ユニットだからこそ2人で取り組む

──ピアノのレコーディングにはkors kさんも立ち会ったんですか？

kors k　そうですね。現場で「ここは音が少なくなるから丁寧に弾いて」みたいなディレクションをしてました。

まらしぃ　曲によってはレコーディングの作業をしながらメロディを考えることもありましたし。

──要は演奏するフレーズがカッチリ決まる前にレコーディングに入るわけですよね？

まらしぃ・kors k　そうですね。

kors k　決め込んだフレーズをなぞってもらうのもあんまり面白くないし、せっかくユニットでやってるから2人で決めていきたいよねっていうのがあって。それにレコーディングに立ち会ってインスピレーションを受けて「ここの演奏がんばっていたからよく聴かせてあげられるアレンジにしよう」とか、曲の方向性が定まる瞬間もけっこうあるんですよ。

まらしぃ　kors kさんのディレクションは厳しいんですけど、ゲームを攻略していく感じで楽しかったです。

kors k　2時間、3時間弾きっぱなしで練習するときもあったしね。

まらしぃ　僕、ゲームで行き詰まると息抜きをするって選択肢がないんですよ。どんどんやり込んでなんとかクリアしようとする。その感覚に近いですね。

kors k　彼が煮詰まったとしても、実は僕のアレンジでどうにでもなることはあるんですよ。

まらしぃ　え、そうなんですか？

kors k　もちろん。ただ「僕が家に帰ってカバーしよう」って選択肢を持ちつつも、基本的にはレコーディングのときはまらしぃくんにがんばってもらいました。

まらしぃ　それ、最初に言ってほしかったですね。

kors k　いやいや、基本的にはちゃんと弾いてもらわないといけないからさ（笑）。やっぱりベストを尽くしてもらうと、僕もベストを尽くさないといけなくなるわけで。ある意味自分も一緒に追い込んでいるんだよ。

まらしぃ　いやあ、もうおっしゃる通りですね。

盛り上げ役になってみんなをリード

──3月からはmaras kのツアーである「Beat Piano Music2 release Live Tour」が開催されます。maras kとして単独公演を行うのは今回が初めてですよね。

kors k　そうなんです。これまで1コーナーとして何度かライブはさせてもらったことはありますけど、maras kだけの単独でライブをするのは初になります。

まらしぃ　これまでmaras kとしてやってきたライブは時間が限られてますから、披露できる曲の選択肢も少なかったんですよね。「Beat Piano Music」の中でまだライブで披露したことのない曲もありますし、maras kとしてやりたいことを思いっきりステージの上でできるすごく楽しみなライブですね。

kors k　普段僕がステージに立つときってDJスタイルが多いんですけど、maras kとしてステージに立つときはどちらかと言うとライブPAみたいな特殊なやり方なんですよね。まらしぃくんが主役を担ってくれることもあって、僕はすごく安心してステージの上に立てるんですよ。なので心の底から楽しめるライブになると思います。

まらしぃ　今回はクラブっぽい雰囲気で、皆さんスタンディングで盛り上がってもらう感じになりますので、そこも楽しみにしてほしいですね。

──まらしぃさんのファンの中にはスタンディングのライブを経験したことがない方もいるかもしれませんよね。

kors k　オールスタンディングでパーティっぽい感じのイベントは初めてで、踊るのもちょっと恥ずかしいし、盛り上がり方が不安っていう人もいるかもしれないんですけど、そこは僕が盛り上げ役になって皆さんをリードしていきますので。

まらしぃ　本当に心強いです！

──1つ気になったんですけど、今回のツアーに北海道公演がありまして。確かkors kさんが過去2度にわたってまらしぃさんのライブにゲスト出演したのも北海道でのライブでしたよね。

kors k　はい。

──ただkors kさんが北海道出身というわけでは……。

kors k　ないんです（笑）。

まらしぃ　2回も行っといて単独ツアーになってやらないわけにはいかないですよねって話になりまして。

kors k　2年連続でmaras kとしてステージに立たせてもらって北海道のお客さんが温かく迎えてくれることはわかっていますから、過去に来てくれたお客さんとも一緒に盛り上がりたいんですよね。楽しみにしていてほしいです。