ナタリー PowerPush - LUVandSOUL

新メンバー5人で紡ぐ美しいコーラスワーク

声にそれぞれの性格が出るから、そのパズルが面白い

──デビューミニアルバム「SOULandLUV」は、皆さんの声質の違いを生かした圧倒的なコーラスワークが胸に響く仕上がりでした。

インタビュー風景

DAISUKE 今作は、「せつなあったかい」っていうコンセプトで作っていて。曲はバラードが主体で、とにかくコーラスを楽しんでいただきたいラブソングが多いですね。

──そんな中でも、意表を突かれたナンバーがありました。

DAISUKE 「Can't Stop Luvin' U」ですよね。この曲ではKIKURIくんが初めてラップに挑戦してるんです。あと、「BLUES ~時間を巻き戻すメロディー~」はライブでダンスも披露してます。コーラスを大切にしながらも、僕たち5人で作れる新しい要素も織り交ぜてみました。

KENTA オリジナルのLUVandSOULはR&Bを推してたんですが、今回は“R&Bテイスト”ということで。歌詞とメロディを大切にしたり、難しいコードも採り入れたりして、以前とは確実に違うサウンドになってると思います。オリジナルのLUVandSOULがカバーしてた「はじめてのチュウ」も今回収録したんですが、コーラスを足して、より広がりを感じられるようにしました。

──「はじめてのチュウ」は、オリジナルのLUVandSOULの代表曲ですよね。

KIKURI 僕は昔、地元のライブハウスやホールでデビュー前にライブをやってて、そこでこの曲を歌ってました。なので、感慨深いというか、すごすぎてちょっと不思議な感じです。

ATSU 僕も学生時代、友達にLUVandSOULを広めるためにこの曲をカラオケで歌ってたんです。今回、それを実際に歌えて本当に光栄です。

──どの曲も、サビのコーラスワークなどは皆さんで考えていくんですか?

KIKURI 大体はKENTAくんが、スタジオに入って必死に考えてくれてます。

KENTA 声って面白くて、それぞれの性格が出るんですよ。例えば、ATSUは人と人の間に入るのがうまくて、いわゆる“中和”の役割。声にもそういう部分があって、ミドルボーカルを担当してもらってます。KIKURIは見かけのとおりワイルドなローボーカルで、DAISUKEはわりとじゃじゃ馬で突っ走る感じなので、それを生かすべくメインボーカルに。SATORUは脇に立たせたらピカイチなので、リードボーカルと、ATSUの少し上か下のコーラス。で、僕はハイボーカルです。そういうことを踏まえながら、「彼はこう歌うだろうなー」とか考えてパズルのように組み合わせていくのがすごく楽しいです。

──性格が声に出るって面白いですね。

KENTA 「KIKURIは絶対ここでフェイク入れてくるからこうしよう」とか、キャラや出方も考えながら作ってます。考えすぎると、たまに頭痛がしてきちゃうんですけど(笑)。

5人の声がワンボイスになる瞬間が本当に気持ちいい

LUVandSOUL

──今作の手応えについてはいかがですか?

ATSU 僕は今回、ソロパートがなくコーラスに徹しました。つなぎ役として、いろんな音の広がりを真ん中で支えながらグルーヴを合わせてみたり。自分でも勉強したり、アドバイスをいただいたりしながら、それを実践できたと思います。

KIKURI 僕は今回ラップに初挑戦したことがやっぱり大きくて。ここまで本格的なラップは初だったから、最初はこんなのできるかな?って思ったんですよ。でも、それを自分の中で消化して、少しずつ自分のものにしていって。結果、一番いいところの声を出せたんじゃないかと思います。ラップはライブでやってても楽しくて、ちょっと目覚めちゃいました(笑)。

DAISUKE 僕は今回メインを取らせてもらうことが多かったんですが、1人よりも2人、2人よりも3人……って声が増えていくたびに、鳥肌が立つほど気持ちいいんです。ライブでもそれはすごく感じて。今回のアルバムには、1人では決して出せない、5人で歌うからこその良さがつまってると思います。

SATORU 僕は今回が初の本格的なレコーディングだったので、たくさん悩みました。出だしのパートを担当することが多く、曲の雰囲気を決めてしまうからと思っていろいろと試行錯誤したんですが、最初はうまくいかなくて。

──それはどう克服したんですか?

SATORU 最初は5人で曲を作り上げるっていうことを意識できてなかったんですよね。でも、曲全体のイメージに自分が寄り添っていって次の人にバトンを渡すっていう歌い方に変えたら、少しずつ歌いたい歌が歌えるようになりました。あとはDAISUKEも言ったように、5人同時に声を出してワンボイスになる瞬間が本当に気持ちよくて。その音を皆さんに楽しんでいただけたらと思います。

──では最後に、10月23日から始まる全国ツアーへの意気込みを聞かせてください。

DAISUKE 常にベストを尽くして歌うのはもちろんなんですが、ずっと見てくれてる人には毎回「前のライブより良かった」と言ってもらえるようにがんばりたいです。それから、このツアー中は目標1万人の方と握手をして回る予定なんです。僕らの気合は十分なので、1人でも多くの人とコミュニケーションを取れたらいいですね。あと、このツアーを通して、メンバー5人がさらに家族みたいになるんじゃないかなって。そうして深まった絆が、歌にも表れていくといいなと思います。

LUVandSOUL「この星のどこかで」ビデオクリップ(ショートバージョン)

メジャー1stミニアルバム「SOULandLUV」 / 2011年10月19日発売 / 1785円(税込) / TOY'S FACTORY / TFCC-86362

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CD収録曲
  1. この星のどこかで
  2. はじめてのチュウ
  3. Can't Stop Luvin' U
  4. BLUES ~時間を巻き戻すメロディー~
  5. 「そばにいるから」
  6. New year's eve
  7. この星のどこかで (Silent Mix)
  8. 「そばにいるから」 (Silent Mix)
LUVandSOUL(らぶあんどそうる)

LUVandSOUL

オリジナルは1997年に結成された男性ボーカルグループ。1998年にシングル「星空を見上げて」でデビューし、テレビドラマ「編集王」挿入歌の「Love is so beautiful」、カバーシングル「はじめてのチュウ」などがスマッシュヒットとなるも、2004年に活動休止。2011年4月、オリジナルメンバーのKENTAと、オーディションで選ばれたDAISUKE、ATSU、SATORU、そして元COLORのメンバーであるKIKURIが集まり、再始動することが決定。同年10月、トイズファクトリーより1stミニアルバム「SOULandLUV」をリリースする。