2人の“青春ソング”
──ちなみに、お二人にとっての学生時代の“青春ソング”ってなんでしょう?
MACO 私はaikoさんですね。
飯豊 そうなんだ!
MACO そう、aikoさんのアルバムに「桜の木の下」っていう作品があるんですよ。今回の曲、歌詞の中では「桜の木の下で」と言っているから、タイトルも「桜の木の下で」にするつもりだったんです、実は。デモのタイトルが「桜の木の下」になっていたから「『で』を付け加えてください」ってスタッフさんに頼んだんだけど間に合わなくて、「桜の木の下」になりました(笑)。中学校のとき、aikoさんの「彼女」というアルバムをすっごい聴いてましたね。ロックや洋楽も聴いていたけど、aikoちゃん……あとはAIちゃんをよく聴いてました。
飯豊 私はロックをよく聴いていて。[Alexandros]さんが[Champagne]名義で活動していた頃の曲なんですけど、「starrrrrrr」はすごく聴いていました。すごく背中を押してくれる感じがして。ライブに行って涙を流したりもして。
MACO ロック聴いてたんだね。
飯豊 そうなの。[Champagne]のミュージックビデオ(「涙がこぼれそう」)に出させてもらう機会があったんですけど、そのときにロックを知って。「明日も元気に生きようぜ!」というメッセージを投げかけてくれて、「こんなに勇気を与えてくれるんだ」と思ったことを覚えていますね。
大事な人に「大事だよ」って伝えられる時間を
──「僕だけが17歳の世界で」の登場人物の多くは過去に後悔を抱えていましたが、お二人が「学生時代にやっておけばよかった」と思うことはありますか?
飯豊 いっぱいありますけどね! なんだろう。
MACO もっと勉強しておけばよかったなというのはありますね。今になって「参考書とノート開いて講義受けたいな」と思うこともあるんです。だから大人になって学校に通う人の気持ちもすごくわかります。それと同時に、もっと遊んでおけばよかったなとも思う。もっと遊び尽くしておけばよかった!
飯豊 私もそのほうがいいと思う!
MACO まりえってぃーは?
飯豊 私はもっと本を読んでおけばよかったと思いますね。小説もエッセイも、生きていくためのヒントがいっぱい隠れているので。私、高校を卒業してから“ことば辞典”とか買ったんですよ。
MACO ことば辞典?
飯豊 薄くて持ち運びできる、「感情ことば選び辞典」という本があるんです。そういう本も学生のときに読んでおけばよかったなと思ったし、もっと早く知りたかった。あと私、1回も運動会に参加できなかったんですよ……。
MACO それはなんで?
飯豊 仕事が被って行けなかったの。でも本当に参加したかった。私、熱いの大好きなんです。そういうの見てたら好きな人もできたのかなって思う。
MACO そっかそっか。
飯豊 勉強してるところだけじゃわからないじゃないですか。もっと熱いところとか見たかった! 泣いたり笑ったりみたいな、パッションを感じる機会が……(笑)。
MACO まりえってぃー熱いんだね! それは今日初めて知ったわ(笑)。そんなに情熱的だったんだね。
──では最後に、お二人が作品を通して皆さんに伝えたいメッセージを教えてください。
飯豊 本当に、1日1日を大切にしてほしいです。答えは相手が教えてくれると思うから、伝えたいことを後回しにしないで、まず自分の気持ちを伝えてみる……一歩踏み出してみることがすごく大事なことなんだよって思います。人を思うとき、苦しさや寂しさを感じたりもするけれど、それと同時に温かさや生きがいも感じると思うから。そういう感情を大切にしてほしいなって。とにかく、相手の気持ちを気にしすぎて伝えられなくなるよりも、絶対に一歩踏み出してほしいと思う。私も芽衣ちゃんを演じながら「伝えることって大事だな」と思ったし、人を好きになるってこんなに心が豊かになるんだなと思えました。いろんなメッセージをこのドラマからもらったので、それを皆さんにも感じてほしいなって思います。
MACO まりえってぃーが言ってくれたように1日1日を大切にしてほしいけど、それがなかなかできないのが人間でもあるんですよね。「桜の木の下」を歌いながらも思うんです。無くしてから気付く大切なもののこととか。だから、一瞬を大切にすることができない日があっても、この作品や歌をきっかけにまた大事な気持ちを思い出してもらえたらいいなって思います。特に今は、明日何が起こるのかもわからない時期だし……だからこそ、大事な人に。家族にも兄弟にも友達にも、「大事だよ」って伝えられる時間を少しでも持ってほしいなと思いますね。
桜の木の下で聴きたい ~2人がずっと好きな曲~
MACO
昔の曲が好きなところ、そこがまりえってぃーとリンクしてたのもあってこんなに仲良くなれた気がする! きっとこれからも聴き続けるであろう最高に大好きな曲たちです。
飯豊まりえ
この曲たちは今の環境だったりでまた感じ方が違うので大好きです! MACOちゃんと音楽を通して知り合えて仲良くなれたので、この企画はとてもうれしかったです。