ナタリー PowerPush - JAPAN-狂撃-SPECIAL
これでキミも狂撃だ!個性的過ぎる4人のファッションを徹底解明
暴力的なまでのハードコア・サウンドに“なめんなよ精神”をたっぷり注入した、新しい音楽ジャンル「パンキー」を追求する4人組・JAPAN-狂撃-SPECIAL。昨年11月に「カミカゼロード」でメジャーデビューを果たした彼らが、続いて2月18日に2ndシングル「朝日」をリリースする。今回のシングルは最近のライブの締めを飾る定番曲で、バンド初の“泣け歌”と評判の新機軸ナンバー。これまでになくストレートなパンクロックにのせて、ロマンチックな激情がほとばしる。
今回のインタビューは視点を変えて、ニューシングルについての話のみならず強烈なインパクトを持った4人のファッションについても深く追求。JAPAN-狂撃-SPECIALにとって服装とは何なのか。洋服やおしゃれに興味がある人は、彼らのシブ過ぎるファッション感を参考にしてみよう。
取材・文/橋本尚平 撮影/平沼久奈
浮かれとったらあかんで
──前回インタビューしたのはメジャーデビュー直前だったんですが、その後テレビや雑誌にも出るようになって、周囲の状況に変化はありましたか?
JUNZØ 状況っすか? うーんとね。すごい、1万人くらいのファンがライブに来てくれるようになりました。
昭和過激 関西では街を歩くときもストレートパーマあてて変装せな、もう歩かれへんよな。
ラン坊 このままじゃやばいな。1回1回ストレートパーマにするから、もうそろそろヅラに変えなヤバいなあ言うて。
よーかい 1日空きの日とか大変やな。パーマして、おろして、またすぐパーマあてて(笑)。
──ああ、それ全部ウソですよね(笑)。
JUNZØ 正直、街でそういう風に声かけられたりとかはまだないな。
よーかい でもまあ何回かはあったな。「ライブ観に行きましたー」って渋谷で声かけられたわ。
昭和過激 あと、なんかJUNZØがいっぺん大阪で……。
JUNZØ ああ、あったな。結婚式帰りみたいな真面目そうな社会人の男女が「握手してください」って。
よーかい 意外やったな。ただ、JAPAN-狂撃-SPECIALのメンバーってことがわかっとんかどうかはわからへん(笑)。
JUNZØ 誰と間違えんねん?
よーかい マイケル富岡。
ラン坊 ヤキソバンおるやん! って(笑)。
──(笑)。
JUNZØ まあでもビックリした、ほんま。
よーかい うん、ちょこちょこそういう、知られてきてる手応えみたいなのはあるのかな。
──家族や友だちの反応はどうですか?
JUNZØ 暖かく応援してくれてます。俺はね。
よーかい 怒鳴りまくられてます。洗濯しろー! とか。
──それ仕事と関係ないじゃないですか(笑)。
よーかい お前家で1日なにしとったんや! とか。
ラン坊 親戚のおばちゃんに「浮かれとったらあかんで」言われた。
一同 (笑)。
突然の機材トラブルで音が出なくなったラン坊、数千人を前に口でギターソロ
──昨年末は東京で結構な数のライブをやりましたが、やってみてどうでした?
よーかい まあええ経験になったな。詰めてライブやることによって、今日はここがあかんかったとか、ここが良かったとかいうのを、すぐ次の日に実行できたから。
昭和過激 今まで見えてなかったことが見えてきたりもして、次につながる感じでした。
JUNZØ ライブの様子はビデオに録ってくれてるんで、東京にいるときは暇やからみんなでそれ観てるな。することないからしょうがなく(笑)。
──ライブの後はその都度ちゃんと反省会してるんですね。
昭和過激 別になんも反省してないっす。ここめっちゃシブいなー! って言ってるだけ。
よーかい もっとカッコつけなあかんな! って(笑)。
JUNZØ なんでこんなシブいんやろなー! 言うてな。
ラン坊 自分をおだてまくってる(笑)。
──幕張の「COUNTDOWN JAPAN 08/09」では、カウントダウンが終わってからの新年1発目にライブをやったんですよね。
昭和過激 ライブ始まる前は客2、30人くらいでスッカスカやって。ヤバいなあって思て。
よーかい でも、やり出したらむっちゃ集まってきてくれて。ビックリした。
JUNZØ でもちょっとギターでトラブルあってね。
昭和過激 口でギターソロ弾いたんですよ。
ラン坊 ライブ中に自分でシールド踏んで、バーンてちぎってもうて。そんときまだ最初のサビやってんけど、音を出さんとヤバイな思いながら暴れまくっとって(笑)。途中までボーカルで誤魔化せてたんやけど、間奏になったら歌ってへんからスカスカんなってもうて。どないかせなあかんなと思ってやったのが口ギターソロ。「デデ~デデデデデ、デデ~デデデデデ~」って口で言って(笑)。
よーかい しかも登場した時点でラン坊がいきなり俺のエフェクター蹴っ飛ばしてシールド抜いてな。まだ何にもしてへんうちから爆音(笑)。すごかったな。トラブルの年明けやったなあ。
──でも、「CDJ」での盛り上がりを考えると夏フェスへの出演も期待できそうですよね。今回のシングル「朝日」なんて「RISING SUN ROCK FESTIVAL」にピッタリだと思います。サビで「♪ライジングサン」って歌ってますし。
よーかい ほんまやほんま。もう、お願いして狂撃のイベントにしてもらおうや。
JAPAN-狂撃-SPECIAL
(じゃぱんくるうすぺしゃる)
キワメミチJUNZØ:ヴォーカリスト 元ゴミ屋
なめんなよーかい:ベーシスト(?) 特攻隊長
ラン坊:ギタリスト 元ペンキ屋
昭和過激:ドラマー 無職屋
昭和?年に関西各地の府営スラム団地で産声をあげた4人。紆余曲折など、うんぬんかんぬんなど(長くなるので割愛)、その他もろもろあり(コレもカット)、遂に出会ったしまった4人。コブシを交わして築いた(気付いた)結束は固く、「なめんなよの精神」のもとに日本最強の暴走音楽結社を結成することを決意する。その名をJAPAN-狂撃(くるう)-SPECIALと名付けた。(正式名称は長いので割愛)
昭和78年、1st DEMO「THE PUNX(4曲入)」を自主レーベル「爆裂レコード」よりリリース。翌年、この世で最もイカしたファッション「ジャパトラ」、そしてこの世で最もイカしたヘアースタイル「ジャパトラ・パーマネント」を生み出す。マスコットキャラクター「なめぞう君」も誕生。
昭和82年-1st アルバム「I LOVE PUNKY NIGHT...(10曲入)」リリース。同年突如、キューンレコードの新人コンベンション ライブに彗星のごとく登場!そのイカしたパフォーマンスで話題をさらう。その後、パーマ代の支払いが原因でキューンレコードとの契約が難航中であったが、パーマ問題も無事解決して!?、晴れて08年11月26日 キューンレコードよりシングル「カミカゼロード」にてメジャーデビュー。