豆柴の大群「MAMEQUEST」特集|新しい冒険が始まる!レオナエンパイア&モモチ・ンゲール加入後初インタビュー (2/3)

新曲には冒険にちなんだテーマが / 最初の3曲は「戦い」「攻撃呪文」

──「MAMEQUEST」はアーティスト写真からして、RPG感がすごいですね。

ミユキ はい。ドラクエならぬ“豆クエ”です。

ナオ RPGをコンセプトにした新曲8曲に、既存曲2曲が入っていて、新曲には1曲目から順に「オープニング」「戦い」「攻撃呪文」「死」「回復」「再生」「クリア」「エンドロール」というテーマが用意されています。どれもRPG、冒険に関連したテーマなんです。

  1. MAMESHiBA ON THE STAGE
    [作詞・作曲・編曲:Hi-yunk(BACK-ON)]
  2. MUST GO
    [作詞:JxSxK / 作曲・編曲:Hi-yunk(BACK-ON)]
  3. マラマーラ
    [作詞 : Hi-yunk(BACK-ON)×アイカ・ザ・スパイ×ナオ・オブ・ナオ×ミユキエンジェル×モモチ・ンゲール / 作曲・編曲:Hi-yunk(BACK-ON)]

──オープニングにふさわしいインストに続くリード曲の「MUST GO」はJxSxKことWACK代表の渡辺淳之介さん作詞で、第1期BiS時代からあるフレーズ「行かなくちゃ」が入っていますね。

ハナエ いろんな経験をともにしてきたカエデがいなくなったわけですけど、新体制になっても、カエデと過ごした時間を忘れないようにしながらも、前を向いて「行かなくちゃ」って思うんですよね。ちなみに豆柴の大群で「行かなくちゃ」が歌詞にある曲はこの曲が初めてです。ミユキが「走れ豆柴」という曲で「進め行かなきゃ豆柴」って作詞したことはあるんですけど(笑)。

ミユキ あれは「行かなくちゃ」に憧れがあったから勝手に入れちゃっただけなんです(笑)。

モモチ 新体制が始まったこのタイミングで、WACKのグループならではの「行かなくちゃ」の曲をいただけてすごくうれしかったです。

左からレオナエンパイア、モモチ・ンゲール。

左からレオナエンパイア、モモチ・ンゲール。

──まるで渡辺さんからメンバーへの手紙みたいな歌詞ですね。

ミユキ メンバーに対して、渡辺さんはストレートに思っていることを伝えてくれました。その思いをちゃんと受け止めて、私たちも歌いたいと思います。

ナオ 歌えば歌うほど身に染みる。聴いてくれる人たちにも、歌詞に込められている思いを届けたいです。

──3曲目「マラマーラ」は呪文っぽいタイトルですね。「真面目そうでMagic soでから回る」とか歌詞カードを見ないとわからない言葉遊びもあって、面白かったです。

ミユキ 間抜けになる造語の呪文です!「(指を指して)マラマーラ!」って。タイトルとサビの「マジクソ」に聞こえるフレーズは私が書いたんです。

──なるほど。今作は豪華クリエイターが参加していますが、それぞれにアルバムのコンセプトとテーマを伝えたうえで楽曲提供していただいたんですかね?

ナオ それぞれ曲のテーマが事前にあって、それに沿った楽曲を書いていただきました。

──コンセプトアルバムと言えますよね。

ハナエ 公式では言ってないんですけど、おっしゃる通りのコンセプトアルバムですね(笑)。

豆柴の大群的な死・回復・復活

  1. D.E.A.D
    [作詞・作曲・編曲:木幡太郎]
  2. kill me holy slowly
    [作詞・作曲:大森靖子 / 編曲:大久保薫]
  3. Re:Birth
    [作詞:須藤寿×豆柴の大群 / 作編曲:須藤寿]

ミユキ 「D.E.A.D」は、敵が強くてやられちゃうターンですね。

──avengers in sci-fiの木幡太郎さんの提供曲ですが、レコーディングはどんな感じでしたか?

ナオ アットホームな感じで楽しかったです。モモチなんて木幡さんからずっと「チンゲ」って呼ばれてました(笑)。

モモチ 精神年齢が同じだったのかな(笑)。

ナオ 曲はマイケル・ジャクソンとカート・コバーン(Nirvana)が合わさったようなテイストでめちゃくちゃカッコいいんですよ。振付はこれからなんですけど、ライブでの披露が楽しみです。次に入ってる大森靖子さん提供曲の「kill me holy slowly」のレコーディングも感動でした。

左からアイカ・ザ・スパイ、ナオ・オブ・ナオ。

左からアイカ・ザ・スパイ、ナオ・オブ・ナオ。

ミユキ もう本当に……私にとって大森さんは憧れの方なんです。そんな方に楽曲を書いていただけて本当にうれしいです。

ナオ ミユキは大森さんのことを好きすぎて、スタジオ前の道路で「もう入れない……大森さんに会えない……」なんてずっと言っていてガチガチだったんです。会ったら大森さんにもファンだってことが見抜かれていたし(笑)。

ミユキ 大森さんから「いっぱい(大森靖子の音楽を)聴いている子だと思った」と言われまして……もうガチガチですよ!

アイカ 緊張度合がすごかったね(笑)。

ハナエ 大森さんのディレクションはとても細かくて、歌唱指導までしてくれました。「内臓を下に下げて」とか、歌に感情を乗せる方法まで教えてくれて。

ナオ アルバムの中で一番細かいディレクションだったかもしれない。

ミユキ 楽曲を提供してくださっただけでもありがたいのに、レコーディングでも全力で向き合ってくれて……本当に感動です。

ハナエ 歌入れが終わったあと、大森さんがその場で歌割りも考えてくださって、すぐ聴かせてくれたんですけど、どれが自分の声かわからないぐらいのハイトーンをみんな出してました(笑)。

左からハナエモンスター、ミユキエンジェル。

左からハナエモンスター、ミユキエンジェル。

──続く「Re:Birth」も新たなチャレンジが詰まった曲ですね。

ナオ ラップパートもありますし、「Re:Birth」は今作で一番、作家さんと“一緒に作った感”が強い1曲です。

ミユキ 事前に須藤寿(HiGE)さんと打ち合わせがあって、メンバー全員が歌詞を書くことになりまして。須藤さんからは「どういう気持ちでこれを書いたの?」とかいろいろ質問があり、それを全部まとめてくれてできた歌詞なんです。

ナオ 復活・再生のラブソングなんですよ。

ハナエ みんなで歌詞について話したとき、須藤さんが「復活や再生って1人じゃできないよね。誰かが魔法をかけてくれたり、薬をくれたりするからできることだよね」「誰かがそばにいてくれないと結局、復活も再生もできないんだ」とおっしゃっていたんです。そういう身近にいる人のことを思ったラブソングなので、恋愛のことだけを意味しているわけではなくて、いろんな愛が込められています。

ナオ ボーカルディレクションに関しては「亡くなってしまった人に優しくささやくような声で」と指示があったくらいで、本当に少なかったです。自分で出したことのない歌声でしたし、メンバー同士でも新たな発見があった曲でした。