MAGiC BOYZが3月7日にニューシングル「ハッピーエンドマジック」をリリースした。
表題曲は、私立恵比寿中学の小林歌穂が主演するtvk / GYAO!の連続ドラマ「また来てマチ子の、恋はもうたくさんよ」のエンディングテーマに使用されているナンバー。Enjoy Music Clubがプロデュースしており、マジボの4人は朗らかなメロディに乗せてワクワクするような“ハッピーエンド”を歌い上げている。またカップリングには、SUSHIBOYSが初めて他アーティストに楽曲提供した「O.NE.DA.RI」、LUNAプロデュースの「MAGiC HAND~マジヘン!~」、Yohji Igarashiと抹 a.k.a. ナンブヒトシのタッグによる“ご当地名産ソング”「PAC47」と個性豊かな楽曲が全3形態それぞれに収められた。
このシングルのリリースを記念して音楽ナタリーではMAGiC BOYZとSUSHIBOYSの対談と、マジボの単独インタビューを実施。2つのコンテンツで、メンバー4人の成長が刻まれた「ハッピーエンドマジック」を掘り下げる。
取材・文 / 三橋あずみ 撮影 / 草場雄介
SUSHIBOYSにおねだり
──SUSHIBOYSさんがプロデュースした「O.NE.DA.RI」について、まずはSUSHIBOYSが楽曲提供することになった経緯を教えてもらえますか?
リュウト(MAGiC BOYZ) SUSHIBOYSさんは僕らのやっている「カニへ西へ」って言うツーマンイベントに出てくださって。そこでの縁から、今回ご好意で曲を作ってもらうことになりました。
ジョー(MAGiC BOYZ) 「なんでもできる」だもんね。
トーマ(MAGiC BOYZ) そう。マジボのYouTube番組「MAGiC BOYZの〇〇させてくれませんか?」のテーマ曲制作をどなたにおねだりしようかな?と思ったとき、SUSHIBOYSさんが「なんでもできる」って曲を出していたから「お願いしよう」となって。
サンテナ(SUSHIBOYS) あはははは(笑)。うまいな。
Farmhouse(SUSHIBOYS) いきなり寿司持って家に来て、「曲作れ」って言われたんですよ。
リュウト ムチャ振りに応えていただきました(笑)。
──ちなみに、「カニへ西へ」のときのお互いの印象は?
evidence(SUSHIBOYS) 今まで行った楽屋の中で一番お菓子が置いてありました。
サンテナ ある意味懐が潤ったな。
Farmhouse いい思い出です(笑)。
evidence マジボのメンバーは寿司の着ぐるみとか着てたんで、ちょっとふざけてんなって思いました。冗談ですけど(笑)。
リュウト ちょうどハロウィンの時期だったんで、寿司のコスプレをさせていただいたんです(笑)。
──ライブはどうでした?
evidence いやあ、ガッツリ盛り上げてんなって。顔もカッコいいし、将来性あるなって思いましたよ。
サンテナ あと女の子が多かったよね。
evidence そう、だから俺らがライブするときもすごい気持ちよくできて。
サンテナ MAGiC BOYZが集めてくれたんで、感謝ですね。
リュウト 僕、去年の夏にSUSHIBOYSさんの動画をYouTubeで見つけて「すごいカッコいいな」と思って、それからSoundCloudとかでもめちゃくちゃ聴いて。僕の「SUSHIBOYSさんが好きだ」って言う思いが実ってツーマンをさせていただけることになったので、自分はホント終始楽しかったです。「ママチャリ」が最高でした。
マヒロ(MAGiC BOYZ) リュウト、一時期ずっと「ママチャリ 股がり 仲間に 会い」ってワンフレーズを歌ってて。
Farmhouse いやあ、うれしいね。
リュウト 俺、めちゃくちゃ仲間に会いに行ってたんですよ。
evidence 知らなかった(笑)。
リュウト 「俺たちヤンキー」も大好き。
マヒロ 俺らめっちゃ歌ったよね。
サンテナ 「俺たちヤンキー」は懐かしいな(笑)。
リュウト しかも「カニへ西へ」の少し前に「Peace club」が出て、カニの曲だったから「うおー!」って、勝手に舞い上がってました。
サンテナ いや、わかってたから。「カニへ西へ」に出るって決まってたから、とりあえず先にカニの曲上げといてさ。そしたらまんまと引っかかったよ。
Farmhouse 作戦通りっすね(笑)。
マジボの新たなチャレンジ
──そうして、今回の「O.NE.DA.RI」はどういう曲にしようと考えましたか?
evidence アイドルっぽい感じは意識したよね。そんな感じで3人で話して「このトラック面白いじゃん」となったんですよ。リリックはどうしたっけ?
サンテナ 歌詞はマジボっぽさをね。
Farmhouse そう。マジボっぽさを出しつつ、SUSHIBOYSらしさも消えないようにうまくブレンドして。
サンテナ フックは歌いやすいようにしたかな。
Farmhouse 全体的に普段彼らがやっている曲よりも難しいラップになっちゃったかなとは思ったんですけど、でも実際レコーディングしたら全然。みんなもうバッチリで完璧でしたね。
サンテナ 今までの曲になかったテクニカルさみたいなものを今回すごい意識したよね。マジボの新たなチャレンジ、みたいな。
──なるほど。リリックに込めた“マジボらしさ”って、SUSHIBOYSさん的にはどういったところなんでしょう?
evidence 言ってしまえば全部なんですよね。
Farmhouse そう。ただ、彼らの主観になりすぎないように書いたっていうのはあります。「彼らがこれ歌ったら面白いだろうな」っていう視点かな。そうなると、マジボらしさっていうよりはSUSHIBOYSらしさになってしまうのかもしれない。てか、そうじゃないと面白くないですよね。
──それがコラボのだいご味と言える部分ですしね。
Farmhouse そうそう。
──MAGiC BOYZの皆さんはこの曲をもらってどう思いましたか?
リュウト やはりラップがめちゃくちゃ難しいなって。なので、今回は普段はあまりしないプリプロをしました。プリプロにもレコーディングにもSUSHIBOYSの皆さんに来ていただいたんですけど……SUSHIBOYSさんのフロウって、各方面から「日本語じゃありえないようなヤバいフロウだよ」っていう話は聞いていて。
SUSHIBOYS あははは(笑)。
リュウト 「O.NE.DA.RI」にもSUSHIBOYSさんならではのフロウが入っているので、SUSHIBOYSさんの味と言うか……特許技術なるものを伝授していただいた感じです。ラップの面ですごくスキルアップできたというか、ホントに勉強になりました。
トーマ フロウは本当に難しくて「ここでこういう言い方するんだ!」ってすごく学んだし、あとSUSHIBOYSさんの曲って1つのテーマをめっちゃ深く掘り下げていくじゃないですか。この「O.NE.DA.RI」も「おねだり お願い」ってところから宇宙の話にまで広がっていくし、「おねだり」についてすごくたくさん語っていて、僕は歌詞を見て「すごく面白いな」って思いました。
evidence いや、そこまで考えてたんだなって今ビックリしました。すげえな。さすがっすね。でも、ホントに彼が言っていた通りだと思う。そこを感じ取ってもらえたのはうれしいです。
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- ハッピーエンドマジック
- PAC47
イベント情報
- 平成29年度 卒業パーティー
- 2018年3月31日(土)東京都 HARLEM
- MAGiC BOYZ(マジックボーイズ)
- 高校生MCのリュウト、トーマ、マヒロ、小学生DJのジョーからなる4人組ヒップホップユニット。2014年9月に結成が発表され、11月に初パフォーマンスを行う。3月に「MAGiC SPELL~かけちゃうぞ!ぴっぴっぴっ~」でCDデビューした。2016年2月には初主演映画「イカれてイル?」(竹内道宏監督)が公開になり、同作の主題歌を表題曲とした2ndシングル「ありのままでマジボ」を発表。3月にMCフウトとユウトがグループを卒業する。5月にはジョーとミロの加入が発表され、8月に3rdシングル「Do The D-D-T!!」をリリース。10月末にはミロが卒業し、11月よりZEN-LA-ROCKがMCとして加入、12月にシングル「Oh!!!受験☆Night Fever」を発売した。2017年3月には、TOKYO HEALTH CLUBからの提供曲をリードトラックとするシングル「3.141592」をリリース。また同じ月にZEN-LA-ROCKが自身の楽曲制作と婚活のため卒業した。6月からは毎月ツーマンライブを行う自主企画「カニへ西へ」がスタート。2018年3月にTVKのドラマ「また来てマチ子の、恋はもうたくさんよ」のエンディングテーマをタイトルトラックとする「ハッピーエンドマジック」を発表する。
- SUSHIBOYS(スシボーイズ)
- Farmhouse、evidence、サンテナの3MCで構成される、埼玉県出身のヒップホップグループ。3人は同じコンビニエンスストアで働いていた経験があり、廃棄になった鉄火巻きをほおばるサンテナとevidenceを見たFarmhouseがクルー結成を決意する。独創性あふれる楽曲やミュージックビデオが話題となってCDリリース前からその活動に注目が集まり、2017年10月にはデビューミニアルバム「NIGIRI」を数量限定でリリース。2018年1月にはデジタルシングル「なんでもできる」を発表した。