ナタリー PowerPush - JAPAN-狂撃-SPECIAL
これでキミも狂撃だ!個性的過ぎる4人のファッションを徹底解明
爆走!パンキー・ファッションチェック(服装編)
──今回のインタビューでは特別に、「読者が狂撃みたいにシブくなるにはどうしたらいいのか」というのをファッション面から紐解いていこうと思うんですが。
よーかい 新しい服あんまり買わへんからなあ。これ10年くらい着てるから。ほんまに。
JUNZØ しかも古着で100円くらいっす。
よーかい 安くて良いのが一番でしょ。高い服見ただけで唾かけたろか思うし。だってちょっとおかしいもん。Tシャツでもブランドもんだと何万円とかあるでしょ。あんなん鼻クソ付けたるわ。
昭和過激 ファッション……。あっ、これこれ。
──腹巻き! それって流行ってるんですか?
よーかい 別に流行ってはないですね(笑)。でもまあ、みんな何年もずーっと付けてますよ。
昭和過激 流行らそ。
よーかい 流行らすか(笑)。
──ちなみに今みなさんが着ているのは私服なんですよね?
昭和過激 衣装なんか用意されてないもんな。全部私服。
よーかい むしろ普段から衣装しか着てない。だって、いつでも気に入った服を着るっていうのが俺らのポリシーだから。
ラン坊 あんまり衣装っていう感覚はないよな。着たい服を着てるだけで。
爆走!パンキー・ファッションチェック(髪形編)
──インパクトのある狂撃のファッションの中でも、やっぱりいちばん目を引くのはヘアスタイルですよね。髪を切りに行ったときに、お店の人になんて注文したらその髪型になるんですか?
JUNZØ いやもう、ずっと知ってるおばちゃんやから。何年もやってもらってるから何も言わなくても大丈夫。
よーかい 「先生いつのも頼むわー」「狂撃パーマ頼むわー」言うたらすぐにしてくれるんですわ。
──このパーマの人って他に見たことないですよね。
JUNZØ あんま見いひんな。
昭和過激 特にラン坊のパーマはな(笑)。
よーかい 新しすぎ(笑)。
ラン坊 新しい試みをしようとして失敗したんすよ。ちょっとパーマの持ちが悪かったから、長持ちするようにと思っていつもと違う巻き方してもうて(笑)。
JUNZØ 僕の場合は、半分くらいの長さまでしか巻かないんですよ。
──JUNZØさんの尖がった前髪もパーマで作ってるんですか?
JUNZØ いや、これは中学くらいのころからずっとやってる僕のポインツなんです。この前髪だけはもう、モヒカンにしてたときも絶対なかったらダメなんすよ。
よーかい 俺のポインツは前髪が全然ないところ。いつも髪が短すぎてパーマあてられへんゆうて。だからあてるころだけちょっとだけ伸ばしてる。
昭和過激 ライブでも1回言っとったな。「男は前髪なんかいらんのじゃー!」って。
──過激さんは3人とちょっと方向性が違うというか、わりと伝統的な感じのパーマですね。
昭和過激 島田紳助になりたいなあ思うて。昔の。
──(笑)。
昭和過激 これ、パーマあてたてはものすごいありがたいアタマになるからな。
ラン坊 仏像さんみたいにな(笑)。
よーかい あてた日は今の半分くらいの長さやったもんな(笑)。
JUNZØ 後ろから見たら仏像さんみたいで、ありがたいなあって。ありがたヘッドって俺ら呼んでて。
ラン坊 神々しいなあ言うてた。
パンキー・ファッションリーダーから読者への、ワンポイント・アドバイス
──狂撃のファッションを真似したいと思っている人にアドバイスをよろしくお願いします。
昭和過激 そんなやつおるん?
よーかい アタマから決めた方がいいと思います。
JUNZØ まずはパーマやね。
昭和過激 やっぱりなんにしても、アタマが決まってなかったらどんな服も合わへんと思うから。
──パーマは1回につきいくらくらいお金がかかるんですか?
JUNZØ むっちゃ高いっすよ。
昭和過激 まあやるところにもよるんかなあ。
──Ki/oon Recordsとの契約時にパーマ代で揉めたっていう話もあながち冗談じゃないんでしょうか。
よーかい まず最初に言ったからね。このアタマ俺らのトレードマークやけど、コレ出るんかって。(親指と人差し指で輪を作って)
JUNZØ だって実費では出されへんくらいやもんな。
──本当だったんだ(笑)。
よーかい みなさんは安いところ探してやってください。
JUNZØ とにかくまあ、パーマあててボリュームつければ狂撃に近づけると。
よーかい でっかくふくらましてな。失敗してありがたくならないように(笑)。あとは鋲ジャンを作ることちゃう?
ラン坊 せやな。
──やっぱり狂撃が活動を続ける上でファッションというのは重要なものですか?
JUNZØ 重要。
よーかい SEX PISTOLSってまず見た目むちゃくちゃカッコいいでしょ。しかも音楽もカッコいいから何もかもカッコいい。まあそら音楽だけ良ければええって人もおるやろうけど、俺はやっぱあらゆることで表現したいな。生きとんねんから。
昭和過激 ファッション雑誌なんかには絶対載らんようなコーディネートして、その辺歩いてる人が二度見するぐらいのカッコして。そうすればみんなも俺らんとこに近づいてるんちゃうかな?
──そういう意味では完全に成功してますよね、今のファッション(笑)。
JUNZØ 音楽でもファッションでも相手をビビらせなあかんでしょ。良い意味でね。「なんじゃこいつ!」って思われたらその時点で勝ちやから。
──でも普通、パンクが好きな人だったら好きなバンドに憧れて同じような格好をするじゃないですか。でも、みなさんにはお手本がないというか。誰かになりたくて服を選んでるんじゃないですもんね。
よーかい 俺らがお手本になります。
昭和過激 パンクやなんや言っても、他のバンドのヤツをイメージしたカッコしとったら、それ自体もうファッション誌を読んで真似してるのと一緒でしょ。
よーかい 俺らも昔は真似しまくったけどな。
昭和過激 まあな(笑)。みんなもっと無茶苦茶したらいいんちゃうんすかね。むっちゃくっちゃで。ぐっちゃぐっちゃで。
JAPAN-狂撃-SPECIAL
(じゃぱんくるうすぺしゃる)
キワメミチJUNZØ:ヴォーカリスト 元ゴミ屋
なめんなよーかい:ベーシスト(?) 特攻隊長
ラン坊:ギタリスト 元ペンキ屋
昭和過激:ドラマー 無職屋
昭和?年に関西各地の府営スラム団地で産声をあげた4人。紆余曲折など、うんぬんかんぬんなど(長くなるので割愛)、その他もろもろあり(コレもカット)、遂に出会ったしまった4人。コブシを交わして築いた(気付いた)結束は固く、「なめんなよの精神」のもとに日本最強の暴走音楽結社を結成することを決意する。その名をJAPAN-狂撃(くるう)-SPECIALと名付けた。(正式名称は長いので割愛)
昭和78年、1st DEMO「THE PUNX(4曲入)」を自主レーベル「爆裂レコード」よりリリース。翌年、この世で最もイカしたファッション「ジャパトラ」、そしてこの世で最もイカしたヘアースタイル「ジャパトラ・パーマネント」を生み出す。マスコットキャラクター「なめぞう君」も誕生。
昭和82年-1st アルバム「I LOVE PUNKY NIGHT...(10曲入)」リリース。同年突如、キューンレコードの新人コンベンション ライブに彗星のごとく登場!そのイカしたパフォーマンスで話題をさらう。その後、パーマ代の支払いが原因でキューンレコードとの契約が難航中であったが、パーマ問題も無事解決して!?、晴れて08年11月26日 キューンレコードよりシングル「カミカゼロード」にてメジャーデビュー。