井上唯
「いつまでも学生気分じゃいけない」って気付いたんです
──今コショージさんと「井上さんは真面目で、以前よりも思っていることを口にするようになったんじゃないか」という話になりました。
中学生くらいまでは本当に真面目だったんですよ。高校くらいから友達にも影響されて、あんまりがんばらなくてもいいんじゃないかって思い始めて、宿題とかをやらない子になり、それが最近まで続いていて。で、最近また真面目になった気がします。
──高校時代から最近まではどんな感じだったんですか?
待ち合わせで「やべ、このまま行ったら5分くらい遅れるな……まいっか」から始まり、最終的には30分遅れてもなんとも思わなくなってたんですよ。最近までは。それがダメだと思って、今は集合時間前に来てます。半年くらい前から「ヤバい」って思い始めた気がします。
──変わったきっかけは、やはりメジャーデビューしたこと?
それもちょっとあるし、大人としてヤバいと気付いたんです。「いつまでも学生気分じゃいけない」って。
──はっきり自覚して変えたんですね。
はい。それまでも仕事に対して真面目じゃなかったわけじゃないけど、プライベートではダラっとしてたんです。でも、そこをちょっとキュッとして、全部をがんばろうって。
自分たちがいくらがんばっても、人が来ないと意味がないじゃないですか
──最近のブクガをどう見てます?
いい方向に行っていると思います。中身も外見も、みんながんばってると思う。最初に手を抜いていたというわけではないんですけど、技術が伴ってきて、がんばり方がどんどんわかってきたんです。粗を直したりして、求めるものが高くなっていってる気がします。ライブも媒体の方が来てくれて、皆さん「カッコよかった」と口々に言ってくれるし。私は褒められて伸びるんです(笑)。
──「お客さんがたくさん来ると自信が付く」というような話もしてましたもんね。秋のポリープ手術後、喉の調子はいかがですか?
喉は大丈夫です。昨日も病院に行って、「もう来なくてもいいくらいだね」って言われました。
──それはよかった。今は順調そのものなんですね。
このまま何事もつまずかなければ順調にいく予定です。今気になるのはツアーです。
──何が気になります?
人。
──集客?
はい。自分たちがいくらがんばっても、それで人が来るかというのは、まあ、ねえ……人が来ないと意味がないじゃないですか。ワンマンはこないだやったばっかりなのに、会場がデカいし、地方にも行っちゃうし。どうなんですかね。こないだのワンマンも、その前後に出たイベントでは別にすごい集客が伸びてるとは感じなかったんですよ。なのにワンマンが即完になって。よくわからないんですよね。「ワンマンなら来たい」と思ってくれている人がいるってことなんでしょうけど、それが地方にどのくらいいるのかが全然未知数だから。その不安ですかね。
──2月に福岡に行ったときはどうだったんですか?
キャンペーンで行って、ラジオの観覧だけだったんですけど、わりと地元の人が来てくれたりしました。でも、どうなんですかね。大阪とか新潟は東京に住んでる人でもまだ行けるから。
──どこでも東京から行けるでしょ(笑)。
いや、「福岡とか北海道は遠くない?」って話をしてて。
──確かに海を越えますから、そこは東名阪とは一段違うハードルがありますね。お客さんが増えているという実感はあるわけですよね?
それがわからないんですよね。客観視できない。
「自分たちがやっていることは正しい」と思えるようになった
──ライブ映像のBlu-rayってCDと比べるとそんなにみんなが買うタイプの商品じゃないと思うんですが、2月にリリースされた「Solitude HOTEL 2F + faithlessness」はインストアイベントでも反応が大きかったような気がしました。
ああ、売り切れちゃったりしてましたね。それってすごいんですかね。
──今までとは違う広がり方をしているということだとは思います。
そうなんですかね……。
──すごい自信のなさ(笑)。自分たちのパフォーマンスについてはどう考えているんですか?
そこは自信満々にやってるんですけど(笑)。楽しいです。日々成長していると思います。
──どこが悪いのかわからない、どうすればよくなるのかわからないという段階は抜けている?
そうですね。それはよかったと思ってます。
──始めて1年近くは何もかもわからないという状態でしたもんね。
本当に。そう考えると道が開けましたよね(笑)。前までは想像もできなかったんですよ。自分たちのやっていることが合ってるのかがわからなくて、「これで本当に広がるの?」っていう気持ちがあった。
──曲も風変わりだし。
そう。けどもう、メジャーデビューしたのもあって「自分たちがやっていることは正しい。このままいけばきっと大丈夫だ」と思えるようになった。だから早く広まればいいなと。
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- ニューアルバム「image」 / 2017年4月5日発売 / 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- 初回限定盤 [CD+フォトブック] / 3500円 / TKCA-74485
- 通常盤 [CD] / 3000円 / TKCA-74486
CD収録曲
- ending
- sin morning
- end of Summer dream
- veranda
- faithlessness
- int
- townscape
- karma
- screen
- blue light
- opening
- ライブBlu-ray+CD「Solitude HOTEL 2F + faithlessness」 / 2017年2月15日発売 / 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- [Blu-ray Disc+CD] 4500円 / TKXA-1110
Blu-ray収録内容
- cloudy irony
- snow irony
- bath room
- sin morning
- film noir
- Remove
- last scene
- 最後のような彼女の曲
- karma
- faithlessness
- 14days
- empty
- lost AGE
- bed
- blue light
- cloudy irony
- my cut
CD収録曲
- faithlessness
Maison book girl「major 1st album『image』release tour 2017」
- 2017年4月2日(日)新潟県 SHOW!CASE!!
- 2017年4月15日(土)愛知県 ell.FITS ALL
- 2017年4月23日(日)福岡県 DRUM SON
- 2017年4月29日(土)北海道 DUCE SAPPORO
- 2017年5月4日(木・祝)大阪府 FANJ twice
Maison book girl「major 1st album『image』release tour 2017 final『Solitude HOTEL 3F』」
- 2017年5月9日(火)東京都 赤坂BLITZ
Maison book girl(メゾンブックガール)
2014年11月に活動を開始した、矢川葵、井上唯、和田輪、コショージメグミの4人からなる“ニューエイジポップ”ユニット。音楽家のサクライケンタが総合プロデュースを担当し、現代音楽とアイドルポップスを融合させた複雑かつキャッチーな楽曲で支持を集めている。2015年9月に1stアルバム「bath room」をリリースし、同年12月にはアメリカのオルタナティブロックバンド、Ringo Deathstarrの東名阪公演にサポートアクトとして出演。2016年11月に2度目のワンマンライブを東京・WWW Xで行い、チケットは即日完売となる。同月、シングル「river(cloudy irony)」で徳間ジャパンコミュニケーションズよりメジャーデビュー。2017年4月にアルバム「image」をリリースする。