音楽ナタリー PowerPush - KANIKAPILA

イッちゃえ! 久留米から全国へ!!

メジャーデビューはドッキリ!?

──2013年末のコンテストで優勝したとき、同級生の反応はいかがでした?

KANA コンテストの前に友達が「KANAなら大丈夫だよ」っていう内容の手紙をくれて、それを本番の前に読み返していたんですね。その友達に「グランプリ獲ったよ」って報告したらすごく喜んで泣いてくれて、私もうれしかったです。

MIZUHO(Vo, G)

AOI グランプリを獲ったことを知った友達はびっくりして、学校でもちょっとした有名人みたいな(笑)。廊下歩いてたら「(優勝したって)聞いたよ」とか「テレビ観たよ」とか。

MIZUHO うん、学校に行ったら友達がワーッて寄ってきてくれて、「おめでとう!」って言ってくれて。すごくうれしかったです。

KANA あ、でもKANIKAPILAって“カニ”の語感が強いじゃないですか。それで男子からは「おい、カニカニカニ」っていじられたりもします(笑)。

LEONA 私もカニピラフとか言われます(笑)。

──KANIKAPILA結成当初の目標は、SCANDALのコピバンコンテストで優勝することだったんですよね。そのあと、どういう流れを経てオリジナル曲でメジャーデビューすることになったんでしょう?

YOSHIKA グランプリの特典としてSCANDALさん主催の「バンドやろうよ!!」というイベントにオープニングアクトとして出させていただいたんです。そのときに初めて東京でオリジナル曲をやったんですけど、そこでお客さんたちが盛り上がってくれているのを見て、もっともっと自分たちの音楽がしたいと思うようになって。

AOI 私たちのオリジナル曲を聴いたお客さんがすごいノッてくれたり笑顔になってくれたりする姿を見て、KANIKAPILAにしかできない音楽を少しでも多くの人に届けていきたいと思うようになりました。

──なるほど。そのライブをレーベルの方が観て、それがきっかけでメジャーデビューが決まった感じですか?

LEONA そうですね。

AOI(Vo, Per)

──実際にメジャーデビューが決まったときの心境ってどうでした?

AOI メジャーデビューが決定したことを言われたのが、移動中の飛行機の中だったんです。バンドのコーチをしてくださってる方に言われたんですけど、離陸前にシートベルトをしようとしてるときに、「そういえば2月25日にデビュー決定だって」って。

KANA サラッと言われたので最初はドッキリなんじゃないかなと思いました(笑)。

PIPPI 「今なんて言った!?」みたいな感じになって(笑)。

LEONA でも嘘じゃないってわかって、すごくうれしかったです。

MIZUHO メジャーデビューっていうのが1つの大きな目標だったので。

NATSUKO 家族や学校の友達に言ったら私以上に喜んでくれて、それがまたうれしかったです。

──ちょうどバンドとして自分たちの歌を聴いてもらいたいっていう欲求が高まっていたときに、メジャーデビューが決まったわけですよね。

AOI そうですね。私は自分の家の近くのよく行くCD屋さんを思い浮かべて、「あそこに自分たちのCDが並ぶんだ」って思いました。

YOSHIKA 去年の3月に九州と中国地方限定でミニアルバムをリリースしていますが、メジャーデビューということで全国のお店にKANIKAPILAのCDが置かれるのはまた違った気持ちで、ドキドキしてます。いろんな人にKANIKAPILAを知ってもらいたいです。

久留米のスーパースター

──メジャーデビュー曲は藤井フミヤさん&藤井尚之さんという超強力タッグが提供されています。チェッカーズが活動していた頃は皆さん当然まだ生まれてないでしょうし、藤井フミヤさんの「TRUE LOVE」が大ヒットしたときも生まれてないと思うんですが、それでもこの2人の“ビッグネーム感”って皆さんも感じていますか?

PIPPI(Dr)

PIPPI もちろん日本中どこでも知らない方はいないと思うんですけど、ホントに久留米では小さい頃からみんな自然と知っているスーパースターなんです。

LEONA JR久留米駅ではチェッカーズの曲がBGMとして使われてるんですよ。

YOSHIKA ホームでも流れますし、駅構内にある大時計でもBGMとして使われてますし。

──へえ。

YOSHIKA 特に私たちのお父さんお母さんが大ファンで。

LEONA お母さんに、藤井フミヤさんと尚之さんに曲を書いていただけるって伝えたときは絶叫してました(笑)。

KANA うちの家族も「なんでなんでなんで!?」みたいな(笑)。

──そんな大スターのお2人から届いた「イッちゃえ!I LOVE YOU!」のデモ音源を初めて聴いたときの感想を教えていただけますか?

AOI 歌詞に、素直になれない女の子のもどかしい気持ちがリアルに表現されていて、なんでこんなに女の子の気持ちがわかるんだろう……フミヤさんは女子中学生なのかなって思ったくらいリアルだったので、みんなで「共感できるね」って話で盛り上がりました。

KANA そのデモ音源ではフミヤさんご本人が歌ってらっしゃったんです。これを超えなきゃいけないっていうプレッシャーもありつつ……。

LEONA どう自分たちのものにしていくか、みたいな。

──皆さんからフミヤさん、尚之さんサイドに「KANIKAPILAはこういうバンドです」っていう自己紹介や、曲のリクエストなどはしたんですか?

YOSHIKA いえ、特にはしてないんですが、私たちが久留米でライブをやった際にフミヤさんが観に来てくださって、そのときの雰囲気を見て私たちに曲を作っていただきました。

メジャーデビューシングル「イッちゃえ!I LOVE YOU!」 / 2014年2月25日発売 / 2015年2月25日発売 / EPICレコードジャパン
初回限定盤 [CD+DVD] 1620円 / ESCL-4359~60
通常盤 [CD] 1300円 / ESCL-4361
CD収録曲
  1. イッちゃえ!I LOVE YOU!
  2. 卒業白書
  3. 白い雲のように
  4. イッちゃえ!I LOVE YOU!(Instrumental)
初回限定盤DVD収録内容
  • イッちゃえ!I LOVE YOU!-MUSIC VIDEO-
KANIKAPILA(カニカピラ)
KANIKAPILA

LEONA(Vo, G)、YOSHIKA(Vo, G, Ukulele)、MIZUHO(Vo, G)、AOI(Vo, Per)、KANA(B)、PIPPI(Dr)、NATSUKO(Vo, Key)による福岡・久留米在住の7人組ガールズバンド。バンド名のKANIKAPILAは「Let's play music」を意味するハワイ語で、メンバーの親同士が作ったハワイアン音楽サークルで出会い結成された。2013年12月に行われた「SCANDALコピーバンド / ヴォーカリストコンテストvol.4」にて応募総数550組の中からグランプリを獲得。2015年2月、同郷の藤井フミヤ&藤井尚之が手がけた「イッちゃえ!I LOVE YOU!」でメジャーデビューを果たす。