声を武器に活動する6人組ユニット Knight A - 騎士A -“ナンバーワン”になるための第一歩

個々にインターネット上で活動していたゆきむら。、ばぁう、そうま、しゆん、てるとくん、まひとくん。が集まり、2020年に活動をスタートさせた6人組ユニット・Knight A - 騎士A -。YouTubeの「歌ってみた」動画の再生回数が200万回超え、今年2月に東京・チームスマイル・豊洲PITで開催された1stワンマンライブは大成功、と音楽活動での注目度を高めている彼らが1st ミニアルバム「The Night」を完成させた。

Knight A - 騎士A -のCDデビュー作となるミニアルバムは、すとぷりのななもり。がプロデュースを担当。YouTubeやツイキャスを中心に歌やゲーム実況など、“声”を武器に活動しているKnight A - 騎士A -の魅力を存分に生かした作品になっており、バリエーション豊かな8曲を通して6人の声を堪能することができる。また、メンバーのゆきむら。とそうまが初めての作詞に挑んだり、リード曲「決戦エンドレス」のミュージックビデオで実写による撮影が行われたりと、作品全体にさまざまな挑戦が詰め込まれているのも印象的だ。音楽ナタリーではメンバー6人にインタビューし、ユニットの結成の経緯やミニアルバムの制作秘話、9月に神奈川・横浜アリーナで開催される単独公演への思いを聞いた。

取材・文 / 杉山仁

メンバー6人が集まったいきさつ

──まずはこの6人が集まった経緯を教えてもらえますか?

そうま 自分たちはもともと主にツイキャスなどで活動してきたんですけど、それぞれやっていることのジャンルは違っていて。俺やばぁうは女の子をドキドキさせるようなシチュエーションボイスの投稿をメインに活動していて、しゆんやゆきむら。は歌、てるとやまひとはゲーム実況などが中心でした。そんな感じで、それぞれ活動内容が異なるメンバーが集まったのがKnight A - 騎士A -です。結成前からやり取りをしていたメンバーがいて、集まって話をしていく中で「俺たち6人だからこそできることをやりたい。そしてナンバーワンを目指したい」とみんなの意思が固まったんですよ。

ゆきむら。 赤裸々に言うと、自分は1人での活動に行き詰っていた時期があって、そのときに「ユニットを組みたい」と考えていたんです。ただ自分の場合、ちょっと問題児というか、サークルクラッシャー的なところがあるんで……「誰かと何かをやるのは向いてないよな」といろいろ葛藤していました。そんな中、ばぁうが「ごはん行こうよ」と誘ってくれて、そこから徐々にメンバーが集まっていった感じです。当時ライブでよく一緒になっていたのが、そうま、てるとくん、ばぁうで、この3人はもともとある程度の絡みがあるし、信頼もあったので、このメンバーならいいなと思って。しゆまひ(しゆん、まひとくん。)に関しては「4人より、もうちょっとメンバーがいたほうがいいよね」という話になったときに、確かてるとが「まひとくん。と仲いいよ」と言ってくれたのかな。

てるとくん そうそう。

ゆきむら。 ただ、まひとくん。はゲーム実況をしているYouTuberだったので、最初は「他界隈の人で大丈夫なのか?」と思っていました。あと、しゆんに関しては、傍から見ていると一匹狼的な雰囲気があって。

しゆん それ、ずっと言うよね(笑)。

ゆきむら。 そんなふうに自分は最初2人にちょっと距離を感じていたんですよ。でも2人のことを知っていく中で、まひとにも、しゆんにも尊敬できる部分や人間味を感じて、興味が湧いてきました。

しゆん すとぷりを辞めてから、元すとぷりという肩書きを魅力的に思う人たちもいて、いろいろな方から声をかけてもらったんですけど、ちょっと人間不信みたいになってしまって。実際のところはわからないですが、僕自身よりもその肩書きに惹かれて声をかけてるのかな、と思ってしまっていたんです。それで、「自分は誰とも関わらなくていい」と考えていました。ただ、そんな自分でも「いいな」と思う人たちがいて、それがゆきむら。たちでした。これは本人たちにも伝えたんですけど、外から活動を見ていてずっとそう思っていたんです。

ゆきむら。 改めて言われるとうれしいな。

しゆん あと、ばうちゃん(ばぁう)は個人で活動していたときに一緒にごはんを食べたりしたこともあって、人間的にも好きだなと思っていました。そんな中、ある日この5人全員と会う機会があって、そこで一気に意気投合したんです。

メンバー全員が主人公

──お互いにリスペクトできるメンバーが徐々に集まっていって、ユニットができたんですね。

ゆきむら。 そうですね。例えばしゆんは一度成功の機会を逃しているわけですし、いろいろと大変なこともあったんじゃないかと思うんですけど、それでもがんばっている本気な姿に心を打たれました。実際に話すとけっこう抜けている部分もあって、いい意味でイメージと違ったりもして。そんな感じでみんな徐々にお互いの内面に触れて、「こいつらとなら面白いことができるんじゃないか」と思えたのが、結成の決め手だったと思います。

──もともとは個人で活動していた方々だからこそ、ユニットになってよかったと感じることがあるんじゃないですか?

ばぁう やっぱり、個人活動ではできなかった企画ができるのは大きくて、それまで見せられなかった表情を見てもらえているのかなと思います。あと、僕らはナンバーワンを目指している志の高いメンバーの集まりなので、みんなで高め合っていけるのも大きいですね。同じグループのメンバーであると同時に、お互いがライバルでもあって、「それぞれが主人公だ」という雰囲気です。

しゆん メンバー6人がバンッ!と並んだときの雰囲気にも、個人では絶対に出せない魅力が感じられます。

ゆきむら。 それはあるよね。

ばぁう わかる!

Knight A - 騎士A -

てるとくん 全員が主人公で、全員がめちゃくちゃカッコいい。それがKnight A - 騎士A -だと僕らは思っているので、まだよく知らない方はぜひ目で見て確かめてもらえたらうれしいです。

そうま そうだよね。語り尽くせないですけど、「俺たちは最強だ」と言い切れる存在です。

ばぁう 生き様とか、発言とかにそれぞれの本気が表れていると思うんですよ。だからこそ、例えば「生きづらいなあ」と感じているリスナーさんがいたら、俺たちを見て「もうちょっとがんばってみよう」と思ってくれたらいいなと。そんなふうに、誰かの一歩になれたらうれしいですね。