ナタリー PowerPush - きゃりーぱみゅぱみゅ

本人が解説!クレしん主題歌+新成人ソング+武道館ライブ

中田さん、マジ乙女

──そして、もう1曲の「ふりそでーしょん」ですが、こちらは疾走感と爽快なメロディがマッチしたナンバーですね。

これは衝撃的な歌で、確か、中田さんから「極秘」ってタイトルのメールが来たんです。

──何が「極秘」だったんですか?(笑)

1月29日に東京・ageHaで開催された「ASOBINITE!!! きゃりーぱみゅぱみゅ 20th BIRTHDAY SPECIAL」の模様。

曲を作る結構前に、「『わたし ふりそでーしょん』って感じの曲にしようかと思うけど、どう思う?」って内容が送られてきたんです。あとから聞いたら、私がTwitterに書いちゃうんじゃないかと思ったらしくて「極秘」って書いたらしいんですけど(笑)。で、「なんかわからないけど、すごく良いと思います」って返信したんです。“わたし ふりそでーしょん”ってフレーズがすごく気になったし、私も今年20歳で成人になるので。で、スタジオ行ったらこの曲ができてたんです。「ちょうど今のタイミングでしかできない曲だから書いた」って言われました。よく考えてみると、卒業ソング、バースデーソング、バレンタインソングとかはあるけど、成人式ソングって意外となくて。

──確かにないですね。

それで、このぴったりなタイミングで作ってもらえたんです。後々この曲が成人式ソングになっていったらいいなと思います。来年から、20歳の皆さんに歌い継いでほしいです。

──成人式の定番ソングを目指すと。サウンド面でいうと、きゃりーさんのカラーとなっているトイピアノじゃなく、普通のピアノの音色なんですよね。そこも大人感を出してるのかなって。

確かに。いつもの感じじゃなく新しいんですよ。生音っぽい音色が多いし、おしゃれなサウンドだなって思います。

──歌詞は、20歳になったうれしさと人への感謝が歌われてますね。

これは、今までお世話になった人とかファンの方に伝えたかった言葉が、そのまま歌詞になってるんです。去年はたくさん応援してくれてほんとにありがとう、今年もワクワクを忘れないようにがんばりますって。フレーズで好きなのは、“ショートケーキの中の 甘酸っぱいやつみたいな”ってとこ。イチゴのことを“甘酸っぱいやつ”って言うのが中田さん、ニクいなって。

──最初、何が入ってるのかと思いました(笑)。

気になりますよね。中田さん、マジ乙女。あと、曲ラストがちょっと切ないんです。“オトナになったら うれしいの? 悲しいの?”とか、切なさがあって。少女と大人の狭間を歌ってる感じですね。

20代になるのは人生で一番大きい壁?

──ボーカルはすごく明るさを出して歌ってます。

これは気持ちを込めましたね。いろいろ振り返って、自分に置き換えて感謝の思いを込めて歌いました。ただ、感情を込めすぎると中田さんに「普通にして」って言われるので、程々に(笑)。

──気持ちを出しつつ抑えつつのバランスで歌ったと。実際10代から20代になることを、きゃりーさん自身はどう捉えてますか?

人生で一番大きい壁じゃないかなって。そこが大人と子供の境目なので。立派な大人ですね、20歳は。

──20歳になってうれしいですか?

1月29日に東京・ageHaで開催された「ASOBINITE!!! きゃりーぱみゅぱみゅ 20th BIRTHDAY SPECIAL」の模様。

うーん、どうですかね。20歳になると世界が広がるなというのは思っていて。できることが増えるし、親からもあまり心配されなくなるし、楽しそうだなと思うんです。でも大人って苦労する面もたくさんあるし。仕事で会議があっても、今までは10代の意見でって感じだったのが、これからはみんなと変わらなくなるのでしっかりしなきゃいけないし。そういうこととか、やっぱり寂しさはありますね。なので、20歳以降も少女心を忘れずに大人になっていきたいと思います。

──前向きに捉えると、自由にやりたいことができる部分も多いですしね。

そうですね。10代はほんとにド派手にやってきたんですけど、まあ20代ももちろんド派手なんですけど、ずっとこのきゃりーじゃなく、年相応に進化していこうというのはあります。変わっていく姿も楽しんでもらえたらって。あ、「ふりそでーしょん」のPVでは、初めてポニーテールに挑戦したんです。これまでツインテールとか子供っぽい髪型が多かったけど、みんなが気付かないようなポイントで徐々に大人になっているので(笑)、そういうとこも注目してほしいですね。

──「ふりそでーしょん」のPVは、かなり勢いのあるダンスをしてますよね。

ダンスは大変でした。すごい難しかったです。うまいダンサーさんと、みんなで揃えなきゃいけなかったので。練習時間は短かったんですけど、ミスできないし、ダンサーさんに負けじとがんばりました。

──あと、毎回CDジャケットやブックレットはきゃりーさんがアイデアを出してますが、今回もユニークですね。解説をお願いします。

今回は大人の私がテーマで、初回盤が指輪してないけど結婚式風で、通常盤が女優になった私(笑)。あとブックレットの写真は、ビールのCM風、社長になった私、ババアになった私、妊婦ヌード、チャンピオンとかです(笑)。特に妊婦ヌードは、ジャケにしようか迷ったくらいヒドくて気に入ってます(笑)。あと今回、「しんちゃん」バージョンのジャケットもあって、それはgroovisionsさんに描いていただいてるので、小さい子にも手に取ってもらいやすいかなと思ってます。

ライブDVD / Blu-ray「ドキドキワクワクぱみゅぱみゅレボリューションランド2012 in キラキラ武道館」/ 2013年2月13日発売 / ワーナーミュージック・ジャパン
初回限定フォトブック仕様DVD [DVD2枚組+写真集] / 6500円 / WPBL-90211
初回限定フォトブック仕様DVD [DVD2枚組+写真集] / 6500円 / WPBL-90211
通常盤 [DVD] / 4200円 / WPBL-90213
通常盤 [Blu-ray-Disc] / 5200円 / WPXL-90017
収録曲
  1. ぱみゅぱみゅレボリューション
  2. おねだり44℃
  3. みんなのうた
  4. 100%のじぶんに
  5. スキすぎてキレそう
  6. チェリーボンボン
  7. ピンポンがなんない
  8. ちょうどいいの
  9. CANDY CANDY
  10. きゃりーのマーチ
  11. キミに100パーセント
  12. ぎりぎりセーフ
  13. おやすみ
  14. RGB
  15. ファッションモンスター
  16. PONPONPON
  17. でもでもまだまだ
  18. きゃりーANAN
  19. ちゃんちゃかちゃんちゃん
  20. つけまつける
きゃりーぱみゅぱみゅ

1993年東京生まれ。フルネームはきゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅ。高校生のときにファッション雑誌のスナップコーナーにピックアップされたことをきっかけに、原宿系ファッションモデルとしてキャリアをスタートさせる。個性的なルックスとブログでの奔放な言動が話題を集める。2011年8月にはワーナーミュージック・ジャパンから中田ヤスタカ(capsule)プロデュースによるミニアルバム「もしもし原宿」でメジャーデビュー。2012年は5月に1stフルアルバム「ぱみゅぱみゅレボリューション」をリリースした後、初の全国ツアー、初の日本武道館ワンマンライブ、「NHK紅白歌合戦」初出場と怒涛の快進撃を続ける。2013年は1月に両A面シングル「キミに100パーセント / ふりそでーしょん」をリリースし、2月からワールドツアーを開催する。