音楽ナタリー PowerPush - マーク・ロンソン×SKY-HI(AAA日高光啓)

互いを刺激するルーツ、ビート、音楽への情熱

2人のプライベート

──お話を聞いているとドラムが最初の楽器とかヒップホップがルーツな部分、さらに音楽との向き合い方に至るまで共通点が多い気がしました。一緒に曲を作ったら面白そうですね。

左からマーク・ロンソン、SKY-HI。

SKY-HIマーク そうだね。

マーク 作るとしたらファンクだね!

SKY-HI 70億人を踊らせるくらいのね(笑)。

──楽しみにしています。ところで、SKY-HIさんがマークさんにオススメしたい東京のスポットはありますか?

SKY-HI そうだなあ……しゃぶしゃぶは食べたことある?

マーク 日本ではまだだよ。

SKY-HI それなら日本庭園のある美味しいレストランがあるので、あとで教えます。

マーク ありがとう。妻と一緒に行ってみるよ。

──逆にマークさんが来日の際、必ず行かれるスポットはありますか?

マーク レコード屋かな。最新のものをチェックするし、古いジャズやソウルのレコードも探す。

SKY-HI 実は渋谷にあった「ギネスレコード」という店で、マークの音を紹介してもらったのがきっかけで聴くようになって。

マーク そこ行ったことあるかも。君はそういう場所も変装とかせずに行くの?

SKY-HI 行きますよ。別に悪いことしている訳じゃないし。声かけられたら応じる程度で。

──マークさんも普通にロンドンとかニューヨークの街を歩いているんですか?

マーク もちろん。全裸でも全然平気(笑)。普通に電車に乗って移動しているしね。

対談を終えて SKY-HIインタビュー

短い時間であったが、お互いの音楽に対する思いを共有できた様子の2人。マーク・ロンソン退出後、SKY-HIに感想を聞いてみた。

──今回マークさんとお話をされてみていかがでしたか?

SKY-HI

愛にあふれている人だと思いました。実は今回質問しようかな、と思って聞かなかったことがあって。「そのモチベーションはどこからくるのか?」って質問なんですけど。話をしているうちに音楽への愛からすべてが生まれて、それが探究心やストイシズムへとつながっているんだなってわかった。イメージ通りの人で、すごく楽しい対談でしたね。

──マークさんの言葉で印象に残ったものはありますか?

「アップタウン・ファンク」の話は特に面白かった。僕の場合、共同制作する際は自分である程度完成型が見えてからほかの人に渡すというやり方で。悩むときは1人なので、すごくつらい(笑)。でもマークはブルーノと共同で悩みながら制作していた話を聞いて、音楽に対するストイシズムをほかの人にぶつけてみることでもっといい曲が生まれることもあるんだって気付かされました。

──なるほど。

また「『アップタウン・ファンク』を上回るヒットは生まれない」という言葉も印象的でしたね。僕は今までいろいろな曲を作ってきましたが、そういう気分になったことはない。もちろん完成した時点では最高のものができたと思うけど、時間が経過すると次のことを考えてしまう。そこまで言い切れるほど最高の楽曲を作ることができたことは素晴らしいことだし、うらやましくもあります。

──今回は対談でしたが、次は音楽でのセッションで「アップタウン・ファンク」を上回るエキサイティングな楽曲を期待しています。

はい。対談後にメールアドレスをいただいたので、コンタクトを取っておきます(笑)。

フォトギャラリー

マーク・ロンソン ニューアルバム「アップタウン・スペシャル」 / 2015年3月4日発売 / ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル / 2376円 / SICP-4387
マーク・ロンソン ニューアルバム「アップタウン・スペシャル」
収録曲
  1. アップタウンズ・ファースト・フィナーレ feat. スティーヴィー・ワンダー&アンドリュー・ワイヤット
  2. サマー・ブレイキング feat. ケヴィン・パーカー
  3. フィール・ライト feat. ミスティカル
  4. アップタウン・ファンク feat. ブルーノ・マーズ
  5. アイ・キャント・ルーズ feat. キヨン・スター
  6. ダッフォディルズ feat. ケヴィン・パーカー
  7. クラック・イン・ザ・パール feat. アンドリュー・ワイヤット
  8. イン・ケース・オブ・ファイア feat. ジェフ・バスカー
  9. リーヴィング・ロス・フェリス feat. ケヴィン・パーカー
  10. へヴィー・アンド・ローリング feat. アンドリュー・ワイヤット
  11. クラック・イン・ザ・パール, Pt.II feat. スティーヴィー・ワンダー&ジェフ・バスカー
<国内盤のみボーナストラック>
  1. アップタウン・ファンク feat. ブルーノ・マーズ(BB Disco Dub Mix)
マーク・ロンソン

マーク・ロンソン

ロンドン生まれのアーティスト。16歳頃よりDJ活動を開始し、人気クラブや数多くの著名人のパーティに出演。当時のニューヨーククラブシーンを代表するほどの話題を呼んだ。プロデューサーとしても活動を行っており、エイミー・ワインハウスのアルバム「バック・トゥ・ブラック」で2008年度のグラミー賞にてプロデューサー・オブ・ザ・イヤー(ノンクラシカル部門)を受賞。2015年3月に最新作「アップタウン・スペシャル」を発表した。

SKY-HI ニューシングル「カミツレベルベット」 / 2015年3月18日発売 / avex trax
CD+DVD 1 / 1944円 / AVCD-83180/B
CD+DVD 2 / 1944円 / AVCD-83181/B
CD 1080円 / AVCD-83182
CD収録曲
  1. カミツレベルベット
  2. LUCE
  3. カミツレベルベット(Instrumental)
  4. LUCE(Instrumental)
  5. カミツレベルベット(Acappella)
  6. LUCE(Acappella)
CD+DVD盤1 DVD収録内容
  • カミツレベルベット(ウラMusic Clip)
  • カミツレベルベット(ウラMusic Clip Making)
CD+DVD盤2 DVD収録内容
  • そばにいるだけで(SKY-HI TOUR 2014 Trip of TRICKSTER LIVE)
  • Tyrant Island(SKY-HI TOUR 2014 Trip of TRICKSTER LIVE)
  • キミサキ(SKY-HI TOUR 2014 Trip of TRICKSTER LIVE)
SKY-HI(スカイハイ)

SKY-HI

ラッパー、ソングライター、歌手、ダンサーなど幅広く活動を行うアーティスト。AAAでもメンバーとして活動している。さまざまなラッパーとのコラボレーション企画「FLOATIN' LAB」を2011年よりスタートし、翌2012年に同企画のコンピレーションアルバム「SKY-HI presents FLOATIN' LAB」を発売。2014年3月にはファーストアルバム「TRICKSTER」をリリースした。2015年2月からライブツアー「SKY-HI TOUR 2015 ~Ride my Limo~」を全国9カ所で実施し、追加公演も決定している。2015年3月に最新シングル「カミツレベルベット」をリリース。tofubeatsやBase Ball Bearとの競演など、多方面のアーティストとの交流も行っている。