いい意味でアイドルソングっぽくない
──その後、曲がないMVをもとに新曲が4曲作られたわけですよね。
レナ 当然のことではあるんですけど、映像は一緒なのに4曲ともちゃんとハマっているのを観たときは感動しました。作家さんってやっぱりすごいと思いました。
アンナ 今回、レコーディングをするに当たって「シリアスな感じで」と言われまして。それが、すごく難しくて。
──確かにマジパンのレパートリーの中でシリアスな楽曲って、これまでなかったかもしれませんね。
アンナ はい。今までは明るい曲を歌うことが多かったから、感情移入するときは楽しい気持ちになればよかったんですよね。でもシリアスな感じって、私にとっては夜中にすごくマイナスなことを考え続けてやっとなれるようなものだから、自分のスイッチを切り替えて声に乗せてシリアスさを表現するって言うのは悩みどころでした。
レナ 4曲どれもいい意味でアイドルソングっぽくないんですよね。「リインカーネーション」って曲にはセリフっぽいラップのパートとかも用意されていて、いつもと違うマジパンの一面が出せたなって思ってます。
ユーナ 今回の曲のテーマが「抵抗」「葛藤」なんですけど、同じMV、同じテーマで曲を作ってもらって「こんなにそれぞれ表現が変わるんだ」っていうのには素直に驚きました。これからライブでたくさん披露すると思うんですけど、今までの曲とは違う表現をちゃんと習得してステージ上で曲の世界観を体現できるようにがんばります。
アイドルっぽい流れを意識した2ndワンマン
──12月9日に東京・TSUTAYA O-WESTで行われた2ndワンマンライブ「DANCE DANCE ROMANCE: PART I」では、リリースに先駆けて「DEUS EX MACHINA」の収録曲が披露されました(参照:マジカル・パンチライン、満員の2ndワンマン大成功「アイドルの頂点を目指す」)。
ヒマワリ 「手のひらがえし」はマジパンの曲で初めてスタンドマイクを使うんですよ。ハンドマイクだったら動き回ってお客さんを盛り上げたりできるんですけど、スタンドマイクだと動く範囲は限られるし……。
リーナ 4曲共MVは同じなんですけど、ワンマンライブではもちろん違う振り付けにしないといけないから、本番までに振り入れするのはけっこう大変でした。
──2ndワンマンではニューシングル「私が私を燃やす理由」「手のひらがえし」の2曲が披露されました。残りの2曲は今振り入れ中ですか?
ユーナ これからですね(取材時点)。特に「リインカーネーション」はこれまでのマジパンのイメージとはかけ離れた楽曲だと思うので、どう盛り上げていくのかは、不安でもあり楽しみでもあります。
ヒマワリ ラップの部分とかどうなるんだろうね。
──それと2ndワンマンが1stワンマンとかなり趣向を変えているのも印象的でした。
レナ 1stワンマンは“魔法”のコンセプト押しで、曲の間にラジオドラマを入れてストーリーを魅せるライブだったんですけど、その分2ndワンマンではよりアイドルのライブっぽい流れを意識した形になりました。「マジパンはこういうアイドルっぽくやっても盛り上がるんだ」っていうのが、ファンの皆さんにも伝わったと思いますね。
アンナ 2ndワンマンをやってみて、やっぱり誰かしらがステージに立っていることがすごく大切なんだなっていうのがわかったんです。1stのときはみんなで掃けて着替えるっていうのを繰り返していたんですけど、今回はヒマワリとリーナに残ってもらって3人が先に着替えて。誰かがステージに立ってつないでくれることで、けっこうお客さんの反応が違ったなって言うのは発見でした。
コツコツ頂点を目指す
──ワンマンライブのアンコールではユーナさんが「アイドルの頂点になりたい」と話していました。8月の「パレードは続く」のインタビューのときは、そこまで具体的な目標やビジョンが語られていなかったですよね(参照:マジカル・パンチライン「パレードは続く」インタビュー)。
ユーナ 「パレードは続く」を出してから2ndワンマン開催までの期間で自分の中で考え方が変わったんですよね。前よりも課題がより見えてきたことで自分の成長を感じたし、「MV先行型楽曲制作プロジェクト」も、スタッフさんやみんなの力があれば乗り切れるんだっていうのを実感して。このメンバーでもっと上まで目指したいって気持ちはすごく強くなりました。メンバーと出会ってから2年ぐらい経つんですけど、絆が深まってきた実感はあります。
ヒマワリ 絆は深まりました。
リーナ 最初、距離があった気がするからね(笑)。
アンナ この2年ぐらい一緒に過ごしてみて、私にとってはこの5人が家族のような存在になったんです。ただもっと上を目指すには仲がいいだけじゃ足りなくて、やっぱりお互い切磋琢磨していかなきゃいけない。全員がいろんなところで認められるようになって、初めてグループが上に向かって進んでいくと思うので、これからも1人ひとりが自分磨きを怠らず、「あのグループすごいよね」「かわいいよね」「なんか面白いよね」って言ってもらえるようがんばっていきます。
──レナさんはメンバーが「頂点を目指したい」と目標を掲げているのをどう受け止めていますか?
レナ やっぱりアイドルって上を目指す気持ちが一番大切だと思うんです。ライバルはたくさんいますが、改めてメンバー全員で1つになって、コツコツ上を目指してがんばっていきたいですね!
- マジカル・パンチライン「DEUS EX MACHINA」
- 2017年12月20日発売 / ポニーキャニオン
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初回限定盤 [CD+DVD]
1500円 / PCCA-04607 -
通常盤 [CD]
1000円 / PCCA-04608
- CD収録曲
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- 私が私を燃やす理由
- 手のひらがえし
- 終わらざりしミスリル
- リインカーネーション
- 初回限定盤DVD収録内容
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- 私が私を燃やす理由 -Music Video-
- 手のひらがえし -Music Video-
- 終わらざりしミスリル -Music Video-
- リインカーネーション -Music Video-
- マジカル・パンチライン
- モデルやタレントとしても活躍する佐藤麗奈(ex. アイドリング!!!)を中心に2016年2月に結成されたアイドルグループ。メンバーはレナ、リーナ、ヒマワリ、アンナ、ユーナの5人。グループのリーダーであるレナ自身がメンバーの審査に携わり、“ガーリー×魔法”をコンセプトに活動している。2016年7月にメジャーデビューミニアルバム「MAGiCAL PUNCHLiNE」、同年12月に2ndミニアルバム「MAGiCAL MYSTERY TOUR」をリリースした。2017年7月に1stワンマンライブ「World's End Wonderland: Episode I」を開催し、8月に1stシングル「パレードは続く」を発表した。12月には人工知能・AI-CD βによるディレクションをもとにミュージックビデオ用の映像を先に制作し、それに合う楽曲を作るという「MV先行型 楽曲制作プロジェクト」によって完成した4曲を収録したニューシングル「DEUS EX MACHINA」をリリースした。