映画とシンクロする「橙の行方」
──サイダーガールが本作のために書き下ろした主題歌「dialogue」も含めて、この映画ではサイダーガールの楽曲が全部で3曲使われています。
そうですね! 3曲もサイダーガールの曲を使わせてもらってるんですよね。サイダーガール様様です。
──「dialogue」は主題歌としてエンディングに流れ、インディーズ時代の楽曲「群青」「橙の行方」は劇中で拓也たちのバンドの楽曲として岡田さん、金子大地さん、佐藤寛太さんが演奏しています。それぞれの楽曲について、どのような印象を持ちましたか?
「dialogue」はすごくいい曲ですよね。エンドロールでも「いい曲だなあ」と思わず聴き入っちゃいました。「群青」はライブのシーンで演奏したんですけど、あの曲は演奏しててすごい楽しい曲ですね。「橙の行方」は「群青」とはまた違った雰囲気で演奏するんですが、劇中で僕が歌詞を書いた曲で、しかも演奏しているところを父親が観てるという場面なので、特に歌詞を大切に演奏しました。
──「橙の行方」の歌詞は劇中でかなり重要な役割を担っていますよね。
この曲の歌詞に合わせて、台本もちょっと変わったんです。それくらいこの映画に大きな影響を与えています。特に「当たり前のような日々」という部分。この映画は毎日毎日当たり前の日々が過ぎて行く中で拓也が夢や家族について苦悩する様が描かれているので、僕もこの歌詞の意味を噛み締めながら拓也を演じた気がします。拓也にとっては子供みたいな曲なんじゃないかな。
──ちなみに岡田さんはサイダーガールに対してどんな印象を持っていました?
今回までサイダーガールのことは知らなかったんです。でも聴いたら一瞬で好きになって、撮影が終わった今もよく聴いてます。ライブも行ってみたいです。
──サイダーガールの楽曲の魅力はどんなところだと思いますか?
すごくキャッチーでスッと入ってくるので聴きやすいですよね。声もキレイで素敵です。僕は聴いていて無意識に体が揺れていると「あ、俺、この曲好きなんだな」って思うんですけど、まさに「群青」はそれでした。
音楽の絶えない私生活
──劇中で拓也は、挫折した際音楽に救われたことをきっかけにバンドにのめり込んでいきますが、岡田さんが音楽を好きになったのはどんなきっかけだったんでしょうか?
中学生のときにアジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)とかバンプ(BUMP OF CHICKEN)がラジオから流れてきて「カッケーな」って思ったのが始まりです。男子校だったので、みんなでいいバンドを紹介しては「俺、こんなバンド知ってるぜ」って言い合ってました。マキシマム ザ ホルモンとかゴイステ(GOING STEADY)とか。そのとき聴いていたバンドは今でも好きで聴いています。
──大人になった今はどういうときに音楽を聴きますか?
場所とか時間は選ばないかも。朝も聴くし、仕事の合間とかでも聴くし、車での移動中とか運転してるときは絶対聴きます。仕事で落ち込んでるときとか、テンション上げたいときも聴くし、どの場面でも音楽が絶えないです。
──フェスやライブに行くのもお好きなんですよね。
好きです、好きです! フェスに行って、知らないアーティストを観て好きになることもすごく多いです。「このバンドのどこが好き」とか「この曲がなんで好きか」というのはうまく説明できないんですけど……バンドマンみんな好きです!
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ライブシーンでは3人の視線に注目
- 「家族のはなし」
- 2018年11月23日公開
- あらすじ
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リンゴ農園を営む優しい夫婦の一人息子・拓也。スポーツで神童と呼ばれた幼少期に怪我をし、大学生活の傍らで熱中していたバンド活動もうまくいかず。うまくいきかけてはつまづくことを繰り返す自分に苛立つ拓也は、田舎でりんごを愛し育てることにすべてを注ぐ父親をいつしか疎ましく思うようになっていた。そんなある日、夢破れてひさしぶりに里帰りした拓也は、“父親が大好きだった頃の自分”と出会う。わがままで身勝手な自分を黙って支えていてくれた家族のありがたみ、そして彼らから注がれていた愛情に気付いた拓也にささやかな奇跡が起こる。
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出演:岡田将生 / 成海璃子 / 金子大地 / 佐藤寛太 / 水田信二 / 渡辺憲吉 / 財前直見 / 時任三郎
監督:山本剛義
脚本:青塚美穂
音楽:遠藤浩二
アートディレクター:鉄拳
主題歌:サイダーガール「dialogue」
原作:鉄拳
©「家族のはなし」製作委員会
- 岡田将生(オカダマサキ)
- 1989年8月15日生まれ、東京都出身。2006年デビュー。2009年には「重力ピエロ」「ホノカアボーイ」などでの演技を評価されブルーリボン賞新人賞を受賞する。そのほかの出演作に「天然コケッコー」「宇宙兄弟」「秘密 THE TOP SECRET」「銀魂」など。2019年5月には舞台「ハムレット」、8月には舞台「ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~」にて主演を務める。
- サイダーガール「SODA POP FANCLUB 2」
- 2018年11月28日発売 / Universal J
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完全生産限定盤
[CD+Tシャツ]
4500円 / UPCH-7469 -
通常盤 [CD]
2700円 / UPCH-2179
- 収録曲
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- アクセル
- サテライト
- パレット
- 化物
- ぜったいぜつめい
- 最終電車
- ミスターデイドリーマー
- スパイス
- dialogue
- スーパーノヴァ
- 約束