ステージからの景色が変わった
──8月からはクアトロツアー「神が宿る場所~Road to 幕張メッセ~クアトロ大制覇ツアー」が行われました。振り返っての感想を聞かせてください。
めい 前にもクアトロツアーをやったことはあったんですけど、今回はタイトルに“大制覇”と付いている通り、初めての広島を含む全国4カ所のクアトロを回ったんです。塩見が入って初のライブツアーだったんですが、夏フェスやYouTubeを通して神宿を知ってくれた初めてのお客さんがどの公演にもいて、ステージからの景色が今までのツアーと違いました。
一ノ瀬 女性ファンの割合がかなり変わりました。1/3、もしかしたら半分は女性なんじゃないかという公演もありました。
──神宿はもともと女性ファンの割合が高い印象がありましたけどね。
一ノ瀬 さらに増えましたね。フロアに女性限定エリアを作ってるんですけど、そっちの人口密度のほうが高いという現象が起きてるんです。
──女性に刺さっている要因はなんだと思います?
一ノ瀬 それこそYouTubeの影響だと思います。
めい これまでも神宿はいろいろと取材していただいて、わりとメディアに露出していたほうだと思うんですけど、塩見が入ってからYouTubeやSNSに強くなったと感じていて。アイドルファン以外の方に知ってもらえる機会が増えたんだと思います。
みき 時代が変わった感じがありますね。今まではフェスで知ってくれる人が多かったですが、今はYouTubeがきっかけになることのほうが増えています。
めい Instagramも多いよね。
──ライブパフォーマンスの面ではいかがでしたか?
みき 一番大変だったのは曲数ですね。しおみぃががんばって覚えました。
一ノ瀬 避けてきた難関曲たちをね。
めい 新体制でできる曲は限られていたんですが、クアトロツアーではできる曲数を増やしたかったんです。ワンマンで懐かしい曲をやると、ファンの方がめちゃくちゃ喜んでくれるんですよ。そういう曲をどの公演にも入れたので、ファンの方に「今日来てよかった!」と言ってもらえたし、初めてライブに来てくれた方もより興味を示してくれて。ワンマンツアーならではのよさが出たと思います。
新曲がことごとくウケる
──新体制の始動に合わせて、清竜人さんの初提供曲「グリズリーに襲われたら♡」をはじめ、7月にMカードで新曲3曲がリリースされました。バリエーションに富んだ3曲ですけど、皆さんはどういう印象をお持ちですか?
めい 全部が全部見事にウケるんですよ。ミュージックビデオの再生数も伸びてるし、それきっかけでライブに来てくれる人もいました。
一ノ瀬 「春風Ambitious」にはメンバーの意見がいっぱい取り入れられているんです。作曲していただいた玉屋2060%(Wienners)さんは、毎回メンバーの気持ちを聞いてから曲を作ってくださるので、私たちの意識が曲に込められているし、ファンの方に響くものがあるんじゃないかと思います。
──玉屋2060%さんは神宿の楽曲を多く手がけていますし、お互いの関係性があるからこそできることなのかもしれないですね。一方、清竜人さん提供の「グリズリーに襲われたら♡」はまた違ったアプローチで。
一ノ瀬 そうですね。神宿は……自分たちで言うのは恥ずかしいですけど、メンバーのルックスが強みの1つだと思うんです。でもそこをMVでゴリ押ししたことがなくて。清竜人さんからこの曲が上がってきたときに、「全力でかわいさを押し出していこう」という話になり、縷縷夢兎さんに衣装を提供していただいてMVを撮影しました。
──この曲は清さんの初提供ということで話題になりましたけど、アレンジもMOSAIC.WAVだったり、MVの衣装が縷縷夢兎だったり、注目するところがたくさんありますね。
一ノ瀬 最強のコンビネーションだと思ってます!
「行けばよかった」という言葉が一番聞きたくない
──9月29日には千葉・幕張メッセ国際展示場7・8ホールで過去最大規模のワンマンライブ「神宿5周年記念ワンマンライブ 神が宿る場所~君が君らしくあればいいのさ~」が行われます。皆さん心構えはできていますか?
一ノ瀬 幕張メッセでライブをやることは今年5月に発表しましたが、私たちはその1年前くらいに知らされて、「マジか。ついに幕張メッセでライブをやるときが来たのか」と思いました。でもそのあと、なほが“勇退”して新体制になると決まったときに、「ホントにやる? どうする?」という話になったんです。何度も話し合っては持ち帰って、また話し合ってということを繰り返して。「新体制になって5カ月で幕張メッセワンマンってどういうこと?」と思うじゃないですか。でも最終的に結成5周年のお祝いもあるし、「無理してるという感覚になるかもしれないけど、やっぱり幕張メッセでワンマンやりたいよね」と決断しました。今の心情としてはワクワクしてますね。
──ツアーをやってきて自信が付いた部分もある?
小山 そうですね。最高のエンタテインメントを見せる準備はできてるので、安心して来てくださればと思います。
みき 当日はイヤモニを付けるんですよ。イヤモニを付けてライブをするのは2回目くらいなので、そこに注目してほしいです。
──加入5カ月で幕張メッセのステージに立つことになった塩見さんは、現在の心境はいかがですか?
塩見 ツアーでたくさんの方に新体制の神宿を観ていただく中で、「塩見が神宿の緑だ」と認めてくれる方が少しずつ増えてきたという手応えがあって。幕張メッセワンマンまでにできることをやって成長して、一番後ろの「1円席」の方も楽しませられるようなライブにしたいです(参照:1円から2万円まで、神宿5周年幕張ワンマン5種のチケット明日発売)。
めい 私たちはすでに覚悟ができているし、せっかく幕張メッセという大舞台に立てるならそこでしかできないライブを見せたいと思っているので、どんな些細なきっかけでも神宿を知ってくれた人にはみんな来てほしいです。地方の方にもこのライブだけは見届けてほしいと思っています。「行けばよかった」という言葉が一番聞きたくないので(笑)。しおみぃがメンバーに選ばれた豊洲PIT公演のときもそういう声を聞いたんですけど、普通の女の子がアイドルになった瞬間はあの日しか見れなかったわけで。今回はぜひ生で観てほしいです。
──よく聞きますよね。「行けばよかった」とか「ライブあったんだ」って。
めい 本当にイヤなんですよ!(笑)
──幕張メッセワンマンを大成功させたとして、結成5周年から先の神宿はどうなっていくんでしょう?
一ノ瀬 塩見が入ってきたときに、10年先までどういうことをしたいのか、例えば10周年のときにドームを埋めたとして、それで果たして国民的アイドルになったと言えるのかということまで考えて「それじゃ甘いな」と思ったんです。アイドルは夢を与えるものだし、神宿は皆さんに希望を与えるような国民的アイドルになりたい。私たちはメンバーの数よりも少ないお客さんの前でパフォーマンスしていたところからここまで来たので、さらに予想を覆すようなことをやっていきたいです。
次のページ »
神宿の2代目“緑”新メンバー塩見きら徹底解説!
2019年9月24日更新