新たなライブ定番曲を目指した「always giving my heart」

──初回限定盤のDVDには「Wake me up」のライブ映像も収録されているんですよね。

はい。去年のカウントダウンライブのときに初めてこの曲を披露したんですよ。新曲を初披露するときはいつも緊張してプレッシャーを感じるものなんですけど、この曲に関してはきっと受け入れてもらえるはずだっていう安心感を勝手に感じて、恐れずに歌うことができたんですよね。

──初聴きでも絶対にノレる曲ですしね。

ダンサーさんと一緒に簡単な振りをつけたら、皆さん一緒に踊ってくださって。初めてなのに、ずっと歌ってきたような感じになるくらいすんなりと受け入れていただくことができました。この曲はきっとみんなの思いが加わるとどんどん変化していくと思うし。ライブを通してどんどん成長していくと思うので、その第一歩をこのDVDで観てもらえたらうれしいですね。

──そして、ボーナスディスクとなるCDにはカップリングとして「always giving my heart」という楽曲も収録されています。

これはライブでみんなと一緒に歌うことをイメージして作った曲です。私には「chance for you」や「always」といったライブで欠かさずに歌っている曲があるんですけど、それらと同じような共有ソングになったらいいなって。

──サウンドもメッセージもすごく温かい雰囲気です。

どこか懐かしいような雰囲気のサウンドでもありますよね。歌詞としては、みんな1人じゃない、みんな一緒にがんばってるんだよっていう気持ちを、聴いてくださるすべての人に向けて書きました。

──「♪ラララ」のパートはみんなでシンガロングする映像が浮かびますよね。

そうですね。そういう光景を思い浮かべながら作りましたし、私が歌っているときにはブースの外でスタッフさんがファーって手を左右に振ってくれていましたからね（笑）。ああ、これはライブの最後のシーンに持ってきたらよさそうだな、なんてことまで考えちゃって。早くライブで歌いたいです。

日常生活はライブへのパワーを蓄える時間

──お話を聞いていると、倉木さんにとってはライブという場所が本当に大事なものなんだなっていうことが伝わってきますね。スランプから抜け出すきっかけもライブだったわけですし。

私にとって、すべてを新しい方向に向けてくれる源がライブなんですよ。普段がすごく地味なので（笑）、ライブでワーッとみんなと盛り上がるといろんなことが発散できるし、モチベーションがグッと高まるんですよね。

──地味だという日常生活も気になるところですけど（笑）。

あははは（笑）。基本的にあまり外に出ないんで引きこもっている感じなんですよ。かと思えば、突然陶芸がやりたくなってろくろ回しに行ったりとか。そういう突拍子もない感じもあるんですけどね。私にとっての日常生活はライブに対してのパワーを蓄えるための時間なんだと思います。なのでライブが始まると「来た！」っていう感じで全部を出し切るっていう。

──だったら普段はできる限りそーっとしてないとダメですもんね。

そうそう。できる限りそーっと（笑）。ライブができなくなったら私の人生は大変なことになっちゃうと思うから。

──さきほど「Wake me up」のPVのくだりで扉の話をしましたけど、倉木さんは積極的に新しい扉を開けるタイプですか？

そうだと思います。ファンの人たちに楽しんでもらうために、常に新しいことをやっていきたい気持ちはありますね。ソーシャルな活動でも今、また新しいドアを開けつつありますし。自分だからこそできることっていうのは、人とつながって思いを伝えていくことだと思うんです。だからこそ音楽でも、ソーシャル活動でも、新しい扉を開けていくことが大事なのかなって。

──記念すべき15周年イヤーはまだまだ始まったばかり。ここからさまざまな動きを見せてくれることになるんでしょうね。

そうですね。無我夢中でやってきた15年。まさか15年も歌手としてやってこれるとは思ってもいなかったので、初心の気持ちとみんなへのありがとうの気持ちを忘れずに、ここからもいろいろなことをやっていけたらいいなと思ってます。引き続き、ぜひ注目していただけたらと。

倉木麻衣「Wake me up」