音楽ナタリー Power Push - マジカル・パンチライン
2016年の思い出と、2017年の大いなる野望
レナは皮膚が強い?
──ミュージックビデオは夜の森で撮影されていますが、撮影エピソードを聞かせてください。
リーナ ツリーハウスでの撮影が楽しかったです。木でできたお家が憧れだったので。
レナ 初めて森で撮ったんですけど、外での撮影も楽しいなと思いました。いい空気が吸えて。ただけっこう寒い日だったので、寒すぎたのも思い出です(笑)。
ユーナ でも、途中から寒さを感じなくなってきたよね。
レナ そうだね。私が一番寒がりじゃないんです。どんどん冷えてきても、肩を出しっぱなしだったし。撮影以外のときはみんな上着を羽織ってたけど、私だけは着ないでも大丈夫でした。
ユーナ ほんまにすごいなって思った。
レナ 皮膚が強いのかな。寒さに耐えられました(笑)。
ユーナ (笑)。ツリーハウスは木のところに電飾が光ってて、イルミネーションみたいできれいでした。
ヒマワリ キラキラしててきれいだったね。
アンナ 個人的には、夏にできなかった花火を冬にできてうれしかったです。
ダンスのステップがラグビーに役立った
──「マジカル・ジャーニー・ツアー」の歌詞にかけた質問で、最近ドキドキしたこと、冒険したこと、挑戦したことはありますか。
ユーナ 最近カメラにハマってて、いろんなところで写真を撮ってるんです。この間、いちょう並木の写真を撮りに行ってTwitterに上げたんですけど、外苑前のいちょう並木のところにあるのが国会議事堂だと勘違いしてて(笑)。「美術館だよ」ってみんなに指摘されてドキドキしました(笑)。
アンナ この間、体育の授業でラグビーをやったんです。私、もともと3年間くらい男子に混ざってラグビーをガンガンやってたんですよ。授業では「タグラグビー」っていう、体をぶつけないルールの競技をやったんですけど、やり方がわからず戸惑っちゃって。でも、ダンスのステップを取り入れて体をくるくる回してみたら相手をかわすことができて、たくさんトライできたんです。っていうのが自分の中での冒険です(笑)。
──ダンスのターンが、ラグビーにも生かされたと。
アンナ そうなんです。ラグビーにダンスを組み込みました(笑)。
レナ 私は、すごく観たい映画があって、いつも日本語吹き替え版で観るんですけど、日本語吹き替え版がなかったから字幕に挑戦しました(笑)。字幕って目を離すと何がどうなるかわからないじゃないですか。でもしっかり観てたら物語を深く理解できたので、これからも字幕に挑戦していきたいです。
ヒマワリ 私は、二次元とか想像世界が好きで、今、学校のクラスメイトと本を作ってるんです。みんなの理想を詰め込んだ本で、「ヤバいこれ胸キュンだ」って自分で書いて自分でドキドキしてます(笑)。
ユーナ どんなことを書いてるの?
ヒマワリ 友達のリクエストで、シェアハウスって設定です。カッコいいニートでゲーマーのお兄ちゃんがいて、年下だけどしっかり者の女の子がいて、高校生の子がいて。恋愛やハプニングを織り込んだりして、書きながら自分でワクワクしてます(笑)。
──何がきっかけで本を書き始めたんですか。
ヒマワリ 私、アニメが好きなんですけど、友達と「ここはこうしたらいいのに」って話してたんですよ。「だったら自分たちで作っちゃえばよくない?」ってことになって、それから毎回昼休みに作ってます(笑)。
リーナ 私は、もともと本を読むのが苦手なんですよ。でも最近、小説を10冊くらい一気に買って、それにトライにしてます。
アンナ 10冊はすごい。読んだ?
リーナ 1冊読んだ。ハニワ(HoneyWorks)の関西弁の男の子のやつ。
ヒマワリ あ、「金曜日のおはよう」だ!
リーナ それそれ。
──詳しいですね。
ヒマワリ これは、HoneyWorksのボカロ曲を原作にして小説化したものなんです。映画化もされたんです。あれヤバいよね。
リーナ うん。これからどんどん読んでいきたいです。小説大好きになります。
暇さえあれば外郎売りをやってるんですよ
──アルバムのほかの楽曲についても聞いていきましょう。「108煩悩BOMB」は、ラップパートのあるディスコチューンです。
ユーナ 私、昔から「もし自分がアイドルになれたらラップのパートをしてみたい」って妄想をしてたんです。そうしたら、ラップだらけの曲がもらえてうれしかったです。実際にやってみたら、ラップの独特なイントネーションとか早口が難しかったです。でも、完成したときの達成感はすごかったです。
ヒマワリ 私は、ボカロ曲をラップアレンジする歌い手さんが好きで。ill.bellさんとnqrse(なるせ)さんっていう人がいて、ラップがめっちゃ早口ですごいんですよ。自分もやってみたいとは思ってたんですけど、私、メンバー内で一番滑舌が悪いんです(笑)。なのに、けっこう重要なパートをいただいて、うれしいけどどうしようって(笑)。「ライブで噛まないかな、どうなるんだろうな」って、ドキドキ感もあるけど今すごく楽しみです(笑)。
アンナ 私は、滑舌練習が好きで、暇があればやってます。外郎売り(ういろううり)っていう滑舌練習のトレーニングがあって、もともと歌舞伎発祥なんですけど、「拙者親方と申すは」みたいな早口言葉をよくやってるんです。でも歌入れではラップ感が出なくて、「Yo! Yo!」を入れるのが難しかったです。この曲で好きなのは、サビで急に歌が入るところですね。
──そして「Happy New kitchen」。料理をテーマにしたポップチューンです。
リーナ 女の子っぽい曲でセリフがかわいいんです。
レナ この曲は3分クッキングをイメージしていて、3分で曲が終わるんです。
ユーナ しかも、料理が失敗して終わるところもかわいいなって。
──「那由多不可思議ソウルライブツイスター」は、高速メタルチューンですね。
ユーナ これはユーナの印象ですけど、前作「MAGiCAL PUNCHLiNE」に収録されていた同じタイプの曲「万理一空 Rising Fire!」よりも、曲調とかセリフで、パワーやみんなの一体感が増した感じがしました。ライブで確実に盛り上がりそう。戦闘の真っ最中、って感じです。
──歌詞には「アイドル界で勝ち抜くぞ」というメッセージも含まれてますが、皆さん自身もそういう思いを持ってますよね。
レナ そうですね。今、解散するグループがあったり、逆に新しいグループも出てきたりする中でも埋もれないように、マジパンカラーをバンバン出していきたいです。
──そして最後の曲が「謎から謎めくMystery」ですが、これは展開がいろいろ変わっていく曲ですね。
レナ リズムとか音がアイドルらしい曲だなと思いましたね。
アンナ 私的にはこれが一番難しかったです。最初は譜面をもらわずにメロディを覚えようと思ったんですけど、譜面をもらってピアノを弾かないと音程がわからなくて頭が混乱しました。
ユーナ この曲は実はテンポが速いから、歌が難しかったです。でも、前回の「Never Ending Punchline」みたいに「これからがまだまだスタートだ」っていう決意が歌詞に入っていて、最後にキュッと引き締まる曲だなって。「5人で力を合わせて突っ走っていくぞ」っていう気持ちがこもってます。
次のページ » デビューしたこの1年で一番の思い出
- 2ndミニアルバム「MAGiCAL MYSTERY TOUR」2016年12月21日発売 / ポニーキャニオン
- シリウス盤 [CD+DVD] 3500円 / PCCA-04465
- プロキオン盤 [CD] 2000円 / PCCA-04466
- ベテルギウス盤 [CD+グッズ] 5000円 / SCCA-00045
CD収録曲
- Prelude
- マジカル・ジャーニー・ツアー
- 108 煩悩 BOMB
- Happy New Kitchen
- 那由多不可思議ソウルライブツイスター
- 謎から謎めくMystery
シリウス盤DVD収録内容
- マジカル・ジャーニー・ツアー -Music Video-
- Making of MAGiCAL MYSTERY TOUR
- magipunTV vol.1 : ファンのことを本気(マジ)で考えよう
マジカル・パンチライン
モデルやタレントとしても活躍する佐藤麗奈(ex. アイドリング!!!)を中心に2016年2月19日に結成されたアイドルグループ。メンバーはレナ、リーナ、ヒマワリ、アンナ、ユーナの5人からなる。グループのリーダーであるレナ自身が衣装のデザインやメンバーの審査に携わり、“ガーリー×魔法”をコンセプトに活動を繰り広げている。2016年7月にメジャーデビューミニアルバム「MAGiCAL PUNCHLiNE」、同年12月に2ndミニアルバム「MAGiCAL MYSTERY TOUR」をリリースした。