音楽ナタリー Power Push - locofrank × HMV&BOOKS TOKYO
敏腕バイヤーと巡るHMV旗艦店フロアガイドツアー
11月に東京・渋谷モディ(旧マルイシティ渋谷)の5~7階にHMVの旗艦店、HMV&BOOKS TOKYOがオープンした。イベントスペースを併設した550坪のフロアは全国にあるHMV店舗の中でも最大の売り場面積を誇っている。
今回音楽ナタリーでは、12月11日に同店舗7階のイベントスペースにてOVER ARM THROWとのトークショーを実施するlocofrankを迎え、店舗バイヤーのアテンドのもと、フロアガイドツアーを企画。木下正行(Vo, B)、森勇介(G, Vo)、Tatsuya(Dr)は各人が興味のあるアイテムについて各コーナーの担当バイヤーから説明を受けて店内を回った。また特集後半では、メンバーと長い付き合いがあるというOATとのエピソードや、12月2日にリリースされたばかりのlocofrankの最新アルバム「Returning」にまつわるメンバーコメントも紹介する。
取材・文 / 田中和宏 撮影 / 入江達也
HMV&BOOKS TOKYO フロアマップ
「A Day in the Life」から始まるHMV&BOOKS TOKYO
HMV&BOOKS TOKYOの5階フロアに到着したメンバーたちは、まずはこの日の取材に最後まで同行する邦楽担当バイヤーの馬場洋弥氏と合流。馬場氏は自身がオススメする「A Day in the Life」コーナーを紹介してくれた。このコーナーは、例えば11月にリリースされたThe Beatlesのベスト盤「The Beatles 1」の側に彼らの関連グッズを配置するなど、プッシュするアーティストにちなんだ商品を陳列するというもの。木下は「新作だけじゃなくて、その関連商品が近くに置いてあると、ファンはうれしいですよね」と話した。
ジャズコーナーで新たな発見が
続いて3人は、ジャズを取り扱うインターナショナルミュージックコーナーへと移動。ここからは洋楽担当バイヤーである山本勇樹氏が案内してくれた。
スタンダードジャズが好きだというTatsuya(Dr)は、フリーペーパー「Quiet Corner」の監修を行うほどのジャズ通である山本氏に「ブライアン・ブレイドのように、ジャズドラマーでありながらロック系のアーティストの作品に参加するのは珍しいですよね?」と質問。山本氏も「最近はジャンルの壁を越えたクロスオーバーも多いんです。ちなみにブライアン・ブレイドはディアンジェロのバンドでも叩いているんですよ」と丁寧に解説してくれた。
また山本氏は試聴機にセットされたロバート・グラスパー「Covered」をオススメし、アーティストの魅力を熱弁する。さらに「実はノラ・ジョーンズと高校時代の同級生で、NirvanaのカバーやRadioheadのカバーもやっていますよ」と掘り下げた説明を続け、Tatsuyaはその話に興味津々の様子。Tatsuyaは実際にロバート・グラスパーの作品を試聴し、「ピアノトリオいいですね。スタンダードジャズのドラムはわかりやすいから練習にも持ってこいなんだけど、こういうホンマのジャズはなるべく聴かないようにしてたんですよ、聴くと影響されすぎちゃうと思ったから。でもこの作品めっちゃいいですわ」と作品との出会いに喜びの表情を浮かべていた。
- HMV&BOOKS TOKYO
- 営業時間:11:00~23:00
- 住所:〒150-0041 東京都渋谷区神南1-21-3 渋谷モディ5F・6F・7F
- 電話:03-5784-3270
- 休業日:不定休
- 売場面積:約1,815m²(約550坪)
- オープン:2015年11月19日
locofrank「Returning」インストアイベント
- 2015年12月11日(金)
- 東京都 HMV&BOOKS TOKYO 7階イベントスペース
- OPEN 18:30 / START 19:00
- 内容:対談トーク&サイン会
- トークゲスト:OVER ARM THROW
収録曲
- CALLING
- Returning
- Unwanted Age
- COLOR
- A GLOSSY DEMOCRACY
- '98
- Weary stars
- Bathing in deepest despair
- Brings Me Out
- STRAIGHT FROM THE HEART
- Humid room
- HOME
locofrank(ロコフランク)
1998年に大阪で結成された、木下正行(Vo, B)、森勇介(G, Vo)、Tatsuya(Dr)によるスリーピースロックバンド。2006年には自主レーベル「773Four RECORD」を立ち上げ、作品リリースおよびマネージメントを現在もすべて自主で行っている。国内外を問わずライブを展開しており、エモーショナルかつ痛快な楽曲で多くのファンを獲得。近年では中国、台湾、韓国といったアジアの国と地域や、フランスなどヨーロッパ圏でもライブを行った。地元の大阪ではバンド主催の音楽フェス「FOUR SEASONS」を毎年開催しており、東日本大震災以降は東北地方でのライブ活動にも注力している。2015年12月に6枚目のフルアルバム「Returning」をリリース。2016年1月より自身初のワンマンツアーを開催し、全32公演を行う。