ナタリー PowerPush - mihimaru GT
アートワークで振り返る5年間
女子からのプロポーズソング
──コラボレーションという意味では、今作の新曲「SAY YES ~102回目のプロポーズ~」についても伺いたいのですが。
miyake CHAGE and ASKAさんの「SAY YES」は、僕が音楽に興味を持った頃……小学校低学年くらいによく聴いてた曲なんです。主題歌だったドラマ「101回目のプロポーズ」も観ていたし。だから、そういう自分の思い出でもある昔の名曲を、今の世代にも新鮮な形で届けらたらいいなって。「SAY YES」をリアルタイムで知らない人たちにも、ぜひ聴いてほしいと思います。
──hirokoさんもドラマは見ていたんですか?
hiroko 私、「101回目のプロポーズ」が人生で初めてちゃんと見たドラマなんです。まだ小学校低学年くらいだったんですけど(笑)。だから今回フレーズカバーさせていただけたのは運命的なものを感じましたね。
──イントロには「SAY YES」が「プチプチ……」という昔のラジオのような音で入っていたり、どこか懐かしさを感じさせる仕上がりでした。まるで「SAY YES」がリリースされた1991年にタイムスリップするような……。
miyake イントロはラジオをチューニングしてる感じを出したかったのと、冒頭から「SAY YES」とわかったほうがいいかなということで、最初にそういう音を入れてみました。あと、今回フレーズカバーをさせていただくにあたって、「SAY YES」のオリジナルのサビを使いながらも新鮮な感じを出したいなと思って。
──それでサビには「♪迷わずに Say Yes」しかオリジナルのフレーズを使ってないんですね。しかもそれがサビのラスト1行っていう。
miyake そうなんです。溜めて溜めて、最後に「来た!」みたいな。ちょっと奥ゆかしい感じになってます(笑)。
──hirokoさんは今回の歌詞についていかがですか?
hiroko 私ももう今年で28なんですが、最近は周りに結婚する人が増えてきて。私もそういうことを意識する年齢なのかな、と。でも未婚の友達はというと、相手がいてもタイミングが掴めなかったり、例えば男性だと経済的に安定しないと結婚できないっていう葛藤があったり。この曲は、そういうカップルの背中をドーンと押せるようなものになったらいいなって思いますね。女子からのプロポーズソングとして聴いてもらってもいいですし。2人で力を合わせて生きていこうっていう気持ちを思い出してもらえたらうれしいです。
より楽しくて驚きも与えられるエンタテインメントに
──最後に、いよいよ結成10周年イヤーがスタートするわけですが、そのあたりのお気持ちを聞かせてください。
hiroko 個人的には(10年間は)すごく濃い青春って感じ。小さい頃から私は何をしても続かない子で(笑)、今まで最長が部活の6年だったんです。だから、今のところmihimaru GTが人生で一番長く続いています!(笑)
──10年を振り返って、あっという間でしたか?
hiroko なんやろう……ちょっと不思議な感覚ですね。もう10年経ったんやっていう気持ちもあるし、中身がまだ10年という時間に追いついてない気もするし。もっと自分の中で成長していかなきゃって気持ちはあるんですけど……とにかく10周年を迎えられることは本当に感慨深いです。ずっと支えてくれたファンの皆さん、諦めないで見守ってくれたスタッフの皆さんには、ただただ感謝ですね。
miyake 僕も振り返ると、あっと言う間だったような、すごく長い時間だったような……。どっちなんだよって感じですけど(笑)。でもすごく充実はしていて、これからもファンの方々やスタッフさんに感謝しながら、より楽しく、驚きも与えられるようなエンタテインメントを見せていけたらって思います。そのために、というのも大げさなんですけど、今までずっと車移動だったので、最近は電車や自転車にもよく乗ってるんです。今はそうすることで、街の変化や風景、人の会話とかを敏感に感じてみようっていう気持ちになってますね。
──そこから受ける刺激や、インスパイアされるものを大事にしていこうと。
miyake はい。もうちょっと心にゆとりを持って、いろんなところに目を向けていきたいなって思ってます。
hiroko 私はこれからも自分を成長させたいっていう貪欲な気持ちや探究心を忘れずにいたいなって。やっぱり、ずっと同じ場所にいると慣れてしまったり、危機感もなくなりがちだと思うんです。だから、さっきみっくんも言ったように、常に新しい作品を届けていくっていう野心みたいなものは変わらず持っていたいです。
──今お2人がおっしゃったことって、言い回しは違うけれど実は一緒ですよね……?
miyake 気付きましたか。僕もhirokoがマネしたなって思って、今の発言を聞いてました(笑)。
──つまり、常にフレッシュな気持ちを忘れないようにするという。
hiroko そう! 私はそれを言いたかったんです(笑)。これからもそんな2人が成長して、どんどん熟していくmihimaru GTを楽しみにしててください!
「SAY YES ~102回目のプロポーズ~」ビデオクリップ(Short Ver.)
CD収録曲
- 俄然Yeah!
- I SHOULD BE SO LUCKY
- diverge
- ギリギリHERO
- 泣き夏
- 幸せになろう
- Swicth
- とろけちゃうダンディ~
- アン♥ロック
- Love Letter
- オメデトウ
- マスターピース
- エボ★レボリューション
- One Time
- SAY YES ~102回目のプロポーズ~(新録)
- プロペラ大回転(新録)
<ボーナストラック>
- 幸せになろう(single take session ver.)
DVD収録内容
- 「SAY YES ~102回目のプロポーズ~」「プロペラ大回転」 -Music Video- & Making
mihimaru GT(みひまるじーてぃー)
2003年1月、ボーカリストを目指して活動していたhirokoと、数々の有名アーティストへ楽曲を提供していたクリエイターmiyakeが出会いユニット結成。クラブやストリートでライブ活動を行い、7月にメジャーデビューシングル「約束」を発表する。2006年5月発売の9thシングル「気分上々↑↑」が日本レコード大賞金賞を受賞し、その年の「NHK紅白歌合戦」にも出場。2007年には初のベストアルバム「THE BEST of mihimaru GT」をリリースする。2008年に日本武道館、2010年に横浜アリーナでのライブを成功させ、2011年にはmiCKun(miyake)とHIROKO(hiroko)それぞれのソロアルバムに加え、オリジナルアルバム「mihimalight」をリリースした。2012年5月にキャリア2枚目となるベストアルバム「THE BEST of mihimaru GT 2」を発売。