新曲はドラマ「キイナ～不可能犯罪捜査官～」主題歌

昨年6月にリリースされたインディーズアルバム「MiChi MadNesS」は音楽配信がスタートした途端、iTunes Storeのダンスチャートで1～3位を独占（2回も！）。10月にはシングル「PROMiSE」でメジャーデビュー。 こちらは、au Smart SportsのCMソングとして爆発的にオンエア。で、新曲「ChaNge the WoRLd」は、菅野美穂が刑事役を演じる、ちょっと不思議な事件を解決していくドラマ「キイナ～不可能犯罪捜査官～」の主題歌。とにもかくにも、まずこの質問をしないわけにはいかない。

ねえ、昨日はドラマを見た？

「もちろん！見たよー」

インディーズアルバムからの配信曲が未知の新人としては記録的なチャートアクションを記録しようが、デビュー曲「PROMiSE」が2週間で30万ダウンロードされようが、新曲がドラマの主題歌になろうが、MiChiはいつも変わらない平常心のリアクション。

デビューから何か変化はあった？

「あんまり変わってないんだよね（笑）。周りが徐々に変わってきてるな、というのはいろんな反響から実感してるけど。でも、自分の気持ち的には同じ。ずっと一緒（笑）。もちろんドラマの主題歌に決まったとか、テレビから流れた瞬間は嬉しいと思ったけど、決してこれはゴールじゃないし、自分の中の、これをやりたい、次にこれをやりたいということが、ひとつひとつチェックできて、ちゃんと進んでいるなって感じです」

「キイナ～不可能犯罪捜査官～」のための書き下ろしということで、この新曲を作る際にドラマ制作側からなにかリクエストはあったんですか？

「ポジティブな曲がいい、というテーマがあったけど、あとはフリーに書けました。ドラマの概要は聞いてたから、離れすぎないように作りました」

周りが自分を認めてくれた瞬間に変わったんだと思う

MiChiの歌詞には一貫したテーマがある。Be Yourself――自分自身であれ、と歌う。新曲「ChaNge the WoRLd」でも、LOVEという単語が出てくるのは1フレーズのみ。世界を変えられるのは、「Your mind」だけ。自分を信じることをやめないことと、MiChiは説く。

「暗い方向に考えちゃうのをどこかで切り替えることができれば、考え方ひとつですべては変えられるんだよっていうことを言いたくて。（前作）『PROMiSE』は、自分の決意を歌った、自分の中でも感動するストーリーだったんだけど、今回は聴く人にハッピーになってほしい。アンハッピーじゃないんだけど、ネガティブになりがちな人に、その考え方を少し変えるだけで世界は変わるんだよっていうことを歌いたかった」

MiChiは18歳のときにシンガーを夢見てイギリスから来日した。そのときの自分の決意を忘れないように、また夢を見失いそうな人に夢をあきらめないようにと歌ったのがメジャーデビューシングル「PROMiSE」。新曲「ChaNge the WoRLd」もまた「運命なんて Make Yourself」と、強烈にポジティブ（＝肯定的）なメッセージが聴く人を勇気づける。なぜMiChiはこれほど強くいられるんだろうか。

「みんなもあると思うんだけど、MiChiも小さいころから自分は他の人より下、というコンプレックス、気にしてることがあった。でもそうやって自分を追いつめること、そういう自分でいることがイヤになった瞬間があったんです。自分で決めて日本に来て……、周りが自分を認めてくれた瞬間に変わったんだと思う。自分らしくいることを認めてもらった。だから同じような気持ちでいる人を助けたくなるんです。自分らしくしていいんだよ、大丈夫だよ、と歌いながら、自分にも言ってる。シェアしたいんだろうな。デビューしてからいろんなことにチャレンジさせてもらって、自分の中で新しく見えてきてることはもちろんあるけど、こういうことを歌いたい、伝えたいというのは変わってない。いろんな書き方をしながらもずっと同じことを歌っていきたいんだと思う」