ナタリー PowerPush - 黒猫チェルシー
大爆発へのカウントダウン 初シングル「アナグラ」
曲がライブで変化していく感覚をつかめた
──シングルには7月にやったワンマンツアーの音源も5曲収録されています。ツアーを経てバンドとしての意識が変わってきた部分はありますか?
澤 「NUDE+」の曲をライブでやったときに思ったのは、自分らが最初に想定してたものと変わっていくっていう、今まで感じたことのない、そういう面白さがありました。「泥カーニバル」っていう曲は最初「これ、盛り上がるの?」って思ってたけどちゃんと盛り上がってたし(笑)。「Hey ライダー」はタイトな曲だったのがやっていくうちに変わっていって。
──確かに「Hey ライダー」はアルバムで聴くのとはだいぶ印象が変わって、いつのまにかライブのハイライトになってますよね。
渡辺 「NUDE+」ツアーをやって、澤が今言ったような化学反応というかライブで変化していく感覚がつかめたんで、その経験は次の曲作りに生かせるかなって思ってますね。
岡本 それまではみんな結構フィーリングでやってた部分が大きくて、「NUDE+」ツアーで初めてちゃんと考えてやるようになったんです。自分個人のドラムも変わったし。
──具体的にはどういうところが?
岡本 とにかく昔は勢いとか見た目しか考えてなかったんですけど、それじゃ全然上には行けないから。単純にもっといい音出したいし、デカい音でカッコいいフレーズを叩きたい。そのために力を抜いてベースをもっと意識して、っていう、それでだいぶ広がりましたね。
宮田 俺も確実に変わりました。真面目になったっていうか、今までは全然考えてなかったから。上を目指すためにどうするかとか。
──じゃあ真面目に考えるようになって、例えば練習量が増えたとか?
宮田 練習量……は増えてないですけど。
一同 あははは(笑)。
宮田 でも1回1回のライブへの取り組み方が変わって、みんなのパートの需要と供給みたいなとこを考えてベースを弾くようになりましたね。なんかベース弾くのが好きになってきた感じが今年から……。
──今年から?(笑)
渡辺 「NUDE+」作っている最中やな。
澤 最近やなー(笑)。
もっと大きい得体の知れないものを作りたい
──では次に出すアルバムも「アナグラ」のようなコアな路線の作品になるんでしょうか?
澤 そうでもないと思います。アンダーグラウンドなもんがやりたいわけではないし、それを突き破るもっとなんかこうダイナミックなものをボガーン!と(笑)。
渡辺 爆発力と伝わる力とどっちもあるのが理想だし、それを2ndアルバムで爆発させたいんですよね。とんでもないやつを作りたいっていうか。
澤 「NUDE+」で1人ひとりの持ってるもんをもっと伝えようって思って、僕らも歌詞書いたりして、結果的にいいアルバムが作れたと思うんです。そういうとこをもちろん継続したいなとも思うけど、それ以上に黒猫チェルシーとして、1人やったら絶対にできひんもの、もっと大きい得体の知れないものを見たいし、作りたい。なんていうか、もっとぐちゃぐちゃの……。
──確かにこのシングルには“ぐちゃぐちゃ感”がありますね。
澤 そうなんです。黒猫チェルシーにしかできひんオモロイことをやりたくて。そういうもんが結果的に「カッコいいじゃん」って言われたりするのがいいんですよ。
渡辺 あとはやっぱりいい意味で裏切っていきたい。裏切りながら大きくしていきたい。
──ぐちゃぐちゃで怪しいだけじゃなく、この曲はポップだし、どこかかわいらしさみたいなものもありますよね。
澤 うん、こういう曲をガリガリした音でやっとったらインディーズのときと同じ、そのまんまだから、シンプルなものをどう崩すかみたいなことは考えましたね。
宮田 あの、街にひとつ爆弾を落としたとするじゃないですか。そしたら街自体が塵になるじゃないですか。その塵が空中で集まって何かひとつの建造物を作ったみたいな、そういうアルバムに。
澤 言うてる意味全然わからん(笑)。
──あはは(笑)。
渡辺 いや、でも2ndアルバムで爆弾を落としたい、っていうのはいつも4人で話してるんです。ただ、その爆発が圧倒的にわかりやすい形であるっていうことが今までと大きく違うところだと思います。
CD収録曲
- アナグラ
- マタタビ
- NUDE+TOUR 赤坂BLITZ ツアーファイナル LIVE 2011.07.09
初回限定盤DVD収録内容
- ダイナマイトを握っているんだ (LIVE ver.) 赤坂Blitz 2011.07.09
- ショートパンツ (LIVE ver.) 赤坂Blitz 2011.07.09
- オーガニック大陸 (LIVE ver.) 赤坂Blitz 2011.07.09
- ベリーゲリーギャング (LIVE ver.) 赤坂Blitz 2011.07.09
- オンボロな紙のはさみ (LIVE ver.) 赤坂Blitz 2011.07.09
- Hey ライダー (LIVE ver.) 赤坂Blitz 2011.07.09
- 北京ベイベー (LIVE ver.) 赤坂Blitz 2011.07.09
黒猫チェルシー"アナグラ"全国リリースツアー「アナとマタTOUR」
- 2011年11月12日(土)大阪府 心斎橋JANUS
OPEN 17:30 / START 18:00
Pコード 146-545 / Lコード 51444 - 2011年11月19日(土)福岡県 福岡DRUM SON
OPEN 17:30 / START 18:00
Pコード 147-716 / Lコード 81826 - 2011年11月27日(日)北海道 札幌ベッシーホール
OPEN 17:15 / START 18:00
Pコード 146-930 / Lコード 17096 - 2011年12月4日(日)愛知県 池下CLUB UPSET
OPEN 17:30 / START 18:00
Pコード 148-192 / Lコード 45148 - 2011年12月9日(金)東京都 LIQUIDROOM ebisu
OPEN 18:15 / START 19:00
Pコード 147-461 / Lコード78456 - 2011年12月17日(土)宮城県 仙台PARK SQUARE
OPEN 17:30 / START 18:00
Pコード 148-529 / Lコード 23260
ゲスト:OKAMOTO'S - 2011年12月18日(日)長野県 長野CLUB JUNK BOX
OPEN 17:30 / START 18:00
Pコード 147-461 / Lコード 78456
ゲスト:OKAMOTO'S
黒猫チェルシー(くろねこちぇるしー)
神戸出身のロックンロールバンド。渡辺大知(Vo)、澤竜次(G)、宮田岳(B)、岡本啓佑(Dr)の4名により、高校在学中の2007年3月に結成。2009年にインディーズより2枚のミニアルバムをリリースし、2010年5月に「猫Pack」でメジャーデビュー。多くの夏フェス出演や海外でのライブを経て、2011年5月に初のフルアルバム「NUDE+」を発表し、11月2日に自身初のシングル「アナグラ」をリリース。11月12日大阪心斎橋JANUSを皮切りに全国7都市リリースツアー「アナとマタTOUR」を行う。なお、ボーカル渡辺大知は2009年夏公開の映画「色即ぜねれいしょん」に主演するなど、俳優としても活躍中。