9月6日 ～超絶魂（ウルトラソウル）～ 氣志團 vs グループ魂

• 氣志團×グループ魂対決で「君にファンタを買ってあげる♥」

綾小路 翔　僕たちのこの対バンシリーズの名物ともなった微熱DANJIの幕間のコントは、元々グループ魂からの影響ですね。8年前にグループ魂と大阪で対バンしたことがあるんですが、自分たちの中では完全に負けたなって思ったライブでした。オープニングのコントから、パフォーマンス、客の煽り、本当にすさまじかった。天狗の鼻を叩き折られた瞬間でした。だからこそ、今回はなんとかその雪辱を晴らさねばと思っていました。グループ魂と我々は共通点も多いんですが、実に似て非なるスタイル。彼らってプロレスやってるように見えて実はガチなんですよ。にこやかに組みつつ、足踏んでくるみたいな（笑）。非常に怖いバンドなんですよね。道化を演じながらも実は生粋のシューター。だからこそ自分たちもダニー・ホッジばりのセメントで対抗しました。今回のぶつかり合いはホントにすごかったですね。

9月9日 ～氣志團パノラマ島へ行く～ 氣志團 vs 筋肉少女帯

• 氣志團×筋少対バンライブで「渋谷を印度にしてしまえ！」

綾小路 翔　橘高（文彦）さんのマーシャル3段積み×4台がやっぱりすごかったよね。あの過剰さが最高ですよ。ちなみに僕が初めて夢中になったロックバンドは筋肉少女帯ですから。大槻（ケンヂ）さんと出会ってなければ、今こんなことはやってないと思いますもん。相当な影響を受けてますよ。

西園寺 瞳　大槻さんは「vs神聖かまってちゃん」のときにライブを観に来てくれて、楽屋で「毎回セッションで相手の曲をコピーするのたいへんでしょ？ 筋少のときはアテブリにしよう」って言ってくれました（笑）。

綾小路 翔　そしてこのときから「俺達には土曜日しかない」の振り付けに「ダメジャンプ」が導入されるわけです（笑）。

9月13日 ～ENTER THE DRAGON～ 氣志團 vs Dragon Ash

• 氣志團×Dragon Ashタイマン公演でBOØWY名曲セッション

綾小路 翔　Dragon Ashとはフェスで何回も一緒になってるんですが、こういった直接対決は初めてでした。実は僕は現時点で日本最後のロックスターはDragon Ashだと思ってて。ステージ、ルックス、楽曲はもちろんのこと、ロックを母体にして、世間に対する知名度があって商業的な成功も収めているっていう意味で、Dragon Ash以降そういうバンドはいないですから。今回はそんな彼らに「このタイマン負けねえから」って言ってもらえた。俺たちみたいなのがモノホンのロックスターに「氣志團はすげえ」って言ってもらえた。それがホントにうれしかったです。

9月15日 ～100％男女交際!!～ 氣志團 vs 恵比寿マスカッツ

• 「全部マッコイが悪い」氣志團×マスカッツ対バンで夢実現

綾小路 翔　リーダーの麻美ゆまチャンが昔からの俺らのファンでいてくれて、GIGにもよく来てくれてたんです。そんな中、ちょうどこの時期に俺が恵比寿マスカッツの曲を書かせてもらった経緯もあって「ぜひ一緒にやりたいね」ってことになったんですよね。ライブも楽しかったし、何より打ち上げが楽しかったですね。

西園寺 瞳　俺はマッコイさんに「ケチだ」って思われてたのがショックでしたね。

綾小路 翔　そう、マスカッツのプロデューサーのマッコイさんが、俺らの10周年のDVDでコメントをくれて、「一番ケチだと思うメンバー誰ですか？」っていう質問に「トミー」って答えてたんですよ（笑）。

西園寺 瞳　「しゃべったことないけどステージに出てきた瞬間に『この人ドケチだと思った』」って言ってましたからね……。

9月18日 ～ドキッ！ 丸ごとバナナ 男だらけの吹奏大会～ 氣志團 vs 東京スカパラダイスオーケストラ

• 氣志團スカパラ、タイマン勝負で「ビーバップ」セッション

西園寺 瞳　僕はスカパラが日本で一番カッコいいライブバンドだと思ってるんです。だから余計なこと考えずに100％自分たちのやれることをやろうって思ってました。

綾小路 翔　加藤（隆志）さんからあとで聞いたんだけど、あの天下のスカパラ兄貴たちが今回「氣志團とのライブどうする？」って話し合ってくれて、なんとフジロックと同じ最強のセットリストでやってくれたんだって。それを聞いて本当にうれしかったですね。

9月26日 ～怖そうで怖くない少し怖いライブ～ 氣志團 vs 怒髪天

• 氣志團×怒髪天AX対バンで坂さん豪快瓦割り披露

綾小路 翔　怒髪天はニューロティカと同じくらい昔から、俺たちをすげえかわいがってくれた先輩バンドで、ホントに優しい兄貴たちなんです。あの、怒髪天の年賀状がね、坂さん（坂詰克彦）が空手着を着て上段蹴りかましてるっていう写真で、それ見て俺ら爆笑して、それでライブのときに空手着作って瓦10枚と一緒に楽屋に置いといたんです。それを見て笑ってくれればいいかなって思ってたんですけど、そしたら坂さん、まさかと思ったら、その空手着を着てステージに瓦持ってきてホントに頭突きで割ったんですよね（笑）。終わったあと坂さんに「すごかったですね！」って言ったら「娘も生まれたんで仕事は選べないから」って。いや、それ仕事じゃねえだろって！（笑）

10月4日 ～トイスで会おうぜ！～ 氣志團 vs POLYSICS

• 氣志團vsPOLYSICS、リキッド対バンでコスプレ合戦

綾小路 翔　ポリは10年来の友人で、プライベートでも仲がいいんですけど、実は一緒にライブしたことがなくて。だからこの日はホント楽しかったですね。打ち上げもめちゃくちゃ飲んだし。10年経って姿形が変わらないバンドって、氣志團とPOLYSICSと聖飢魔IIくらいだから（笑）。「10年後も同じ姿でやろうね！」って話しました。

10月11日 ～ももクロちゃんに逢えちゃうよぉ～♥ ウレPギャ～ス!!～ 氣志團 vs ももいろクローバーZ

• 氣志團vsももクロ炎の直接対決に助っ人・後藤真希乱入

綾小路 翔　僕は元々ももクロちゃんの大ファンなんですけど、だからこそ彼女達のすごさを誰よりも知っている自負があって、この対バンが決まったときから「どうすればいいんだろう」って悩み続けました。とりあえず最初は、今の自分たちの勝ち目は1ミクロンもないなと分析しました。今の彼女たちが持つ勢いに加え、そこに吹いている風、まさに神風というものが確実にあって、これに乗っている人たちが一番恐ろしいっていうのは、かつての自分たちがそうだったからよくわかってるんです。どうやったら我々に勝機が生まれるのか、全く見当のつかないところからのスタートでした。だからこその原点回帰でした。僕はこれまで、全ての対バン相手の皆さんのCDを買ってきて、DVDを観て、ライブに行き、インタビューを読んで、徹底的に研究するということをただひたすら続けてきました。ただ、僕が1人でそれをやってるだけでは今回はどうにもならない。ももクロちゃんに関しては全員で立ち向かわなくてはならない、と。なので、メンバー全員を集めてのももクロちゃん講座を何度も開きました。そしたら、人生においてアイドルってものに全く興味を示さずに暮らしてきた彼らが、全員ももクロちゃんに愛情を感じ始めたんです。それが勝率1％になった瞬間でした。毎日ももクロちゃんの話をし続けて、みんな寝る前にDVDを観たり、例えばトミーは彼女たちの楽曲を全て理論的に解析したりして、彼女たちを愛でるとともに徹底解剖をしたんです。そして、最終的には「ももクロランドに丸ごと乗っかっていこう」という結論に達して。それがももクロちゃん自身、そしてモノノフの皆さんにも伝わったのではないかと思います。自分の人生においても3本の指に入る名勝負となりました。

西園寺 瞳　あと、基本的には僕ら全員箱推しなんですよ。「推しメン誰？」って訊かれても選べないですね（笑）。

10月25日 ～魁!!クロマニヨン高校～ 氣志團 vs ザ・クロマニヨンズ

• 氣志團×クロマニヨンズ、AXでロックンロール教室開校

綾小路 翔　我々をエンタテインメント性のあるバンドと評してくださる方もいるんですけど、クロマニヨンズは我々とは真逆のエンタテインメントの最高峰だと思います。やっぱり圧倒的な華がありました。口には出さなかったけど、「ヒロトー！ マーシー！」って叫び出したい衝動に駆られましたもん。デビュー当時のブルーハーツは「隣にいる兄ちゃん」みたいな触れ込みでしたけど、あんな人たち実際は隣には住んでないから！（笑） もう自分的には神様と一緒にやれたことだけで大満足です。あと、クロマニヨンズと氣志團の両方が大好きっていう人はそんなにはいないと思うんです。でもこの日はクロマニヨンズのファンの皆さんが残って、僕たちのステージを観ていってくれたことがうれしかったし、そのうちの何人かには僕たちのやりたいことをちゃんと伝えることができて、楽しんでもらえたたんじゃないかと思ってます。

11月6日 ～夢一夜（ワンナイト・ドリーム・カーニバル）～ 氣志團 vs 森重樹一

• 氣志團×森重樹一ロックンロールセッションで観客圧倒

綾小路 翔　ここらへんはもうレジェンド続きですから。ノイローゼの時期ですね（笑）。僕は森重さんを世界で一番歌がうまいボーカリストだと思ってるんです。ホントにセクシーでカッコいいんですよ。このライブの森重さんのセットリストもかなり珠玉のゴールデンヒッツでしたね。ちなみにタイトルの「夢一夜」っていうのは、僕が上京したばっかりの頃に森重さんがソロ活動を始めて、そのとき僕がバイトしてたガソリンスタンドの隣のラジオ局の人に「夢一夜」のテープをもらったんです。だからもうこのタイトルしかないだろうって。お客さんにはイマイチ伝わりにくかったみたいですけど（笑）。