心に響いたアドバイス

──ケツメイシの4人と話していて、心に残った言葉や印象深かったエピソードはありますか？

IMANISHI　DJ KOHNOさんはすごく周りの人を見てはるなって。僕みたいなもんでも「お前、イヤなことあっただろ？」とか気にかけてくれるんですよ。だから僕の中で彼は、オーラが見られる美輪明宏さん的な存在だなと（笑）。あとKOHNOさんからは、歌詞を書くためにはできるだけバスとか電車とかに乗って人の会話を聞けってアドバイスもいただいて。僕は恋愛の歌とか苦手なんですよ。それを話したときも、恋愛の回数が少ないからだと。フラれても再アタックしてみるとか、いろんなことに挑戦して経験していけば、それが歌詞になるし、芸の助けになるって。

──それをKOHNOさんから言われたんですね。彼は歌詞を書かないのに（笑）。

IMANISHI　そうなんですよね（笑）。だけど、すごく心に響いたんですよ。

大志　僕は今回、歌詞が全然採用されなくてメッチャくやしかったんです。で、次のために何かできることがあるかなと考えて、RYOさんにLINEで「ラップが全然書けないんです。教えてください」って相談したら、ブワーッと長文の返事が返ってきて。もう5分とか10分かけて読むくらいの長さで。

──そこにはラッパーとしての心得みたいなものも書かれていたんですか？

大志　そうですね。すごくありがたかったし、聞かれたことはちゃんと教えてくれるっていうRYOさんの思いやりがすごくうれしかったですね。

Cha-ka　私は今までラッパーとして、社会にモノ申すみたいな、何かを批判するようなラップを書いてたんですね。で、そういうのはなかなか理解されないことがあるっていう話を大蔵さんにしたときに、批判するんだったらもうちょっと勉強しろよって言われて。勉強しなきゃ批判はしちゃダメだよっていうことと、自分の話ばかりじゃなくて誰かの悩みを解決するような歌をこれから作っていこうねって言われて。それはグサッときましたね。

聴いてくれる方にずっと寄り添っていけるような音楽

──1 FINGERの皆さんが考えるKTMusicとは、どんなものですか？

大志　まずはジャンルに捕らわれないっていうこと。それが前提だと思ってます。KTMusicの音楽を聴いたら元気になるとか、明日もがんばれるとか、聴いてくれる方にずっと寄り添っていけるような音楽を作る集団だと、僕たちは捉えてます。

IMANISHI　僕らは最初は初対面だったのに仲よくやれてると思うので、そういうところもKTMusicの要素に入れていきたいですね。あと、ケツメイシさんって笑いに対しても厳しいんですよ。昨日も僕とTaKuでKOHNOさんと飲ませてもらってたんですけど、朝9時くらいのシメのラーメン屋で、店の外に出て一発芸をやって入ってくるっていうのを何回もやらされて。「全然面白くない、やり直し」って（笑）。そうやって日々鍛えられてるんで、そこも受け継いでいけたらなと（笑）。まだまだ足元にも及ばないですけどね。

──KTMusicというプロジェクトは、ケツメイシと作るファミリーみたいなものですか？

TaKu　はい。でもケツメイシさんの音楽をベースにしつつ、僕らにしかできない音楽が絶対あるはずなんで。それをどんどんやっていって、いい意味でケツメイシさんに「あ、こういうのもあるんだ」って思わせられるような音楽を1 FINGERとして作れたらいいなと思いますね。そういう関係性でいたいなと思います。

──ケツメイシの4人に刺激を与え、下から突き上げるような存在でありたいと。

TOSHI　それは思ってます。

TaKu　ケツメイシさんを超えることが、一番の恩返しじゃないかなと思っているので、それを僕らなりに考えてやっていきたいですね。

J-CROWN　今回、ケツメイシさんと並んで自分たちの曲を入れてもらえたっていうのは、彼らのファンの期待を裏切らない作品を作れたと思ってるんです。だから曲を聴いていただいて、まずはケツメイシさんのファンに僕たちのことを認めてもらいたいっていうのもありますし。

IMANISHI　こうしてデビューしたんだから結果を出して売れたいですね。とりあえず時代を変えたいんですよね。僕らが次の世代というか、「こいつらの時代だな」「今年は1 FINGERの年やったな」って言われるくらいの旋風を巻き起こしたい。そうやって活躍して、今のケツメイシさんくらいの年齢になったときに、「へー、あの人ら、ケツメイシプロデュースやったんや」「1 FINGERってオーディションで作られたグループだったんだ？」って言われるくらい、これからがんばりたいですね。

──なんだったらケツメイシをプロデュースしちゃう、くらいな？

IMANISHI　あはは！（笑） そのときは誰の目も見れないと思います（笑）。