ナタリー PowerPush - 小桃音まい
ソロアイドル界で一番になりたい!“まいにゃ”の本気トーク!
一生かけて売ると思っていたCDが5日で完売
──晴れて事務所に所属してからは、どんな活動を始めたんですか?
最初はほかのアイドルのライブで司会のお仕事をしていました。その後、あるアニメのコンピレーションCDを作るということで、私もアニソンを1曲カバーさせてもらったんです。自分の声が初めてCDの形になって、実際にそれを聴いたときは夢みたいな気分でした。
──で、数カ月後にはインディーズで初のCDを出すわけですよね?
そうなんです。オリジナルのCDを1000枚限定で作ろうという企画をいただいて。でも当時はライブに来てくれるお客さんは100人もいなかったから、「私、この1000枚は一生かけて売っていくんだ!」って覚悟をしたんです(笑)。
──でも5日で1000枚が完売したとか。
はい。それまでひたすらライブをやってきたおかげか、「顔は知ってるから、とりあえず1枚買ってあげよう」みたいな方がたくさんいらっしゃって。一生どころかあっという間に売り切れになって、本当に信じられなかったです。今までがんばってきて本当によかったなーって。
──当時、ライブはどのくらいこなしていたんですか?
インストアも含めると年間300本以上ですね。ほぼ毎日なんですが、1日最高7~8本のときもありました。そんな日は着替えもごはんも移動車で済ませて、楽屋に寄る時間がないから車を降りてそのままステージへ……っていう、もう大変なスケジュールでしたね(笑)。
──でもそれだけステージに立っていれば、だいぶライブの力は付きそうですね。
最初はとても見せられるステージじゃなかったと思うんですけど、1回1回が練習というか。今回はここがダメだったから直そうっていうのを毎回続けていくことで、少しは成長できたのかなって。もっと大きく動こう、もっとダンスにキレを出そうっていうのを、1つひとつクリアしていく毎日でしたね。
自然発生的に始まった“民族大移動”
──小桃音さんのライブといえば、右に左に観客が一緒になって移動するパフォーマンス「民族大移動」が有名です。これはどんなきっかけで生まれたんですか?
「なのです☆」という曲を初めて披露したとき、ファンの方の反応があまりよくなかったんです。曲自体が悪いわけじゃないんですけど、「まともな曲がもらえなくてかわいそう」って言われたりして、それがすごく悔しくて。でも何度か歌ってるうちに、あるファンの方が、私が右に行けば右に、左に行けば左に移動してくれるようになったんです。「面白い人がいるなー」と思ってたら次のライブでは5人、10人……と、どんどん人数が増えていって。
──じゃあ、ファンの自然発生的な現象だったんですね。
そうなんです。で、続けていくうちにライブ恒例のパフォーマンスみたいになって、最初は「全然面白くない」と言われてた曲が、「まいにゃと言えばこの曲だね」って言ってもらえるようになって。最初に動いてくれたファンの方には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
──でも、その人はどうして動こうと思ったんですかねえ?(笑)
なんで……ですかねえ(笑)。ちょっとわからないですけど、最初の頃はガラガラな会場も多くて、動けるスペースがたくさんあったので。そこを存分に使っていこうということで動いてくれたのかもしれないです(笑)。
──“民族大移動”という名前は?
それも、あるファンの方が「まるで民族大移動だ」って言ってくださったのが面白いなと思って、そのまま拝借しちゃいました! それからは「あの民族大移動の子でしょ?」って覚えてもらえることも多くて、売りができて本当によかったなーって。
──ちなみに、民族大移動中は小桃音さんが旗を持って動くそうですね。
それは最近からなんですが、今年2月に発売した1stアルバム(「1st-チョコっと」)の「My Sweet Flag」という曲で、実際にフラッグを持って歌おうという話になって。振り付けの先生にフラッグを持ちながら踊れる振り付けを作ってもらったんです。で、せっかくだったら「なのです☆」でも皆さんに「こっち!」ってわかるように持ったらいいんじゃないかってことで。私が小さいから、うしろの人はやっぱり旗があるといいみたいで、前よりさらに移動がスムーズになった気がします。
──ステージからその光景はどう見えてるんですか?
すごくきれいですよ! 一斉にワーッて動いてくれてる様子は、見ててすごく気持ちがいいです!
「これが本当に囲み取材だ!」
──地道なインディーズ活動の中、今回のメジャーデビューはどんな経緯で決まったんですか?
なんか……いつの間にか決まっちゃってたんです(笑)。
──え、どういうこと!?
「小桃音まい、メジャーデビュー決定!」みたいな発表があったわけじゃないんですよ。ビクター(現在の所属レコード会社)の方が興味を持ってライブに来てくださって、それが4~5回続くので「よく来てくれるなー」と思っていたら、「たぶんウチでやることになるのでよろしく」って言われて。その日がデビュー決定日と言っていいのかわかりませんが(笑)、とにかくすごくビックリしました。でもずっとメジャーに行くことが夢だったので、本当にうれしかったです。
──そんな夢のステージを控えた、今の心境はどうでしょう?
最近、やっと実感が湧いてきたなって。レコーディングやPV撮影は以前からやらせてもらってたんですが、こうしてたくさんの方に取材していただけたりするのが、やっぱりメジャーはすごいなって(笑)。
──やはり量が違いますか。
全然違います! 今までは“囲み取材”って言っても(記者が)1~2人で、全然囲まれてなかったんですよ。でも今回、メジャーデビューの発表囲みをさせてもらったときは本当に囲まれてて。「ああ、これが本物の囲み取材だ!」って、感動しちゃいました(笑)。
──でもそのぶん、プレッシャーや緊張感もあるのでは?
最初から気負いすぎると後が続かなくなるので。気合いは入れながら、力は抜くようにしようって思ってます。そして一生懸命がんばってお仕事をして、いつかは大好きなハロプロの聖地、中野サンプラザでコンサートができるようになりたいです!
- ニューシングル「BANG BANG 鼓笛サンバ」 / 2013年8月14日発売 / Victor Entertainment
- 「BANG BANG 鼓笛サンバ」初回限定盤A / 1800円 / VIZL-562
- 「BANG BANG 鼓笛サンバ」初回限定盤B / 1200円 / VICL-36810
- 「BANG BANG 鼓笛サンバ」初回限定盤C / 1200円 / VICL-36811
- 「BANG BANG 鼓笛サンバ」初回限定盤D / 1200円 / VICL-36812
- 「BANG BANG 鼓笛サンバ」通常盤 / 1000円 / VICL-36809
初回限定盤 CD収録曲
- BANG BANG 鼓笛サンバ
- ピンクのヒミツ
- ここだけの話 ~椅子取りゲーム~
初回限定盤A DVD収録内容
- BANG BANG 鼓笛サンバ
- まいにゃのBANG BANG ボーナス映像
通常盤 CD収録曲
- BANG BANG 鼓笛サンバ
- ピンクのヒミツ
- BANG BANG 鼓笛サンバ(instrumental)
- ピンクのヒミツ(instrumental)
小桃音まい(ことねまい)
1990年8月24日生まれ、兵庫県出身の女性アイドル。“まいにゃ”の愛称で親しまれている。2009年に神戸から単身上京し、年間300本以上のライブを行い徐々にファンを獲得する。2009年9月に発表した1000枚限定の1stシングル「Dreamscape☆」はわずか5日で完売し、その後リリースしたシングルも軒並み好セールスを記録する。ライブでは彼女の動きに合わせて観客が動く「民族大移動」が話題を集めている。2013年8月にシングル「BANG BANG 鼓笛サンバ」でビクターエンタテインメントよりメジャーデビュー。