まずはZeppツアー

──アルバムのリリース後、5月29日からは全国ツアーも始まります。とにかくテンションが上がるし、盛り上がれるっていう部分がKEYTALKのライブの魅力だと思いますが、ライブに対するスタンスや今回のツアーでやりたいことなどを教えてください。

首藤　ライブに対するスタンスとしては、音だけじゃなくって目でも感じてほしいし、その場所にある空気のすべてを楽しんでほしいと思っています。音の振動が体に響く感じも家では味わえないものだと思うので。

小野　全国ツアーは全19公演あるんですけど、前回の「ONE SHOT WONDER」ツアーで回っていて、今回初めて行く都市がないんです。前にもその土地の空気を吸ったことがあるっていうのは、なんだかいいライブができる予感がしていて（笑）。アルバムの楽曲のよさを、生音でより伝えられるようにしたいです。

──最後にKEYTALKの今後の展望について伺えればと思います。前回のインタビューでは日本武道館やナゴヤドームでライブをすることが夢であり目標だと語ってもらいました（参照: KEYTALK「コースター」インタビュー）。そうした目標でもいいですし、音楽的な部分だったり、あるいは「紅白」出場といったものも含めて、現在のKEYTALKが見据えていることを教えてください。

八木　近い将来に実現させたいことは、Zeppツアーですね。もっと先の夢だと、やっぱりナゴヤドーム！（笑）

小野　僕もZeppツアーがやりたいですね。もちろん、日本武道館やナゴヤドームでもいつか！ そこはブレないですね。音楽的には今やっていることをさらに追求できたらいい。プラス、義勝くんが言ってくれてたみたいに新たな方向性も見い出して、どんどん道を切り開いていきたいですね。「紅白」もぜひ！

──でも実際に「紅白」に出場してもなんらおかしくない可能性を十分に秘めてますよね。KEYTALKの音楽が響く対象はすごく広いと思います。

首藤　ありがとうございます。「紅白」出場や日本武道館ライブにつながるかもしれないですけど、もっといろんな人の日常に寄り添える音楽を作りたいです。あと今考えてるのは、笑いながら泣ける曲を作りたいなって。ライブで演奏したら、飛び跳ねながら涙を流せるような曲。漠然としているかもしれないですけど。

──音楽で1つの感情だけじゃなくていろんな感覚を同時に刺激するみたいな。

首藤　そうですね。それって日常ではなかなか味わえない体験だと思うんです。だからそういう曲が作れたら、KEYTALKの音楽をもっといろんな人が求めてくれるんじゃないかなって。

──電気グルーヴのライブにちょっと近いのかもしれないですね。（石野）卓球さんのビートでみんなガンガンに踊ってるんだけど、着ぐるみを着て変な動きをしている（ピエール）瀧さんがステージにいるから、みんな顔は笑ってるっていう。

首藤　近いかもしれないですね。日常じゃあり得ないことが起きてるっていう。

寺中　僕はメッセージ性が強い曲もこの先取り入れたいと思っています。もともとそういう歌詞の音楽が好きなので、聴き手の想像力に委ねる曲もやりつつ、僕らがはっきりと主張する歌も作りたいなって。曲もそれに合わせて変わっていくかもしれないです。