バラバラなのに息が合う

──ほかのメンバーから、manakaさんとアサヒさんは「いつも一緒にいる2人」だと聞きました。でもステージ上ではmanakaさんが率先してMCをするのに対して、アサヒさんはニコッと静かにしているイメージで、それぞれ真逆のタイプのように見えます。何が2人を引き寄せ合うんでしょう？

アサヒ　あはは（笑）。考えてることが似てるんですかね。

manaka　なんやろ。キャラとかは全然違うし服装も全然違うんですけど、買い物とかは一緒に行くし……。あとLINEでメッセ―ジを送ろうとしたら同じ内容がすでに届いてるとか1日に何度もあるんですよね。

アサヒ　うん。そうだね。

manaka　アサヒはフワフワニコニコしてるキャラに見られがちだけど、実は面白いところがいっぱいあるから合うんかな。でも私たち2人だけじゃなくて6人全員がそうなのかも。みんな性格も趣味もバラバラなのに息が合うんですよね。これはみんながメンバーのことが好きだから、こんな関係になってるのかなって思うんです。昔はほかのグループの人たちが「家族みたいな関係」って言っててもホントに？って思ってたんですけど（笑）、実際に自分がグループに入って一緒に生活してお仕事してみると本当にそうなるんやなあって思いますね。

アサヒ　助け合いがちゃんとできるようになってきたよね。

manaka　うん。やっと周りが見え出したっていう余裕ができたからってのもあるんやろうな。

アサヒ　manakaはまとめ役だよね。今日も雨降ってたのに傘を持ってきてないとか、たまに抜けてるけど（笑）。

──manakaさんがリトグリのまとめ役として活躍したのは最初から？

manaka　はい。でも普段は、というか入る前はそういう子じゃなかったんです。話とかあまりしない子だったのに、なんか勝手に人前に出るようになって。

アサヒ　初めて会った頃はずっと体育座りしてるみたいな感じだったもんね（笑）。フワフワした服装で。

manaka　妹キャラみたいな感じな。

軽すぎないさわやかソング

──シングル表題曲の「好きだ。」について、 ほかのメンバーはとまどうくらい“さわやか”な曲だってことに最初びっくりした、と話していました。

アサヒ　そうですね。最終的にはそれにコーラスもいっぱい入っていい曲だなって思います。

manaka　今までの曲ではデモの段階で6人で歌うのが想像できたんですけど、今回は想像できませんでした。でも歌ってみたらリトグリじゃないとできないというか、自分たちの声で“軽すぎないさわやかソング”を作ることができたような気がします。

──リトグリにしかできないものってどういったものだと思っていますか？

manaka　もともと太い声のメンバーが多いっていうのもあるんですけど、そのおかげで明るすぎないというか、青春ソングでも軽くならないところですね。これは「人生は一度きり」を歌ってるあたりで気付いてきたんで、「好きだ。」もどんな人が歌っても輝ける楽曲だけど、私たちが歌うことでもっと違うものになるのかなって。

アサヒ　デビューしてからみんなの声も成長していて、よりお客さんに歌詞や気持ちを伝えられるようになってる気がします。

“歌うま”の次へ

──プレデビュー盤「Little Glee Monster」のリリースから1年半が経ちます。その過程で歌うことについての心構えは変わりましたか？

manaka　最初は6人とも歌がうまいことが歌手として一番必要なことだと思ってました。デビューする前まで歌唱力のことだけを考えてて。でも今は歌がうまいボーカルグループっていうだけじゃなくて、自分たちが歌で伝えようとしているメッセージもきちんと受け取ってもらえるようになりたいって考えてます。

──なるほど。実際に自分たちの気持ちやメッセージが伝わってきているなと実感することはありますか？

アサヒ　例えばライブ会場で真剣にじっと曲を聴いてくれる方がいるって気付くことが多くなりましたね。そういうときに「ちゃんと歌が伝わってるんだなあ」って思います。

manaka　「ポケモン」の曲（「ガオガオ・オールスター」）を歌ってたときにはライブに子供さんが増えて、「好きだ。」は同世代の子が「ドラマきっかけで来ました」って言ってくれました。それに「書きかけの未来」は働いている方にも響くと思うし、だんだん広い世代に届けていくことが多くて。だから、これから「がんばってる姿を応援したい」って言われたり、同世代の人たちから「私もリトグリみたいになりたい」って思ってくれたりしたらって。

──シングルが4枚目で、そろそろアルバムも視野に入ってきたのではないでしょうか。どんな作品にしたいですか？

アサヒ　今こうやって聴いてくれてる人が増えてきたと思うので、そのたくさんの人たちの心に響く歌を歌っていきたいって思ってます。

manaka　カバーしたりハーモニーを重ねたりしてもそうですが、とにかく私たちにしか歌えないものを歌いたいんです。それが自分たちらしさだと思ってるので、アルバムではもっといろんな歌を歌ってみたいですね。