羽島めいインタビュー
ショートカットになって得た自信
──神宿がどんどん変化をしていく中で、その変化がより如実なのがめいさんという感じがします。髪を切って、すごくカッコよくなりましたよね。
ありがとうございます(笑)。ここ最近はイメチェンが激しかったですけど、去年の終わりに髪をショートにしてからは、けっこうショートを楽しんでますね。
──昔は「黒髪ロング」でいることにこだわっていたのかなと思っていましたが。
こだわってました。前はロングしか似合わないと思っていたし、自分はロングのキャラだと思い込んでいたんですよ。小学3年生の頃に、親に勝手に1000円カットで短くされてから「ショートは絶対イヤだ!」というトラウマがあって(笑)。そのときにされた髪型のせいもあって、ショートは似合わないとずっと思っていたんです。でも2020年にコロナ禍でいろんなことがあって、年末に「何かやり残したことはないかなあ」と考えたとき、「そういえばショートカットに挑戦してなかったな。ずっと苦手意識を持っていたけど、この際殻を破ってみようかな」と急に思い立って。それで思い切ってショートにしてみたら、意外としっくり来たんです。
──小山さんは、めいさんがショートにしてからすごく変わった、堂々としてきたと言っていました。その自覚はありますか?
そんなこと言ってたんですか?(笑) でも、確かに変わったかもしれない。すっごく気にしいだったし、人の顔色も伺うし……今もまったく気にしなくなったわけじゃないけど、些細なことを気にしすぎていたし、いろんなことに対する考え方が狭すぎたなって。髪型以外にも「これは自分には合わない」と決めつけていたことの中に、自分にとって素敵なものがあるかもしれないと思って、変に考えてしまうことをやめました。今はいろんなことにガンガン挑戦しています。ショートにしたことは、思考回路が切り替わるタイミングになったと思いますね。
──MCを回す役回りだったり、めいさんはもともとグループを牽引するポジションにいたと思いますが、その説得力が増してきたように思います。
ふふふ(笑)。でも私が変化したことによって、「なりたい自分になっているめいちゃんを見て勇気が出ました」とか、それに憧れてくれる舁夫の女の子も増えてきて。きっと年齢や経験を重ねてきたからこその変化もあると思うんですよ。神宿を始めたときは16歳、高校1年生だったので。それからいろんなアイドルさんを見て、いろんな人の話を聞いて、いろんな経験をしたからこそ、今の自分たちに自信が持てているんだと思います。
変わったことへの違和感はまったくない
──ほかのメンバーの変化についてはどう感じていますか?
すごくうれしいです。変わったことへの違和感はまったくないし、むしろ昔のことを思い返すと「あの頃どうかしてたよねウチら」みたいなことが多くて(笑)。そう考えたら「私たちはちゃんと一緒に成長できてるんだな」と実感できるし、きっと3年後、4年後に同じような質問をされても「このときはどうかしてたな」と思うんじゃないですかね(笑)。
──ビジュアル面の変化も大きい神宿にあって、実のお姉さんであるみきさんはよい意味で全然変わらない印象があるんですけど、妹さんから見て実際はどうですか?
みきは……変わってないんじゃないですかね(笑)。お姉ちゃんは見た目も大きな変化は特にないし、内面も、いい意味でずっと明るいまま。みんながどんなに疲れていても1人でしゃべり続けていたりとか(笑)。
──その変わらなさに救われる部分、バランスとしてよい部分がきっとあるんだろうなと。
そうですね。みんなが頼っている部分もあるし、場を盛り上げる大きな力になっていると思います。たぶん、おばあちゃんになってもあのままだと思うんですよ(笑)。
なんでも飛び込む勇気が必要
──アリーナ公演への心構えはいかがですか?
本番の日が近づくにつれ……やっぱりちょっと怖いですね。1年前から決めていたし、それに向けて準備を進めてきたんですけど、いざ近づいてくると不安な気持ちはやっぱりあります。でも、なんだかんだ神宿は毎年何かしら挑戦していて、そのたび「乗り越えたな」という実感が必ずあるんですよね。今回も初めてのアリーナワンマンだけど、あとで「やってよかったな」と思えるように、今はひたすら練習するしかないです。舁夫のみんなも気持ちがアリーナに向かっていて。ライブに向けたクラウドファンディングをやっているんですけど(参照:7周年記念LIVEみんなで盛り上げプロジェクト「神宿 7th Anniversary Live:WE ARE KAMIYADO」をみんなで盛り上げ、最高のライブにしよう!!)、みんなが「神宿のために」と熱を上げてくれているのが伝わってきて。
──初めてぴあアリーナMMのステージに立つ緊張感はある?
ありますよ、そりゃあ。さっきのショートカットの話もそうですけど、初めてのことってなんでも飛び込む勇気が必要で。でも「やってよかった」という充実感のためには何事も経験が必要で、私はもう飛び込むしかない!と思っています。
羽島みきインタビュー
新しい自分たちに出会えるチャンス
──アリーナ公演に向けて、心の準備はできていますか?
もう楽しみでしかないですね。今までの周年のワンマンも、楽しみなところはあったものの、不安な気持ちのほうが大きかったんですよ。「みんな来てくれるかなあ」とか「自分はちゃんとステージに立てるのかなあ、失敗しないかなあ」とか。正直、ずっと不安な気持ちでいっぱいだった。でも今回のアリーナは、不安な気持ちよりも楽しみな気持ちのほうが強くて。なんでなのかと言われたら……去年からコロナ禍でしんどかったし、正直つらかったけど、神宿は「みんなに会いたい」という気持ちでずっと活動を続けてきたんですよ。その中で新しく神宿のことを知ってライブに来てくれる人もいて。この1年くらいで「神宿はたくさんの人に愛されているんだな」と実感できたんです。そんな今、アリーナに集まってもらって見える景色には、きっと夢があるというか。
──集まってくれる人を楽しませたいし、楽しませる自信がある。
あります!
──不安じゃないという意見は、ここまで個別に話を聞いてきて初めて出ました。
えー、ホントですか?(笑) 今はライブに向けて話し合って、メンバーがやりたいことを話したり、演出の方から「こういうこともできるよ」というアドバイスをもらったりしていて。クラウドファンディングを通じて、舁夫のみんなにも「どんなライブが観たい?」という意見ももらって「いろんなことができそうだな、挑戦してみたいな」というワクワクが高まっているんですよ。
──「みんなで作る神宿」というここ最近のコンセプトもそうですが、クラファンでの意見募集やClubhouseを通じての舁夫との対話など、神宿はかなり具体的に外からの意見を取り入れて実践していますよね。
そうですね。今までは私たちが「みんなに見せる」という考え方だったけど、みんなで作っていくステージというのも新しい自分たちに出会えるチャンスだと思うし、積極的に意見を取り入れていきたいです。
変化を見てもらえるのはうれしい
──神宿がドラスティックな変化をする中で、みきさんの変わらない雰囲気というのも魅力の1つだと思うんですけど、本人はそのあたりについてどう考えていますか?
歳を重ねるごとに女性の魅力って変わってくると思うんです。自分はそうだな……若く見られたいっていうのはめちゃくちゃあるから(笑)、「変わらないように」という思いは強いかも。でも、そんな中でもちょっとした変化があったとき、気付いてくれるファンの方もいて。そうやって変化を見てもらえるのはうれしいです。
──ニューアルバム「THE LIFE OF GIRLS」に収録されたみきさんのソロ曲「トキメキ☆チュウ」はアイドル色の強い、女子力の高い楽曲ですよね。
そうですね。私は聴くのもアイドルさんの曲が多いし、その中でも「自分を磨きたい」「かわいくなりたい」という曲が好きなんですよ。自分もそういう歌が歌いたいし届けたいので、「トキメキ☆チュウ」はそういう気持ちで歌詞を書かせてもらいました。
ライブに対する意識の変化
──グループ全体の変化はどのように感じていますか?
見た目の変化はわかりやすいですけど、ライブに対する意識がみんな変わってきたなと思います。ライブのあとはいろんな人からフィードバックをもらって、積極的に意見を取り入れてライブをよくしていこうという意識はより高まっていますね。
──音楽面での幅も広くなって、パフォーマンスに求められる要求のレベルも高くなっているかと思うのですが。
そうですね。パフォーマンスに関して言うと、この1年で大きく変わらざるを得ない部分があって。以前は舁夫のみんなと一緒に盛り上がることを前提にしていたけど、今は声援やコールができないから、振り付けも「歌詞の世界観をいかに私たちが表現するか」みたいな考え方に変わってきているんです。みんなでワチャワチャできないぶん、ダンスや表情で歌を伝えていくのが今は一番大事だと思うんですよ。
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塩見きら、一ノ瀬みかインタビュー