王様の牛乳」
2017年11月22日発売 / SDR
M!LK「王様の牛乳」スペシャル盤

スペシャル盤 [CD+DVD]
5500円 / ZXRC-2024

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M!LK「王様の牛乳」通常盤

通常盤 [CD]
2700円 / ZXRC-2025

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M!LK「王様の牛乳」イベント盤

イベント盤 [CD]
2700円 / ZXRC-2027

スペシャル盤・通常盤CD収録曲
  1. 白黒Brand New World
  2. 約束
  3. 疾走ペンデュラム(Encore ver.)
  4. コーヒーが飲めません
  5. めちゃモル
  6. テルネロファイター
  7. May
  8. ゲンキデスカ?
  9. Milky Snow
  10. 新学期アラカルト
  11. Now Story
  12. 逢い
  13. 宇宙ジャンボリー
スペシャル盤付属DVD収録内容
  • 「2017年春ツアー M!LK『Mow Mow DREAM~超B!Gな牛になりたい~』東京国際フォーラム ホールC」
    約70分収録
イベント盤CD収録曲
  1. 白黒Brand New World
  2. 約束
  3. 疾走ペンデュラム(Encore ver.)
  4. コーヒーが飲めません
  5. めちゃモル
  6. テルネロファイター
  7. May
  8. ゲンキデスカ?
  9. Milky Snow
  10. 新学期アラカルト
  11. Now Story
  12. 逢い
  13. miruku!

M!LK 3rd anniversary「白黒牛乳ワールド in パシフィコ横浜」

  • 2017年12月1日(金)神奈川県 パシフィコ横浜 国立大ホール
M!LK(ミルク)
M!LK
2014年11月に結成された、板垣瑞生、佐野勇斗、塩﨑太智、山﨑悠稀、吉田仁人からなる5人組ボーカルダンスユニット。いろいろなものに混ざりやすく、さまざまな形状に変化することのできる“変幻自在”のユニットを目指して活動中。 2015年3月に「コーヒーが飲めません」でCDデビュー。同年8月に2ndシングル「反抗期アバンチュール」を発表する。2016年5月には東名阪を回る初のワンマンツアー「ようこそ M!LK牧場へ」を開催した。また2017年2月からはロッテ「Fit’s」のCMに出演中。3月にはワンマンツアー「Mow Mow DREAM~超B!Gな牛になりたい~」をスタートさせ、5月に6枚目のシングル「テルネロファイター」を発表した。また佐野勇斗が2018年公開の映画「ちはやふる –結び-」「3D彼女 リアルガール」に出演、板垣瑞生はNHKの大河ファンタジー「精霊の守り人」に出演するなど、メンバーは演技の分野でも活躍している。11月に1stアルバム「王様の牛乳」をリリース。