「柔軟な現代っ子だなあ」

──お2人の出会いは？

小松　初めてご挨拶させていただいたのはアニメ「ラストエグザイル -銀翼のファム-」（2011年）の現場ですね。ただストーリー的に直接絡むことはなく……。

喜多村　「ラストエグザイル」のときもそうだし、それからもお互い同じ作品に携わることはけっこうあったんですけど、役同士がガッツリ絡むってことはほぼなかったんですよね。

小松　そうですね。「神さまのいない日曜日」（「神ない」）でもすれ違ってて。私のやっているウッラ（・エウレウス・ヘクマティカ）の出てくるエピソードが終わってから、キタエリさんのディー（・エンジー・ストラトミットス）のエピソードが始まる感じですし。だからしっかりご一緒したのは今年の3月の「アニメコンテンツエキスポ2013」（ACE）の「神ない」のステージイベントが最初だったような気がします。

喜多村　ステージ上というか、出番前の控え室でTwitter用の写真を撮りあったりしたのが初めての交流という感じで（笑）。それまでも「Radioキタエリあっ！」（ラジオ関西）という私のラジオ番組の中で流れるCMでナレーションをしているみかこしの声を聞いてはいたし、みかこしが主演していた「モーパイ」（アニメ「モーレツ宇宙海賊」）のイメージアルバムの「Cosmic EXPO」を聴いて歌声も知ってはいたんですけど、本人の人となりに触れたのはACEが初めてでした。

──第一印象は？

喜多村　「華奢でカワイイな」「現代っ子体型だな」と。

小松　あはははは（笑）。

──同世代ですよね？（笑）

喜多村　いやいや、私たちの世代の1年の差ってけっこう大きいんですって！ で、控え室やステージ上でしゃべってみたら、すごく明るい方で。私、ああいうイベントだとついついボケの線を出してしまうというか、悪ノリしちゃったりもするんですけど、みかこしはキャハハって笑いながら自然と受け止めてくれて、一緒にいてすごく居心地がよかったんです。だから「柔軟な現代っ子だなあ」と（笑）。

小松　ありがとうございます（笑）。

好き、カッコいい、かわいい、器用（ステマ）

──一方、小松さんの喜多村さんに対する第一印象って？

小松　役者同士として知りあったのは「ラストエグザイル」だったし、初めてしっかりお話させていただいたのはACEだったんですけど、もともと一方的に知ってはいて。「とらドラ！」っていうアニメを観ていたのがきっかけだったんですけど、まだ声優として活動を始める前だったので、ただのいちファンだったというか……。すごい好きでした（笑）。

喜多村　あざーっス！（笑）

小松　で、ここ2～3年、役者としてご一緒させていただくようになって、しかもアーティストとしても同じレーベルからデビューさせていただいて。それで歌声も聴かせていただくようになったんですけど、ホントにいろんな面をもっている方だなっていう印象がありますね。カッコいい曲も、「Happy Girl」みたいなかわいらしい曲も全部キタエリさんの歌になっていたので。今は、好きにプラスして、すごく器用な方だなって思ってます。

喜多村　太字で大きくお願いしますっ！（笑）

──「好き」「カッコいい」「かわいい」「器用」と（笑）。

喜多村　「（ステマ）」と書いていただいたほうがいいですかね？

小松　いやいやいやいや（笑）。本心で言ってます！

肉食系のキタエリと草食系のみかこし

──そんな間柄だったお2人が「神ない」というアニメ作品で共演して、さらに喜多村さんがオープニング曲、小松さんがエンディング曲を担当するという縁から「キタこし」名義でコラボすることになったわけですけど……。

喜多村　私的にはみかこしファンの皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいで……。ざっくりアー写だけを比べてみるとって話ですけど、私が肉食系で、みかこしが草食系みたいな印象があるじゃないですか（笑）。ファンの方にしてみたら、天使のみかこしが悪魔の喜多村に食われる！みたいに見えるんじゃないかと心配で（笑）。だから、対象のお店で2人のCDを買っていただいた方にお配りする特典用の写真を撮ったときも「お隣、失礼しまーす！」って気持ちでいっぱいだったんですよ。

小松　逆！ 逆！ 逆です！（笑） 「キタエリストの皆さん、ホントすみません！」って気持ちでいっぱいだったのは、私のほうですから。

喜多村　もちろんそれは冗談なんですけど、やっぱり珍しい組み合わせではあるし、お互いのファンの方が想像できなかったコラボなんじゃないかなとは思っていて。そういう意味ではすごく新鮮だし、せっかくの機会だからこのカップリングを楽しんでいただきたいな、っていう気持ちはあります。